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『ミヤネ屋』宮根誠司ら謝罪 元捜査一課長が生放送で差別的発言、放送20年終了まで1カ月

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ミヤネ屋
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山口県美祢市で老舗和菓子店の店主が殺害された事件を伝える最中、9月1日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』でリモート出演した識者が差別的とされる表現を口にする一幕があった。MCの宮根誠司と進行役の西尾桃アナウンサーはその場で頭を下げ、謝罪した。放送開始から20年、今月末での番組終了を控えるタイミングでの出来事は、視聴者の間で瞬く間に話題になっている。



 

美祢の殺人事件を伝える中で飛び出した一言

事の発端は、山口県美祢市で起きた事件の特集コーナーだった。同市の老舗和菓子店で80歳の店主が死亡し、妻も頭を殴られて頭蓋骨を骨折する重傷を負ったことが8月30日までに判明し、山口県警は殺人事件として捜査を進めている。この事件を紹介する中で、元神奈川県警捜査一課長の肩書きでリモート出演していた識者が、負傷した店主の妻について「普通の生活ができなくなれば、犯人とすればそれでもいいんだろうと思って、頭を狙った」という趣旨の分析を語った。

このとき識者が使った言葉こそが、放送では避けるべきとされる差別的な表現だった。具体的にどの単語だったのかは主要各社の報道でも明かされていないが、番組を見ていた視聴者の間では、放送中からその単語への指摘がX上で瞬く間に広がっていった。

特集で取り上げられた事件そのものも、地域では大きな衝撃を与えている。被害に遭ったのは創業100年を数える老舗の和菓子店で、年中無休を通してきた店にこの日だけカーテンがかかっているという異変が事件発覚のきっかけになったという。組織的な犯行集団による関与の可能性も指摘されており、単純な物取りとは異なる背景をうかがわせる事件として、番組内でも時間を割いて詳しく取り上げられていた。

 

差別的な表現が投げかけた違和感

体の不自由な人を指すこの言葉は、差別的な響きを持つとして長年、放送では使用が避けられてきた表現のひとつだ。もっとも、こうした放送禁止用語は法律で個別に禁じられているわけではない。日本民間放送連盟の放送基準に基づき、各局が自主的な判断で使用を控えているのが実情で、法的な強制力を伴う決まりではないというのが実際のところだ。

だからこそ、識者やコメンテーターの発言をリモートで生中継する場面では、局側が発言をその場で止めることが難しい。今回のケースも、事件の悲惨さを伝えようとする文脈の中で、配慮を欠いた言葉選びがそのまま電波に乗ってしまった格好だった。

事件報道の現場では、被害者がどのような状態に置かれたかを視聴者に伝えるために、身体への影響を具体的に語る場面が避けられない。だが今回のように、負傷の重さを強調する目的で障害を否定的な比喩として持ち出す語り口は、事件そのものへの理解を助けるどころか、無関係な当事者を傷つける副作用のほうが大きい。犯罪報道の解説役に求められているのは、恐怖や重大さを伝える語彙であって、差別的な比喩ではないはずだ。

 

宮根誠司と西尾桃アナ、生放送内での即時謝罪

この発言のあと、番組はすぐに軌道修正を図った。進行役の西尾桃アナウンサーは「先ほどの放送の中で、不適切な表現がありました。おわびいたします」と説明し、続けてMCの宮根誠司も「大変失礼いたしました」と頭を下げた。生放送の流れを止めての謝罪は短い時間ながらも、番組側が問題を軽視していないという姿勢を示す対応になった。謝罪の言葉自体は簡潔だったが、放送内で即座に非を認めて説明を挟んだことは、後手に回りがちな不祥事対応の中では比較的早いタイミングだったと言える。ただし、なぜその場で識者の発言を遮れなかったのかという疑問は、視聴者の間でなお残っている。

西尾は読売テレビのアナウンサーで、朝の情報番組『す・またん!』や夕方の『かんさい情報ネットten.』などにも出演しながら、『ミヤネ屋』では歴代のアシスタントMCの一人として進行役を務めてきた。生放送の司会という緊張の続く現場で、台本にない不適切な発言への対応を即座に迫られたことになる。

 

Xでは疑問と指摘の声が相次いだ

放送直後から、X上には視聴していた人たちの投稿が相次いだ。ある視聴者は「差別用語ではないのかな?」と投稿し、別の視聴者も「放送禁止用語じゃなかったっけ?久しぶりにテレビで聞いたわ」と驚きをつづった。さらに踏み込んだ投稿もあり、「大丈夫なんだろうか。不適切な差別用語だったはずなんだけど。今コメンテーターがさらっと使ってた。MCは気づいてなかったのかな」と、司会側の対応そのものにも疑問を投げかけた。

今回集まった投稿の多くは、発言そのものへの戸惑いや、なぜ止められなかったのかという疑問に集中しており、識者の発言を擁護する声は目立って見当たらなかった。長年テレビに出演してきた元刑事という立場だからこそ、なおさら言葉の選び方への視線が厳しくなった面はありそうだ。

 

20年続いた帯番組、最後の1カ月に残った宿題

『情報ライブ ミヤネ屋』は2006年7月31日に放送を開始し、平日午後の情報番組として20年にわたって視聴率の看板を張ってきた。放送時間帯は開始当初の13時55分から15時50分を軸に、一時は16時台までの拡大編成も経験しながら現在の枠に落ち着いており、その間ずっと宮根が司会を務め続けてきた。オリコンによれば、宮根は今年1月の生放送でみずから番組の終了を発表しており、放送は今月末をもって幕を閉じる予定だ。長寿番組が最終盤に差しかかったこのタイミングで起きた今回の一件は、番組の歴史に小さくない汚点を残した。

生放送というフォーマットは、速報性と引き換えに、こうした不用意な一言を止めきれないリスクを常に抱えている。20年間その両方と向き合ってきた番組が、幕引きまで残りひと月という段階でなお同じ課題を突きつけられたという事実こそが、今回の一件がただの一過性の失言では片づけられない理由だ。

謝罪の速さは合格点でも、なぜ止められなかったのかへの答えは、まだ誰も口にしていない。残りひと月の生放送で、その答えが語られる保証はどこにもない。

 

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ライター:

Webライター。きれいごとだけでは済まない現実を、少し距離を置いて綴っています。

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