
「え?自分のチャンネルなのに??」と驚きをつづったのは、ゲーム・トレーディングカード店「遊楽舎」の店長だ。11月5日、日本音楽著作権協会(JASRAC)から電話があり、自身のYouTube動画を店で流していると伝えると、利用状況の報告を求められたとXで明かした。
店長の疑問に対し、チャンネルの公式テーマ曲がJASRACの管理曲だと指摘する投稿もポストされている。
電話で「報告の義務」 フリー素材か許諾を得た曲だと説明
店長によると、電話では「映像を流しているなら状況を記載して送りなさい」と言われた。さらに「それは報告の義務があります」とも告げられたという。
店長はXで、動画に使う音楽はフリー素材か許諾を得たものに限っていると説明。そのうえで、自分のチャンネルを店で流す場合にもJASRACの許諾や使用料が必要なのかと尋ねた。返信欄には、別のネットラジオでもフリー楽曲について報告を求められたとする体験談が寄せられた。
公式テーマ曲「Your Rock Show!!」 JASRACが「上映/BGM」を管理
6日夜には、「遊楽舎ちゃんねる」の公式テーマ曲「Your Rock Show!!」のJASRAC作品コードを示した引用投稿がポストされた。
同曲を作詞・作曲したシンガー・ソングライターの大橋タカシは、2019年に公開した楽曲の動画で、遊楽舎ちゃんねるのエンディングに使われていると説明している。フル版は2020年2月に音楽配信サービスでリリースされた。
JASRACの作品データベース「J-WID」では、作品コード「734-4439-1」の「上映/BGM」分野はJASRAC管理と表示される。店長は、店内で再生した動画のタイトルや曲名を投稿では明かしていない。
YouTubeへの投稿と、店で流す場合の手続き
JASRACはYouTubeと利用許諾契約を結んでいる。一定の範囲では、投稿者が個別に手続きせず、管理楽曲を含む動画を公開できると案内している。
店でネット配信の動画を受信し、そのまま客に見せる場合には、著作権法23条2項の「公の伝達」の権利が関わる。曲を動画に入れる許諾を得ていても、その許諾が店内で客に聞かせる使い方まで含むかで、必要な手続きは変わる。
JASRACの一般店舗向けの料金表では、管理楽曲をBGMとして流す場合、500平方メートル以下の店舗の年額は6,000円(税別)。音楽付きの動画をモニターで流す場合は別の手続きで、同協会は担当支部への連絡を案内している。施設の契約内容に応じて、利用した曲目の報告を求める場合もある。
また、YouTubeの利用規約は、サービスを通じて不特定または多数の人に動画を上映したり、音楽を流したりする利用を制限している。
ヒカルの動画で知られた店長 遊楽舎の姫路花田店は7月に再開
店長の筧久明氏は、YouTuberのヒカルの動画にたびたび出演してきた。自身の「遊楽舎ちゃんねる」は登録者数約47万人で、トレーディングカードの相場や店の経営についても発信している。
兵庫県姫路市の姫路花田店は、今年2月末にいったん閉店した。筧氏は6月1日公開の動画で、出資者が見つかり、店とチャンネルを再始動すると発表。7月18日に姫路花田店をリニューアルオープンし、公式サイトでは大阪市のドンキ住之江公園店も案内している。



