
ロシア出身の声優ジェーニャが、在留手数料の値上げを巡るX投稿に「大量なヘイトを感じた」と明かした。本人は対象投稿のコメント欄を閉じたと説明し、現在は返信できるアカウントが制限されている。8月28日夕には、ロシア国籍で、本人の表現で「配偶者ビザ」を持ち、日本で暮らして21年目になることも公表した。
ジェーニャ「外国人ってだけで人格を否定」投稿は148万表示
ジェーニャは8月26日、在留資格の更新や永住許可の手数料が上がっても「まだ安い」とする意見にXで反応した。日本人と同じように働き、保険料や年金、税金を納め、日本語を学んで家庭を築いてきた外国人に「嫌なら国に帰れ」と告げる態度について、「外国人ってだけで人格を否定されて、ただただ悲しいです」と訴えた。
投稿は28日午後7時31分時点で148万回を超えて表示され、賛否の返信が寄せられた。ジェーニャは27日、コメント欄に「うんざり」したため閉じたと報告。更新料を払えないわけではなく、最近更新したばかりだと説明したうえで、制度改定がニュースになってから、従来はなかった「大量なヘイトを感じました」と記した。
「ロシアに帰ることはありません」日本で声優と会社員を続ける
ジェーニャは同日、「私はロシアに帰ることはありません」と明言した。家族や友人、仕事を含む生活の基盤が日本にあり、アニメ出演やロシア語監修の仕事を続ける考えを示した。励ます反応には感謝を伝え、永住許可か帰化のいずれかを選ぶ意向も明らかにしている。
28日午後6時3分には、報道後の自己紹介をXへ投稿した。本人によると、国籍はロシアで、在留資格は本人の表現で「配偶者ビザ」。日本で暮らして21年目となり、夫と9歳の娘は日本国籍だという。声優に加え、映像翻訳会社の正社員としても勤務している。父はウクライナ出身、母はロシア出身であることも自ら説明した。
ジェーニャは2005年、声優を志して来日した。『ガールズ&パンツァー 劇場版』のクラーラ役、『アキバ冥途戦争』のゾーヤ役などを担当し、アニメや映画のロシア語監修、発音指導にも携わってきた。
在留資格の更新は最大7万5000円、永住許可は20万円
政府は8月25日、在留手続きの手数料を引き上げる政令改正を閣議決定し、28日に政令と法務省令を公布した。出入国在留管理庁によると、新料金は10月1日以降に受け付けた申請に適用される。9月30日までの受付分は、許可が10月以降でも現行額となる。
在留資格の変更・更新は現在、窓口申請が一律6000円、オンライン申請が5500円。改定後は許可された在留期間で金額が決まり、窓口では3カ月以下が1万円、1年が3万3000円、3年以上5年未満が6万4000円、5年以上が7万5000円となる。オンライン申請は一部を除いて窓口より低く、5年以上は6万5000円だ。いずれも申請時ではなく、許可を受ける際に納付する。
永住許可は現行1万円から20万円へ上がる。ジェーニャが挙げたもう一つの選択肢である帰化は別制度で、法務省によると帰化許可申請そのものに手数料はかからない。政府は、在留管理に必要な費用と諸外国の同種手数料を踏まえた改定と説明している。経済的に困窮し、人道上の配慮が必要と認められる場合には減額措置も設ける。



