
GMOインターネットグループの熊谷正寿会長兼社長が開いた不正アクセス問題の記者会見が話題を呼んでいる中、堀江貴文氏が自身のYouTubeで熊谷氏の人物像を詳しく語った。
ネット黎明期から30年以上の付き合いがあるという堀江氏は、技術面や危機管理への厳しい指摘をしつつも、経営者としての突破力を一定程度評価。
過去に大喧嘩して2年間絶縁したエピソードや、西麻布での夜の話まで披露し、ネット上では「フレネミー感がすごい」との声が上がっている。
情報漏洩の核心より、熊谷氏の規格外なキャラクターそのものが注目される形となった。
ネット黎明期からの30年 絶縁した過去も
堀江貴文氏と熊谷正寿氏の付き合いは、インターネット業界がまだ黎明期だった1990年代後半に遡る。
堀江氏は「30年以上の付き合い」と公言し、若い頃は熊谷氏に料亭やクラブなどの夜の街を教えてもらったこともあったという。
一方で、ライブドア時代には大きな衝突も起きた。
熊谷氏が村上ファンドや外資系金融と組み、サイバーエージェントの株式を40%超買い集めて買収を迫った一件だ。
USENの宇野康秀氏の仲介で楽天の三木谷浩史氏が株を引き取ったことで手打ちとなったが、サイバーエージェント側に強い反発が残った。
その後、ライブドアとサイバーエージェントの合弁事業だったメルマガ配信サービス「メールマ」の売却で、熊谷氏が10億円での買収を申し出たものの、サイバーエージェント側が「熊谷氏に売るのは絶対嫌だ」と拒否権を発動。
結果的に5億円に半減した。
これに激怒した堀江氏が熊谷氏の前で「てめえ、この野郎!あんたがサイバーエージェントにひどいことをしたからだろ!」と怒鳴り散らし、約2年間は口をきかない状態になった。
現在は関係が修復されており、2025年にはGMOのサイバーセキュリティ大会議で対談もしている。
「命の砂時計」会見が話題に ホリエモンの反応
11月2日に開かれたGMOの記者会見は、約3時間半に及んだ。
熊谷氏は「命の砂時計」という言葉を繰り返し、「1日は1440分」「同じ回答をすると皆さんの命の砂時計を無駄遣いする」などと独自の人生論を展開。
スーツのボタンが開いていた社員に「ちゃんとボタンを閉めてください。おわびをしているのにボタン開けてどうするんだ」と注意を促す場面もあった。
時に涙を見せる様子も話題となり、ネット上では「熊谷ワールド」として急速に拡散された。
堀江氏はこれに対し、「あれはみんなを熊谷ワールドに引き込んでの煙幕作戦だったんじゃないか」と分析。
セキュリティ上の核心的な問題から目を逸らす演出だと指摘しつつも、「ツッコミどころ満載の独特キャラ」と評した。
会見で初めて熊谷氏のキャラクターを知った人も多く、「世間にバレちゃった」「これからもっと出てくるよ」との表現が印象的だった。
技術はダメだが突破力は本物 堀江氏の評価
動画の中で堀江氏は、熊谷氏を一方的に批判しているわけではない。
1000年続く会社を本気で作ろうとし、宗教を参考に組織運営を行っている点を「熱狂的な支持者を作っている」と評価した。
社員手帳のようなものに理念が書かれた「教典」を幹部に暗記させ、覚えていないと叱責する文化があることや、幻冬舎の見城徹氏を兄貴分と慕い、毎年ハワイで誕生日会を仕切って花火を上げるエピソードも明かした。
常に笑顔を絶やさない姿勢についても「あれは努力の賜物でメンタルが並外れて強い」と述べている。
一方で、熊谷氏がマーケティング出身であることから「プログラマーの実態やシステムの基本が分かっていない」と技術理解の浅さを指摘。
2年前にグループ会社から脆弱性を指摘されていたにもかかわらず放置した点については「僕がもしそんな報告を受けていたら秒で対策をやらせている」「過失を超えている」と厳しく言及した。
称賛と批判が同居した、昔から知る人間ならではの本音トークとなっている。
西麻布の夜と愛人話 フレネミー感全開
堀江氏は私生活についても踏み込んだ。
西麻布のラウンジに関わる話として、過去に存在した店の実質的なオーナーだったことや、自身が知り合った女性が翌週には熊谷氏の愛人のような立場になっていたエピソードを披露。
「愛人が複数いて子供がたくさんいる」「その手の話はもうごまんとある」と語った。
業界内では以前から知られた話だったというニュアンスだが、一般に広く知られるきっかけとなった。
専属ソムリエを個人会社に置いたり、パーティーに銀座の寿司職人を呼ぶなど、バブル的な豪快さも紹介。
過去の喧嘩を蒸し返しつつも、現在も一定の距離感で付き合っている様子がうかがえ、ネット上では「典型的なフレネミー」との指摘が相次いだ。
単なる暴露ではなく、独特のキャラクターを面白がっている側面も強い。
ネットの反応 「金髪ロケット豚」も登場
SNSでは堀江氏の動画や切り抜きが広く拡散された。
「30年来の付き合いだからこそここまでぶっちゃけられる」との声がある一方、「友人の弱り目に私生活をペラペラ喋るのはどうか」「落ち目になった相手を叩いている感が強い」との批判も出ている。
元ボクシング日本王者の細川バレンタイン氏は、堀江氏を「金髪ロケット豚」とからかいながら「熊谷さんの方がカッコ良くて面白い。そりゃ女にもモテるよね」と擁護する投稿を行い、話題になった。
情報漏洩問題の本質より、熊谷氏のキャラクター自体がエンターテインメントとして消費されている空気が強い。
週刊誌やネットメディアも「考え方がバブル。世間にバレちゃった」を見出しに取り上げ、しばらくは注目が続きそうだ。



