
岡山地方検察庁は2026年9月11日、事件記録に含まれる児童の盗撮画像を職場で複写し、自宅に持ち帰ったなどとして、50代の男性検察事務官を停職6カ月の懲戒処分にした。事務官は同日付で依願退職した。
判決確定後の事件記録を職場でカラーコピー
共同通信やRSK山陽放送によると、事務官が複写したのは、判決が確定した児童買春・児童ポルノ禁止法違反事件の記録として、岡山地検が保管していた盗撮画像だった。
事務官は6月下旬ごろ、業務で扱っていた事件記録に含まれる画像を、職場の複写機でカラーコピーし、自宅へ持ち帰った。
7月下旬には、盗撮画像を印刷した紙13枚を自宅で所持していた。画像を持ち帰った目的は、自身の性的好奇心を満たすためだったとされる。
自宅マンションの通路で露出・放尿
時事通信によると、この事務官は7月上旬、自宅マンションの通路で下半身を露出させて放尿し、軽犯罪法違反の罪でも略式起訴されていた。この行為については「ストレスを解消するため」と説明したという。
RSK山陽放送は、事務官が「反省している」と話していることも伝えた。
罰金30万円と科料9900円、同日に全額納付
岡山区検察庁は9月11日、事務官を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(所持)と軽犯罪法違反の罪で略式起訴した。岡山簡易裁判所は同日、罰金30万円と科料9900円の略式命令を出し、事務官は全額を即日納付した。
略式手続きは、簡易裁判所が検察官の提出した証拠書類を審査し、公開の法廷を開かずに刑罰を決定する制度だ。対象は100万円以下の罰金または科料が相当な事件で、被疑者に異議がないことが前提となる。
検察官は事前に公開の法廷で通常の裁判を受ける権利を説明し、被疑者は略式手続きに異議がない旨を書面で示す。略式命令に不服がある場合、略式命令を受けた人や検察官は告知を受けた日から14日以内に正式裁判を請求できる。
停職6カ月は勤務先による懲戒処分で、裁判所が命じた罰金・科料とは別の処分となる。
事件記録を管理する検察事務官、地検は綱紀徹底へ
検察事務官は、検察官を補佐して犯罪捜査に携わるほか、事件の受理や証拠品の保管、刑の執行に関する事務などを担う国家公務員だ。総務や会計の仕事もあり、担当する業務は配属先によって異なる。
検察庁の業務紹介では、記録担当事務官の仕事として、刑事裁判が確定した事件や不起訴処分となった事件の記録の保管・管理、保管記録の閲覧に関する事務を挙げている。証拠品担当事務官は、警察などから送られた証拠品の受け入れや保管、持ち主への還付、禁制品の廃棄などを担当する。
NNNの報道によると、岡山地検の深野友裕次席検事は今回の問題について「極めて遺憾」とコメントし、綱紀の厳正な保持を徹底するとした。



