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流行語大賞2026に「やり直し」の声 M!LK・ちいかわ選出も、ショートスリーパーやGMOはなぜ選外?

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流行語大賞2026
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2026年の流行語大賞に、早くも異論が飛び出した。11月5日に発表されたノミネート30語には、M!LKの「好きすぎて滅!」や「ちいかわ」、ミラノ・コルティナ五輪で日本中を沸かせた「りくりゅう」などが選ばれた。一方、ネット上で話題となった「ショートスリーパー」は選外となり、編集者の箕輪厚介氏が「やり直し」と反応。GMOインターネットグループの熊谷正寿氏が会見で発した「命の砂時計」を推す声も上がった。ネットでは誰もが知っている言葉が、なぜ候補に入らないのか。30語の顔ぶれから、2026年の流行の変化が見えてくる。

 

M!LK「好きすぎて滅!」が2年連続 ちいかわ、りくりゅうも選出

11月5日、「2026 T&D保険グループ新語・流行語大賞」のノミネート30語が発表された。芸能分野では、5人組ダンスボーカルグループM!LKの「好きすぎて滅!」が、昨年の「ビジュイイじゃん」に続いて2年連続で候補入りした。楽曲だけでなく、振り付けやフレーズがSNSを通じて広がったことも人気を後押しした。純烈の酒井一圭氏がプロデュースする4人組歌謡コーラスグループ「モナキ」も選出。さらに、サカナクションが2012年に発売した「夜の踊り子」が、ネットミームとして再び注目を集め、14年の時を経て候補に入った。

キャラクターでは「ちいかわ(現象)」と、ハチワレのセリフ「なんとかなれーッ」が選出された。ぷっくりとした立体的なシール「ボンボンドロップシール(ボンドロ)」や、料理家・長谷川あかり氏のレシピに寄せられる「あかり、信じてるからな」も候補入り。スポーツではフィギュアスケート・ペアで金メダルを獲得した三浦璃来・木原龍一組の愛称「りくりゅう」が選ばれた。動画やSNSをきっかけに広がった言葉が目立つ一方、今年はテレビドラマを直接象徴する言葉が候補に入らなかった。

 

箕輪厚介氏「ショートスリーパーがない」選外に不満

発表直後、候補30語に異議を唱えたのが編集者の箕輪厚介氏だった。箕輪氏は11月5日にXを更新し、「ショートスリーパーがない。やり直し」と投稿。ショートスリーパーとは、短時間の睡眠で生活する人を指す言葉で、今年はYouTuberの堀大輔氏が注目を集めた。堀氏は1日30分睡眠を自称し、9月9日から約1週間にわたる長時間の生配信を実施。しかし、途中で予定以上に眠ってしまう場面があり、SNSで話題となった。チャンネル登録者数も配信をきっかけに大きく増加した。

同じく選外となったGMOインターネットグループをめぐっても、皮肉交じりの反応が出た。11月2日、熊谷正寿会長兼社長が会見で涙を浮かべながら説明した際、「命の砂時計」という独特の表現が注目された。日刊ゲンダイDIGITALは、ノミネート発表後に「GMOがないぞ? やり直せ!」といった声が上がったと報じている。ただし、熊谷氏の会見は候補発表のわずか3日前。話題になった時期が選考に影響した可能性もあるが、個別の選外理由は公表されていない。短期間で爆発的に拡散するネットの話題を、年に一度の賞がどこまで反映できるのかという疑問も生まれている。

 

「夜の踊り子」が14年ぶり再燃 流行はテレビからSNSへ

今年の候補には、現在の流行を象徴する特徴がある。サカナクションの「夜の踊り子」は2012年発売の楽曲だが、2026年にネット上で再び人気を集めた。M!LKの「好きすぎて滅!」も、楽曲のフレーズや振り付けが繰り返し投稿されることで広がった。「ちいかわ」は漫画やアニメの人気に加え、キャラクターのセリフが日常の感情を表現する言葉として使われている。作品の発売日や放送日よりも、SNSでいつ話題になったかが流行を左右する時代になっている。

かつてはテレビ番組やCMが全国共通の流行を生み出していた。2013年の「今でしょ!」や2024年の「ふてほど」など、テレビ発の言葉が年間大賞を受賞した例もある。しかし、現在は動画配信、音楽、ゲーム、SNSなど、流行の発信源が多様化した。世代や興味によって接する情報が異なり、ある集団では誰もが知っている言葉でも、別の集団ではほとんど知られていないことがある。今回のノミネート30語は、一つの大きなブームよりも、複数のコミュニティーで生まれた流行を集めた印象が強い。

 

「NISA貧乏」「AI暴走」「酷暑日」生活不安も流行語に

明るい話題が並ぶ一方、2026年の候補には社会の不安を反映する言葉も目立つ。「AI暴走」「声の権利」「フィジカルAI」「データセンター」など、生成AIに関連する言葉が複数選ばれた。AIが仕事や暮らしを便利にする一方、本人の声を無断で模倣する問題や、技術の制御をめぐる懸念も広がっている。特に「声の権利」は、声優や俳優などの表現者にとって切実な問題だ。AIの発展に対する期待と警戒感が、同じ年の候補に表れている。

家計に関わる言葉では「NISA貧乏」「だけ弁当」「消費税1%」などが選ばれた。「NISA貧乏」は、将来の資産形成を優先するあまり、現在の生活費が圧迫される状況を表す。「だけ弁当」は、おかずを絞ったシンプルな弁当を指し、価格や手軽さを重視する消費行動とも結びつく。「酷暑日」「警戒レベル5」といった言葉も、厳しい暑さや災害への警戒が日常生活に入り込んでいることを示す。2026年の流行語には、楽しさや共感だけでなく、暮らしを守ろうとする人々の姿も映っている。

 

流行語大賞は何を選ぶ賞なのか 12月1日に年間大賞発表

新語・流行語大賞は1984年に始まり、その年の世相を象徴する言葉を選んできた。「現代用語の基礎知識」に収録される言葉などをもとに候補を選び、選考委員会がトップ10と年間大賞を決定する。単純にSNSの投稿数や動画の再生回数を競う人気ランキングではない。昨年は高市早苗首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が年間大賞に選ばれ、政治家の発言が注目を集めた。

今年の候補を見ると、M!LKやちいかわのように長く親しまれた作品から、AIや物価高に関する社会用語まで幅広い。「ショートスリーパー」やGMOをめぐる反応は、瞬間的な話題性と、その年を象徴する言葉を選ぶことの違いも浮かび上がらせた。さらに、ネットで使われる言葉が多様化するほど、誰もが納得する一語を選ぶことは難しくなる。トップ10と年間大賞は12月1日に発表される。2026年を代表する言葉として、選考委員会が何を選ぶのか注目が集まる。

 

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ライター:

Webライター。きれいごとだけでは済まない現実を、少し距離を置いて綴っています。

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