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東映が否定した仏ドラゴンボールパーク報道 拡散映像はサウジ計画だった

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フランス ドラゴンボールパーク 東映 否定
フランスとサウジアラビアがパリ近郊で約60億ユーロ、日本円で約1兆円規模のテーマパーク構想を発表し、一部報道はドラゴンボール施設の建設が決まったと伝えた。
東映アニメーションは公式見解で、フランス案件へのライセンス許諾はなく、把握している事実もないと否定した。
報道で使われた壮大なコンセプト映像は、2024年3月に発表されたサウジ・キディヤ計画のものである。
 

仏とサウジが発表した1兆円規模の中身

2026年8月24日、マクロン大統領はムハンマド皇太子の訪仏に合わせ、パリ北西のセルジー=ポントワーズ近郊にテーマパークを最大3つ建設する計画を発表した。
投資額は約60億ユーロ、雇用は約2万2000人で、ディズニーランド・パリ以来の規模と位置づけられた。
大統領自身の発信では漫画への関心に触れるにとどまったが、大統領府関係者は両首脳がドラゴンボールZを好むことがきっかけだと説明した。
イル=ド=フランス地域圏のペクレス議長は、悟空のパークがパリ近くにできるとまで述べた。
運営の中心はサウジ政府系ファンド傘下のQiddiya Investment Companyである。
同社はリヤド近郊の娯楽都市キディヤを進めており、フランス案件もその延長として語られた。
建設候補地には、1987年開園、1991年閉園の旧ミラポリス跡地が挙がっている。
ただし両政府の共同声明本文が作品名を明記したわけではない。
作品名が一人歩きした起点は、仏側の説明とロイターなど海外通信社の報道にある。
開業時期は示されておらず、建設には数年かかる見通しとされた。
残る2パークのテーマも未発表のままである。
数字の大きさは本物でも、テーマの確定まで同じ速さで進んだわけではない。

 

流れた壮大映像はフランス案ではなかった

報道とともに広がったのは、神龍、カメハウス、カプセルコーポレーション、ビルスの星を並べたCG映像とイメージスケッチである。
これは2024年3月22日、東映とQiddiyaが共同発表したサウジ・キディヤ・シティ向けの公式プロモーションだ。
公式発表では敷地50万平方メートル超、7エリア、アトラクション30以上、高さ約70メートルの神龍内部を通る大型コースターが示されている。
ホテルとレストランも備え、原作から超までの世界に入り込める、というのが当時の説明だった。
ナレーションもサウジアラビアへ冒険者が集まる内容で、フランス向けに作り直された映像ではない。
砂漠を背景にした絵面が印象的だったため、フランスの話と知って違和感を覚える人も出た。
日本のニュースや解説記事も仏合意の原稿に同じ映像とスケッチを添えた。
結果として、場所も許諾もすでに固まったかのような印象が国内外で強まった。
壮大さは計画の魅力そのものだが、出典を取り違えると事実認定まで歪む。
東映声明は、この流用を公式に切り離す意味も持っている。

 

東映は許諾していない、把握している事実はないと発表

東映は公式サイトで、フランスでテーマパーク建設が決定したとの趣旨の報道があるとし、当社ならびに権利元関係各社は当該案件に関して一切のライセンス許諾を行っておらず、当社が把握している事実はございません、と記した。
報道の画像と映像は2024年3月22日のキディヤ発表時のもので、フランス報道とは一切関係ないと明記している。
ドラゴンボールの権利はアニメの東映、漫画の集英社、鳥山明側のバードスタジオ、ゲームのバンダイナムコなどに分かれる。
一国でパークを出すには複数社の許諾が要る。
仏紙ル・モンドも、Qiddiya側は日本の権利者からフランスでの使用許可をまだ得ていないと伝えていた。
サウジ本国のパークは東映との共同発表があり、公式サイトにも掲載された。
フランス案件はその過程を踏んでいない。
確認できるのは娯楽複合施設への投資合意までである。
作品世界を使った建設決定ではない。権利者の沈黙を合意と読むのは早く、声明はそこを否定した。
名前を先に出せば話題にはなるが、看板も乗り物も権利なしでは作れない。

 

なぜ日本じゃない、勝手すぎるという日本側の温度

日本の反応は、まずなぜ日本で作らないのか、という嘆きが目立った。
世界で1兆円規模の投資対象になる作品なのに、本家から同規模の構想が先に出なかったことへの悔しさである。
許諾がないと分かると、日本の合意はあるのか、権利元を外して名前だけ先行させた、との批判が強まった。
映像がサウジ案件の流用だと知られ、東映声明後は独断に近い、との受け止めも広がった。
別の層はパーク自体に慎重で、特定の場所に施設を置くと行ける人と行けない人の差が出る、という過去の関係者発言が再び共有された。
サウジ資金への違和感を書く声もある。
人気の大きさと、許諾前に国家発表の場で作品名を出すことは別問題である。
需要があるほど先に名前を出す効果は大きく、だからこそ手順が問われる。
投資構想は残っても、作品名を使えるかは今後の交渉次第だ。
少なくとも現時点では、フランスにドラゴンボールパークが決まった、とは言えない。

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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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