
閉店は成東、富里、香取、石岡、小山、伊勢崎。
マルヤカンパニー側の6店は対象外。
本家・王道家の清水裕正氏は当日、「裏切り」「代表者と連絡が取れない」「従業員のケアを優先」と投稿した。
開業1年余りで6店閉鎖
閉店するのは成東店、富里店、香取店、石岡店、小山店、伊勢崎店。
開業は成東が2025年1月7日グランドオープン、富里が4月1日、伊勢崎が6月1日、石岡が7月1日、小山が8月31日、香取が9月6日。
2025年1月から9月にかけて閉店対象店が連続し、小山は2026年8月23日から一時休業、9月16日に6店が同時に閉じた。
トノマルは厨房機器と店舗施工が本業だった会社で、かつての代表は殿村氏。
その後、代表取締役は前田氏に移り、殿村氏は同社の役員を外れている。
前田氏は動画で開店無料券や密着を出し、店の顔として見られていた。
施工側が自前で店を持つと内装は早く出せる一方、スープ、人材、家賃が同時に膨らむ。
家系は仕込みに時間がかかり、店を増やすほど味がばらつく。
トノマル側の閉店告知は来店と問い合わせを控えるよう求めた。マルヤ側の公式文面は別で、自社6店は通常営業だと強調している。
王道家直伝で行列 味と衛生が追いつかなかった店
各店は王道家直伝を掲げ、開店時は無料券と動画で連日の行列ができた。
成東店も開業直後は混雑したが、熱が冷めると残ったのは酷評である。
スープは塩気だけが先に立ち、豚骨のコクや醤油の切れが薄い。家系特有の重みがなく、ぬるい、油が浮くだけで絡まない、という声が再訪で増えた。
麺は短く伸びやすく、チャーシューは燻製の香りばかりで身がパサつく指摘もある。
店ごとに味が違い、同じ看板でも再現されていない。
衛生面の不満も目立つ。卓上の薬味が乾いている、ボウルやレンゲが気になる、厨房の管理が雑に見える、といった書き込みが味の不満とセットで出る。
開店キャンペーンの派手さと、日常の仕込み・清掃の精度が噛み合っていなかった。
行列は広告の成果で、リピートは味と清潔さの成果である。
後者が足りないまま店だけ増えたのが、6店が短期間で消えた理由の一つだ。
残るマルヤ側の店より、閉店側は「普通に美味しくない」という客の感触に近かった。
本家は朝に知った 屋号を貸した側が距離を置いた独立店
王道家店主の清水裕正氏は2026年9月16日、公式アカウントで「今日の朝初めて報告を受けた」と投稿した。
との丸家から会社ごと独立した人間の店舗に関わることだとし、「こういう裏切りもたまにはある」「本人が今捕まらない状態」と書いた。
同日、続報で「2、3億の損失はたいした問題ではない」としたうえで、代表者と連絡が取れなくなったこと、別会社とはいえ困っている従業員とスタッフのケアを優先したいこと、やり直しは十分に可能だと考えていると記した。
投稿の直後、読者からは「裏切りとは何か」という疑問が出た。
経営破綻を本家への背信と呼ぶのか、直伝を使いながら報告しなかったことを指すのか、詳細が書かれていないためである。
任せた側が別会社だと切り捨てるのは無責任だ、という反応もあった。
一方で、伊勢崎に味を残してほしい、従業員を優先してほしい、という声も付いた。
清水氏は吉村家出身で2003年頃に柏で独立した家系の顔役で、公式YouTubeの登録者は約23万人。
との丸家の開店映像にも出ており、グループの一員のように見えていた。
ただしトノマルの代表ではなく、味と屋号の権威を貸す側だった。直伝は客には同じ看板に見える。
本家が資金繰りを把握できないまま店が増えると、閉店の責任だけが本家に跳ね返る。
屋号のとの丸家は社名トノマルと殿村氏の名に由来し、家系で末尾に家を付ける慣例に合わせている。
残るのはマルヤ側6店 トノマルと屋号が分かれたチェーンの行方
破産の対象はトノマルの6店に限る。
マルヤカンパニーが運営する松飛台、八潮、八千代、越谷、山形、船取の6店は対象外と公式が明記した。
取締役会長は殿村氏、代表取締役社長は大野氏。
殿村氏は過去にトノマル代表だったが、現在は同社の経営に関与していない、とマルヤ側は書いている。
客から見れば同じとの丸家でも、登記は別法人である。小山は休業のまま開業から約1年で消えた。
残店が直伝を使い続けるかは清水氏側との関係次第で、本家は独立店と位置づけている。
厨房会社、動画の顔である前田氏、元代表の殿村氏、本家の清水氏、残店の大野氏が1つの屋号に重なっていた。
同じ看板でも運営会社を確認しないと、開いている店と閉じた店を混同する。



