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独身偽装で308万円賠償命令 「離婚した」と偽り婚約、女性は出産

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東京地裁は9月11日、離婚が成立したと偽って30代女性と婚約した40代男性に、308万円の支払いを命じた。

 

タイで知り合い、離婚成立の説明後に婚約

共同通信によると、女性は「貞操権」や人格権を侵害されたとして、男性に約1000万円の損害賠償を求めていた。

判決によると、2人が知り合ったのは2022年4月。女性の駐在先だったタイで、共通の知人が開いたバーベキューパーティーに参加したことがきっかけだった。男性には配偶者がいたが、女性に対して離婚する予定だと説明していた。

交際が始まったのは2023年1月で、離婚が成立したと告げられたのは同年3月だった。その後、2人は同年7月に婚約。2024年4月には女児が生まれた。

 

新居の契約書には「婚約者」、訴訟では婚約を否定

独身偽装被害者の会は9月12日、Xでこの判決について説明した。同会によると、男性は新居の賃貸借契約でも、自らを女性の婚約者と記載していた。

ところが訴訟では、当初から配偶者の存在を明らかにしていたと主張。プロポーズや婚約についても否定したという。裁判所はLINEの記録や周囲の証言などを踏まえ、男性がプロポーズして婚約したことを認定したと同会は伝えている。

同会の投稿には、女性の母親が入籍できない理由の説明を求めた場面も記されている。男性は、問い詰められ、言い逃れをしなければならない状況に追い込まれた、という趣旨の弁解をしていたという。

 

離婚届の画像を提示、戸籍未確認の過失は認めず

同会によると、男性はさらに、女性が戸籍などの客観的資料を確かめなかったことに過失があるとも主張した。

一方、女性は男性に離婚の証拠を求め、離婚届の画像を見せられていた。裁判所はこの経緯などを踏まえ、女性が戸籍等の確認までしなかったことを過失とはいえないと判断したという。

 

婚姻への期待を認め、人格権侵害と判断

貞操権とは、性的な関係を結ぶ相手を本人の意思で選ぶ自由などを指す。鈴木淳也総合法律事務所の解説では、相手の重大な虚偽によって意思決定がゆがめられた場合、人格的利益を侵害する不法行為として慰謝料の対象になり得るとしている。

賠償額の判断には、交際期間のほか、結婚の話がどこまで具体化していたか、虚偽の伝え方、妊娠などによる心身への影響も関わるという。

今回の判決について共同通信によると、須賀康太郎裁判官は、婚約後の男性が一貫して離婚成立を前提とする行動を取っていたと指摘した。女性が婚姻できるとの期待を強く抱いて入籍を求め続けたものの、かなわなかったとして、「人格権を深く侵害された」と判断した。

独身偽装被害者の会が公表した賠償額の内訳は、慰謝料280万円と弁護士費用28万円だった。

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ライター:

東京都出身。一日中ネットに張り付いている。

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