外資系企業での挫折、そして「人間行動学」との出会い

北原さんが女性リーダー育成事業を始めることになったきっかけは、ご自身の原体験にあります。

「私は3姉妹として育ち、父親は典型的な九州男児でした。そのためか、幼い頃から『男性は強く、女性は従うもの』という価値観を無意識に刷り込まれていました。夫の収入を超えてはいけないという、自分でも気づいていない無意識の壁があることに気づいていなかった当時は、外資系企業でがむしゃらに働いていたものの、どこかでブレーキをかけてしまい、昇進のチャンスを逃してしまうことも少なくありませんでした」

と、北原さんは当時を振り返ります。

仕事と家庭の両立に悩み、心身ともに疲弊し、メンタルヘルスを患ってしまった北原さん。会社を辞め、離婚を経験するなど、どん底を経験します。

「まさに人生の転機でした。自分を見つめ直す中で出会ったのが、『人間行動学』でした。人間行動学を学ぶことで、それまで気づかなかった自分の価値観や思い込みに気づかされ、自分が本当にやりたいこと、目指したい未来が見えてきたんです」

そして、2021年に北原さんは「GSEコンサルティンググループ」を設立。人間行動学に基づいた独自のコーチングプログラムを開発し、女性リーダー育成事業をスタートさせました。

あなたの人生を変える「価値観の優先体系」とは？

北原さんのコーチングの特徴は、一人ひとりの「価値観の優先体系」を明確にすることです。

「人間行動学では、人はそれぞれ固有の価値観の優先順位、すなわち『価値観の優先体系』を持っていると考えられています。この価値観の優先体系は、幼少期の経験や環境によって形成され、私たちの思考や行動に大きな影響を与えているのです」

と、北原さんは説明します。

「価値観の優先体系」を明確にすることは、自分自身の強みや才能、そして本当にやりたいことに気づく第一歩となります。

「例えば、私の価値観の上位には『人の可能性を開花させる方法を学び、実践し、人の結果が出せる方法にして教える』というあります。そのため、自分自身が悩んだことを学んで解決できたら、それをさらに進化させたり、使いやすい形にして提供しています。
起業なんて考えたことがなかったのですが、それが教育プログラムやメソッドを企画開発し、自己開発から人材育成・組織開発まで生かす、教育コンサルティングという事業にまで発展しました。価値観の優先体系に沿って行動することで、私たちはより大きな幸福感や充実感を感じることができます。そして、それは仕事のパフォーマンス向上や、より良い人間関係の構築にもつながっていくのです」

10月5日開催！ セレンディビティ・ユニバースで「自分らしい生き方」を見つけよう！

北原さんは、コーチングプログラムを提供するだけでなく、より多くの女性たちに「自分らしい生き方」を見つけてもらいたいという思いから、2022年からコミュニティイベント「セレンディビティ・ユニバース」を開催しています。

「セレンディビティ・ユニバース」は、「学んで、つながって、飛躍する」をコンセプトに、様々な分野の専門家を講師に迎え、講演やワークショップなどを行う参加型のイベントです。

「参加者同士の交流を通して、新たな価値観や視点に触れることができます。また、自分と同じように、キャリアや人生に悩んでいる仲間と出会うことで、一人で抱えていた悩みを共有したり、励まし合ったりすることができます」

と、北原さんは言います。

過去のイベントでは、経営コンサルタントのジェームス・スキナーさんや、こんまりさんの愛称で知られる近藤麻理恵さんの夫である川原卓巳さんなど、豪華な顔ぶれが登壇。参加者からは、

「今まで知らなかった世界を知ることができ、視野が広がった」 「自分と同じように悩んでいる人と出会え、心が軽くなった」 「将来の夢が見つかり、一歩踏み出す勇気をもらえた」といった声が寄せられています。

今年の「セレンディビティ・ユニバース」は、第三回を迎え、10月5日（木）に開催予定。

「今年は、会場は例年使用しているミッドタウン日比谷のBASE Qですが、今年は会場の席数を増席し、さらにパワーアップして開催します。自分自身の可能性を広げ、人生をより豊かにしたいと願う、すべての女性のご参加をお待ちしております！」

と、北原さんは笑顔で語ってくれました。

女性リーダー育成を通して、誰もが自分らしく輝ける社会へ

北原さんの挑戦は、女性リーダー育成事業にとどまりません。将来的には、経済的な事情などで、自己投資が難しい女性たちにも、サービスを提供していきたいと考えているそうです。

「誰でもが、自分の価値観に気づき、才能を活かせる社会を創りたい。それが、私のビジョンです」

と、力強く語る北原さん。

彼女が提供するコーチングプログラムやイベントは、多くの女性たちに勇気を与え、より良い未来を創造する力となるに違いありません。