
AV男優の田淵正浩氏が発売した「CHINKAWA」Tシャツが、人気キャラクター「ちいかわ」のパクリとしてネット上で批判を集めている。
名称やゆるい二頭身キャラのデザインが似ている上、下ネタ要素を加えた商業商品であることが反発を強め、著作権侵害を指摘する声も相次いでいる。
田淵正浩氏が発売した「CHINKAWA」Tシャツ
田淵正浩氏は1967年生まれのAV男優で、1990年頃から活動を続け、1万本を超える作品に出演したとされる業界のレジェンドである。
元日本AV男優協会会長を務め、近年はNiceAdultプロジェクトを主宰し、男性向け健康食品やアパレルを販売している。
今回問題となっているのは、同氏のブランドN/A NICE ADULTから発売されたTシャツだ。
フロントに3匹のキャラクターが横並びで描かれ、その下に「CHINKAWA」の文字が配置されている。
キャラクターは猫耳の子、白い子、長い耳の黄色い子で、いずれも頭に皮をかぶった仮性包茎として描写されている。
価格は税込4280円で、Xの投稿では「こんなん出来ました」と紹介され、約87万回の閲覧を記録した。
ちいかわとの類似点と批判が集まる理由
「CHINKAWA」という名称は、「ちいかわ」をもじったものと広く認識されている。
デザインも、二頭身のゆるい動物風キャラクターを3匹並べる構図や、シンプルな線画のタッチがちいかわのスタイルに近いと指摘されている。
ちいかわはナガノ氏がXで連載を開始した漫画から生まれたコンテンツで、かわいい見た目とどこかシビアな世界観が特徴だ。
2022年にアニメ化され、映画も大ヒットするなど、国民的キャラクターとしての地位を確立している。
そのため、商業商品で名称を似せ、さらに下ネタ要素を加えたデザインが「人気に便乗したパクリ」「可愛さを汚す行為」と受け止められた。
コメント欄では「令和のコンプラでは駄目」「訴訟もの」との声が上がり、投稿を報告したというユーザーも現れている。
日本の著作権法におけるパロディとパクリの違い
日本の著作権法には、米国のような包括的なフェアユース規定がなく、パロディを明確に許容する例外もない。
元の作品の本質的な特徴を感得できる程度に似せて利用した場合、複製権や翻案権の侵害に該当する可能性がある。
パロディであっても、商業目的で販売する場合は特にリスクが高い。
商標権の観点でも、著名な名称を似せた商品は混同を招くとして問題になり得る。
過去にはパロディ・モンタージュ写真事件などで、風刺目的でも原作品の特徴を大きく残した利用は権利侵害と判断された判例がある。
ちいかわの権利はナガノ氏と管理会社が厳格に管理しており、過去に権利トラブルを経験した経緯もあるため、無許諾の商業利用に対しては警告が出やすい環境だ。
ファンの反応と類似事案から見る今後のリスク
Xのコメント欄では「下品な著作権侵害やめろ」「作者が一生懸命作ったものを改変して金稼ぎ」「キャラクターへの冒涜」といった批判が中心で、ファンの怒りは強い。
ちいかわファンは二次創作に厳しい傾向があり、公式そっくりな作品が混乱を招いた過去もある。
類似事案としては、海外で「Chii Warriors」と称したちいかわ風ぬいぐるみをクラファンで販売した人物が炎上し、アカウントを鍵にした例が挙げられる。
また、SHEINで販売された「漫画猫」タオルが公式そっくりと批判されたケースや、ドラえもんの酷似同人誌が回収・廃棄された事例もある。
商標をいじったパロディTシャツで逮捕されたケースも存在し、商業的に販売している今回の商品は、権利者から差止請求や損害賠償を求められる可能性が指摘されている。
現時点で公式の反応は確認されていないが、ネット上の批判は収束の兆しを見せていない。



