
2024年10月5日、東京ミッドタウン日比谷 BASE Q。洗練された都会の空間に、穏やかな熱気が満ちていました。「Serendipity Universe 2024 Autumn」の会場です。
「最高のわたしと恋に落ちる~共創みらい会議~Boundless」をテーマに、500名を超える参加者が会場とオンラインで集結。
凛とした意志と優しい笑顔が入り混じり、会場全体が、これから始まる特別な時間への期待感で包まれていました。
本記事ではイベントに参加した筆者が当日の内容をレポートしたものです。
イベント概要
「Serendipity Universe」は、「思いがけない偶然の幸運」が出会える場所として、2022年からスタートしたイベントです。
回を重ねるごとに、共感の輪は予想を超えて広がり、今回は500名を超える参加者が会場とオンラインで集結しました。
3年目となる今回は、「最幸のわたしと恋に落ちるBoundless共創みらい会議」をテーマに、個人と社会、そして未来の調和を描き出します。
イベント開会宣言
イベントは、主催者である北原万紀さん(株式会社 GSE コンサルティンググループ 代表取締役)の挨拶から始まりました。
北原さんは、Serendipity Universeが3年目を迎えたことへの感謝を述べるとともに、このイベントが生まれた背景、そして、未来へ向けた熱い想いを語りました。

「Serendipity Universeは、私自身が人生をかけて取り組みたいテーマである『次世代に継承できる未来、社会づくり』を実現するために、2022年にスタートしました。」(北原さん)
北原さんは、自身のライフミッションについて語り始めました。それは、結婚生活の中で子どもを授かることができなかった経験から生まれたものでした。

「子どもを授かることができなかった代わりに、後世に何かを残したい。そう強く願うようになりました。そして、私がビジネスを通じて作り出す人間関係、お金、提供価値、これらの活動すべてで、何を本当に残したいのかを考えた結果、見えてきたのは、次世代を生きる人々が安心して幸せに暮らせる地球を創造することでした。」(北原さん)
北原さんは、この取り組みが、子どもを授かることと同じくらい、もしくはそれ以上の価値があると確信したと言います。
そして、この想いに共感してくれた仲間たちと共に、Serendipity Universeを立ち上げ、3年間活動を続けてきました。

「Serendipity Universeは、私一人の力では決して実現できません。今日ここに集まった、多様性あふれる素晴らしい皆様の力が必要です。このイベントを通して、皆様の内側に眠る力、可能性を解き放ち、共に未来を創造していきましょう。」(北原さん)
北原さんの力強いメッセージに、会場からは大きな拍手が送られました。
続いて、イベントMCを務めるあなたののぶゑさん(NPO法人カラフルチェンジラボ 代表理事)が登壇。北原さんとのトークセッションが始まりました。
あなたののぶゑさんは、LGBTQの活動を通して、多様性のある社会の実現を目指して活動しています。

北原さんとのぶゑさんは、共に「自分らしさ」を大切にしながら社会に貢献したいという強い想いを持っており、その共通点からSerendipity Universeでも活動を共にすることになったそうです。
二人は、「自分らしさを受け入れること」「多様性のある社会の実現」「次世代へ繋ぐ未来」といったテーマについて語り合いました。

「自分らしさを認め、受け入れることで、世界は大きく変わります。そして、多様な人々がそれぞれの個性を活かし、協力し合うことで、より良い社会を創造できると信じています。」(あなたののぶゑさん)

「Serendipity Universeは、まさに多様性あふれるイベントです。LGBTQの方々、学生、海外からの参加者、様々なバックグラウンドを持つ人々が集まり、それぞれの想いを共有しています。この多様性こそが、新しい未来を創造する力になると信じています。」(北原さん)
二人のトークセッションは、参加者たちに「自分らしさ」の大切さ、そして、多様性のある社会が持つ可能性を改めて認識させてくれる、温かくも力強いメッセージに溢れていました。
第一部:五感を刺激する、内なる自分と出会う旅へ
あたたかいチョコレートが語りかける、情熱と愛のメッセージ

北原さんの挨拶に続いて、五感を刺激するパフォーマンスとワークショップで構成された第一部がスタート。
イントロダクションでは、チョコレートアーティストの小林愛花さんが登壇。「情熱を味わう」をコンセプトに、唯一無二のチョコレートを生み出す小林さん。
10年間勤めた企業を辞し、世界一周のチョコレートの旅を経て、自身のブランドを立ち上げるまでのストーリーを、情熱的に語りました。

「チョコレートとの出会いが、私の人生に色を取り戻してくれた」(小林さん)
そう語る小林さんの言葉からは、心の底から湧き上がる「好き」という気持ち、そして、その情熱に従って行動し続けることの大切さが伝わってきました。
「情熱に従って生きていると、奇跡のような出会いが毎日起こる」(小林さん)
実際に、小林さんの周りでは、まるで引き寄せられるように、素敵な出会いやチャンスが舞い込んできたそうです。
その言葉は、参加者たちに「本当にやりたいこと」に情熱を注ぐことの大切さを教えてくれました。そして、参加者全員に、この日だけの特別なチョコレートがプレゼントされました。

青と紫の蝶々の模様が美しい、二層構造のチョコレート。
上の層は柚子の爽やかな香りとジャスミンの華やかな香りが口の中に広がるキャラメル、下の層はイチジクの葉の深いコクと香りが印象的なガナッシュ。
口にした瞬間、全身の細胞が喜びで満たされるような感覚に。
この日のテーマである「最幸のわたしと恋に落ちる」を表現した、まさに愛と情熱が込められたチョコレートでした。
音楽・歌・舞が誘う、魂の解放と共鳴

続く第一部では、4名の女性アーティストによる、魂を揺さぶるようなパフォーマンスが繰り広げられました。
会場の照明が落とされ、静寂の中、フィジカルメンタルトレーナーの星野はるかさんによるヨガの時間が始まります。
参加者たちは身体をゆっくりと動かしながら、呼吸を整え、自身の内側に意識を向けていきます。日常で生まれた心の歪みや緊張が、ゆっくりと解きほぐされていきます。

会場に静寂が訪れると、魂の歌い手 Haruna-春菜-さんの歌声が響き渡ります。
Harunaさんの歌声は、参加者たちの心を優しく包み込み、深い癒しを与えてくれました。涙を流す参加者も。心の奥底にしまっていた感情が、Harunaさんの歌声によって解き放たれていくようでした。

続いて、舞踊家で瞑想舞設立者の香織さんが、祈りを込めた舞を披露。
しなやかでありながら、力強い彼女の舞は、見る人の心を奪い、会場全体を神聖な雰囲気で満たしていきます。その姿は、まさに「祈り」を体現しているかのよう。
会場全体が、彼女の舞によって生み出されるエネルギーに包まれていきます。

最後は、地球をつなぐ歌唄いサウンドヒーラーのあるまさんの歌声が、会場全体を包み込みました。
37カ国語を操るという、あるまさんの歌声は、まさに「地球の鼓動」そのもの。参加者たちは、目を閉じ、音の波に乗りながら、地球との一体感を味わっているようでした。

4名のアーティストによるパフォーマンスは、単なるエンターテイメントではなく、参加者一人ひとりが自身の内面と深く繋がり、魂を解放させる、特別な時間となりました。
第二部:共創みらい会議で、未来への希望を紡ぎ出す
休憩を挟んで始まった第二部では、「共創みらい会議」を開催。
第二部は、イベント参加者全員参加での対話型のイベントです。
ファシリテーターの石山喜章さん(ワンネス株式会社 代表取締役)と下釜創さん(Growth Rines株式会社 代表取締役)の問いかけに耳を傾けながら、7つのテーマに沿って対話を重ねていきました。

植物の成長に重ねる、7つのテーマ 繋がりを深める7段階
「根:自分が何者なのか」
「茎:どこに向かっているのか」
「葉:心が向かった人、助けたい人がどうなったら最高ですか」
「花:その人が変化したら周りの人はどうなりそう」
「実:私は何者でなんのために生きているのか」
「間(すきま):あたらしい世界へ」
「種:全てが入る」
これらのテーマは、植物の成長段階になぞらえられており、参加者たちは、自分自身の内面を深く見つめ、未来への希望を明確化していくプロセスを体験していきます。

多様性の中で生まれる、共感とシナジー
特筆すべきは、参加者同士の活発な意見交換です。
社会的立場や性別は関係ない。参加者同士が7つのテーマに沿った問いを中心に会話をはじめます。
参加者同士の会話の中では、未だ出会ったことのない自分や価値観に触れる機会になっています。
「今まで考えたこともなかった視点を得ることができた」
「自分と同じような悩みを持っている人がいると知って安心した」
「一人では実現できないことも、みんなで力を合わせればできる気がしてきた」
参加者からは、このような感想が聞かれました。

多様性あふれる参加者たちが、それぞれの経験や価値観を共有し、共感し合うことで、大きなシナジーが生まれていたのが印象的でした。
個人のビジョンから、持続可能な未来へ
イベントの最後には、参加者たちは自身のビジョンを共有しました。
「自然と調和した、持続可能な社会を実現したい」
「誰もが自分らしく輝ける、多様性のある社会を創造したい」
「未来を担う子供たちに、希望に満ちた世界を残したい」
会場からは、未来への希望に満ちた力強い言葉が次々と飛び出しました。

「Serendipity Universe」は、単なるイベントではなく、参加者一人ひとりが持続可能な未来へ向けてアクションを起こす、そのための「きっかけ」を与えてくれる場と言えるでしょう。
ゲストスピーカーたちの言葉から、未来へのヒントを探る
イベントには、多数のゲストスピーカーも参加。多様な分野で活躍する彼らの言葉は、参加者たちに、未来への希望と勇気を与えてくれました。
投資家の石尾ミミさんは、「人生は誰と生きるか、誰と意義のある時間を過ごすかが大切」と語りかけ、「魔法の質問」主宰のマツダミヒロさんは、「自分のためではなく、大切な人のために頑張ることで、人生は大きく変わる」と、参加者にエールを送りました。


量子力学コーチの高橋宏和さんは、「時間と空間、そして仲間。この3つの間の使い方が、夢を実現するために重要」と語り、
ヨガギネス記録保持者の渡邉有優美さんは、「準備ができた人から奇跡が起きる」と、参加者自身の可能性に目を向けさせてくれました。


USPプロデューサーの鉾玄由紀さんは、「頭とスマホとパソコンがあれば、個人が世界を変えられる」と、現代における個人の力の大きさを示唆し、
出版プロモーターのあらえりさんは、「本を読み、著者に会いに行くことで、人生を変えるきっかけがつかめる」と、自身の経験を交えながら語りました。


巫女社長の神山ナオミさんは、「自分の病気を克服し、神道に出会ったことで、人生が大きく変わった」と語り、奇跡を信じることの大切さを教えてくれました。

一般社団法人開花GPE代表理事の村松大輔さんは、「物質の奥にエネルギーがあるのではなく、エネルギーと結びついた物質が宇宙の実態」という量子力学の観点から、参加者一人ひとりが持つ無限の可能性を力説しました。

MUB株式会社代表取締役の天野裕之さんは、「自分のためだけに頑張っても続かない。大切な人のために頑張ることで、本気になれる」と、自身の起業経験をもとに、情熱を燃やし続けることの大切さを語りました。

そして、愛と言葉のカタリストとして活動するユール篠田洋子さんは、「ベストな自分を生きることが、一番の社会貢献になる」というメッセージを伝え、参加者たちに、自分らしく生きる勇気を与えてくれました。

他のゲストスピーカーたちも、それぞれの経験や専門分野に基づいたトークを展開。
参加者たちは熱心に耳を傾け、未来へのヒントを探していました。
参加者たちはゲストスピーカー達の話に熱心に耳を傾け、未来へのヒントを探していました。
イベントに参加して(筆者の所感)
「Serendipity Universe 2024 Autumn」は、参加者一人ひとりが自身の内面と向き合い、未来への希望を見出す、まさに「偶然を奇跡に変える」ようなイベントとなりました。
イベントで語られた「自分らしい生き方」「社会との繋がり」「未来への希望」といったテーマは、持続可能な社会の実現を考える上で、重要なヒントを与えてくれます。
今後も「Serendipity Universe」は、持続可能な未来を創造していくための、重要なプラットフォームとして、その役割を担っていくことでしょう。
