
日本のストリートダンス界で「レジェンド」と呼ばれるダンサー「HIRO」こと佐久間浩之容疑者(65)が逮捕された。
東京・足立区のダンス教室のトイレに小型カメラを仕掛け、教室に通う女子児童の下半身を撮影した疑いが持たれている。
カメラを見つけたのは児童だった。
佐久間容疑者は調べに対し、成人女性を狙ったと述べ、容疑の一部を否認している。
手ぬぐいで隠されたカメラ
捜査関係者の話によると、佐久間容疑者は2026年8月、足立区にあるダンス教室のトイレに小型カメラを設置し、教室に通う女子児童の下半身を撮影した疑いなどが持たれている。
カメラは、手ぬぐいをかけるなどして隠されていたという。
撮影されたとされる女子児童とは別の児童がカメラを見つけ、事件が発覚した。
子どもたちが普段から使う教室のトイレで、児童自身が隠された機器を発見した形だ。
容疑者のスマートフォンからは別の動画も複数見つかったという。
調べに対し、佐久間容疑者は「狙ったのは大人の女性です」と述べ、容疑の一部を否認している。
その一方で、性的な目的で3回ほどやったとも話しているという。
教室に通う女子児童が撮影された疑いに加え、カメラがいつ、どのように使われたのか、余罪も含め捜査を進めている。
世界大会を制した「HIRO」の経歴
「HIRO」の名で活動してきた佐久間容疑者は、日本のストリートダンス黎明期から活動してきた「レジェンド」と呼ばれるダンサーの1人だ。
MIRACLEの公式プロフィールによると、佐久間氏はBE BOP CREWやJUNGLEを経て、SPARTANIC ROCKERSで活動。
1998年には同チームの一員として英国のUK B-Boy Championshipsで優勝し、BATTLE OF THE YEARでも2年連続でベストショー賞を受けたと紹介されている。
活動は大会にとどまらない。
MIRACLEは、安室奈美恵、DA PUMP、SMAPなどの振付や、BoAへのダンス指導を実績として挙げている。
東京ビジュアルアーツ・アカデミーの卒業生インタビューには、佐久間氏が同校で講師を務めていたことが記されている。
松戸法人会のキッズダンスイベントでは、コンテスト審査員として名前が掲載された。
2024年11月には、プロダンスチームのSEPTENI RAPTURESが、2024–25シーズンのダンスメンターに佐久間氏が就任したと発表した。
チームのパフォーマンス強化を目的とした起用だったという。
供述に批判、かつての受講者も驚き
ネットでは、「狙ったのは大人の女性」という供述に対し、相手が成人でもトイレにカメラを仕掛けて撮影する行為は問題だ、という声が相次いでいる。
一方、ダンス界での経歴を知っていたという人からは驚きの声も出た。
Xでは、かつて表参道のスタジオで佐久間氏からダンスを習ったことがあると述べる人が、報道に驚いたと投稿。
ダンスメンターの就任告知画像を添え、「佐久間さんどうして…」と書き込んだ人もいた。
習い事の教室における子どもの安全対策に話を広げ、日本版DBSの適用を求める意見もあった。
ダンス教室に日本版DBSは適用されるか
日本版DBSは、対象となる事業者が、子どもと接する仕事に就く人について、一定の性犯罪の前科があるかを確認する仕組みだ。
根拠となる「こども性暴力防止法」は2026年12月25日に施行される。
学校や保育所などには対策が義務づけられ、ダンス教室のような民間の習い事では、要件を満たす事業者が申請し、国の認定を受けると制度の対象になる。
対象事業者には、前科の確認に加え、職員への研修や相談体制の整備も求められる。
今回の事件は、トイレでカメラを見つけた児童がいたことで発覚した。
教室で子どもが異変に気づいたとき、誰に相談でき、運営側がどう対応するかも、制度が扱う安全対策の一部だ。



