
茨城県水戸市のラーメン店「旬菜麺屋 雅流」が投稿した「ちいかわ入店禁止」が話題に。ぬい活マナーや公共性を巡り議論が広がっている。
「ちいかわ出禁」投稿が話題
茨城県水戸市のラーメン店「旬菜麺屋 雅流」が5月13日21時すぎにXに投稿した、
「本日、待ちのお客様がいる中で食後に、ちいかわをテーブルで広げて遊び始めたお客様がいたので、今後、ちいかわの入店を禁止いたします」
という投稿が大きな話題となっている。
この投稿は240万インプレッションを超える反響を呼び、
「飲食店は遊ぶ場所ではありません…皆さん節度はわきまえましょうね…」
「ぬいぐる全般じゃなくてちいかわ名指し出禁なの笑う」
「お客様の事はきらいになっても ちいかわの事はきらいにならないでください!」
など、さまざまな反応が寄せられている。
問題になったのは“ぬい活”そのものではなかった?
今回話題になった背景には、近年広がっている“ぬい活”文化がある。
“ぬい活”とは、推しキャラクターやアイドルなどのぬいぐるみを飲食店や旅行先へ持ち込み、一緒に写真撮影を楽しむ文化のことだ。
SNS映えとも相性が良く、若年層を中心に急速に広まっている。
しかし今回、店側が問題視したのは“ぬいぐるみの存在”そのものではなく、
「待ち客がいる中で、食後にも関わらず長時間テーブルを占有したこと」
だったようだ。
実際、別ユーザーから、
「能美クドリャフカパペットと色んな店舗に来店する事が多々あるのですが、こちらのお店では禁止でしょうか」
と、別作品のキャラクターのパペットの持ち込みに関して質問された際、店側は、
「今のところ一緒に来店されても大丈夫です」
と回答している。
つまり、“ぬい活全面禁止”ではなく、あくまでマナーや状況への配慮が問題視された形だ。
“ちいかわ出禁”というワードが独り歩き
ただ、SNSではどうしてもインパクトの強い
「ちいかわ出禁」
というワードだけが一人歩きしやすい。
そのため、
「キャラクター文化への偏見では?」
と受け取る人も一部にはいたようだ。
一方で、
「待ち客がいるラーメン屋で遊び始めるのは普通に迷惑」
「ぬい活以前に公共マナーの問題」
という声も多く見られた。
飲食店、とりわけ回転率が重視されるラーメン店では、食後の長時間滞在そのものが歓迎されにくい。
今回の件は、“ぬい活”というより、店の空気や方針にしたがって行動するという基本的なマナー論に近い問題とも言えそうだ。
“ぬい活文化”はどこまで許容されるのか
近年、“推し活”文化の拡大とともに、ぬい活を巡る議論は増えている。
当メディアでも以前、「高級レストランでのぬい活」を巡る賛否について取り上げた。
そこでも、「趣味を否定するわけではない」一方で、「場の空気との相性は考えるべき」という意見が多く見られた。
今回も同様に、
・写真を数枚撮る程度なら問題ない
・混雑時の長時間撮影は迷惑
・他客が不快にならない範囲ならOK
など、“線引き”の難しさが浮き彫りになっている。
飲食店は“撮影スタジオ”ではない 求められるモラル&マナー
背景には、SNS文化の変化もありそうだ。
現在は、「写真を撮って投稿すること」自体が、食事や外出の大きな目的になっているケースも多い。
そのため、公共空間であっても、“自分の撮影空間”のような感覚になってしまうことがある。
しかし実際には、
・待っている客
・店側のオペレーション
・周囲の空気感
など、多くの人が同じ空間を共有している。
今回の「ちいかわ出禁」騒動は、ぬい活文化そのものというより、“SNS時代の公共マナー”について改めて考えさせられる出来事だったのかもしれない。



