
「ごちそうさまも言われへん奴、俺の店来んな!」。店主の強烈な発言や客との口論で炎上した大阪府寝屋川市のお好み焼き店「浜ちゃん」に、人気YouTuberのびわ湖くんが突撃した。10月17日に公開された動画は、翌日には65万回再生を突破。ところが、びわ湖くんが下したのは、料理の味だけでなく、批判が集中していた接客態度についても高い評価だった。SNSで広まった「怖い店主」の評判とは異なる意外な結果に、注目が集まっている。
びわ湖くんが炎上中の「浜ちゃん」訪問 動画は65万回再生突破
10月17日、YouTuberのびわ湖くんが『大炎上!!接客の悪いお好み焼き屋』と題した動画を公開した。訪問先は、大阪府寝屋川市にある「お好み焼き鉄板焼き 浜ちゃん」。店主の接客態度をめぐり、10月上旬からXで批判が広がっていた飲食店だ。YouTubeの動向を集計する「ユーチュラ」によると、動画は17日午後6時30分に公開され、18日午後4時32分の時点で65万4756回再生されている。びわ湖くんは動画概要欄に「すごかったです」と短い感想を残した。
びわ湖くんは、滋賀県の琵琶湖をモチーフにした黄色いキャラクターの姿で活動するYouTuber。普段は会社員として働きながら、話題の飲食店や低評価の店などを訪れ、率直な感想を発信している。チャンネル登録者数は10月18日時点で約86万人。今回の訪問が注目された背景には、浜ちゃんをめぐって次々と拡散されていた接客トラブルがある。
「ごちそうさまを言わない客は来るな」店主の発言が炎上
騒動の発端は、10月8日ごろからXで拡散された動画だった。厨房に立つ店主とされる男性が、食事を終えて「ごちそうさま」と言わずに帰る客について、強い口調で不満を述べていた。「ごちそうさまも言われへん奴、俺の店来んな!」という発言に加え、客と店は対等であるという持論も展開。店側が客に感謝を伝えるように、客も料理を作った人に敬意を示すべきだという主張だった。
飲食店への理不尽な要求や暴言が問題となるなか、客と店が対等であるという考え方には理解できる部分もある。しかし、食後の挨拶は本来、相手への感謝を自発的に表すものだ。それを強い口調で求め、従わない客には来店しないよう告げる姿勢に違和感を抱く人が相次いだ。店主が訴えたかった「客と店の対等な関係」よりも、客への攻撃的な言葉遣いが注目を集める結果となった。
「モダン焼きできんのか?」客との口論動画も拡散
さらに物議を醸したのが、客との口論を収めた動画だ。発端となったのは、来店客による「モダン焼きできんのか?」という質問だった。モダン焼きとは、お好み焼きに焼きそばなどの麺を加えた料理で、関西ではなじみ深いメニュー。ところが店主は、客の「できんのか」という言葉遣いを問題視し、「言い方なんすか?」などと注意した。客も反発し、店内で口論に発展したという。
店主は10月11日、自身のXで当時の状況を説明。客の言葉遣いを注意したところ強く反発され、会計をせずに帰ろうとする様子もあったと主張した。一方、SNSでは、メニューの有無を尋ねる関西弁がそれほど失礼なのかという疑問が広がった。店主は客との対等な関係を重視すると説明しているが、一般的な質問にも言葉遣いを厳しく求める姿勢が、新たな批判につながった。
コーラの使い回し疑惑まで浮上 接客態度から衛生問題へ
騒動は接客態度をめぐる議論にとどまらなかった。10月中旬には、店内の動画に映ったコーラの提供方法にも疑問の声が上がった。注目されたのは、ラップをかけた開封済みの缶からコーラを注ぎ、さらに別の缶から継ぎ足しているように見える場面だ。SNSでは、以前に開封したコーラを使い回しているのではないか、炭酸が抜けた飲料を提供しているのではないかといった疑惑が広がった。
最初は店主の言葉遣いへの反発だったものが、客との口論、さらには飲料の提供方法へと広がっていった。接客態度をめぐる炎上をきっかけに、店のサービス全般に疑問の目が向けられるようになったのだ。
びわ湖くん、料理を絶賛 店主の接客も「丁寧」と高評価
ところが、実際に浜ちゃんを訪れたびわ湖くんの評価は、SNSで広がっていた印象とは異なるものだった。10月17日に公開された動画では、お好み焼きの味を絶賛。さらに、炎上の原因となった店主の接客についても丁寧だったと評価した。接客態度への批判が相次いでいた店だけに、料理と接客の両方が高く評価されたことは意外な展開といえる。
これまで浜ちゃんについて拡散されてきたのは、店主が客に厳しい言葉を投げかける場面が中心だった。一方、びわ湖くんが体験したのは、美味しい料理と丁寧な接客だった。店主の言動が批判される一方で、実際に訪れた客からは好意的な評価も寄せられる。SNSで広まった店の評判と、来店した人の体験が必ずしも一致しないことを、今回の動画は示している。
炎上店でも忖度なし? びわ湖くんの動画が支持される理由
浜ちゃんの料理と接客を高く評価したびわ湖くんだが、普段から炎上した飲食店を積極的に訪問している。10月5日には中国批判の張り紙などで話題になった中華料理店、9日には角煮の調理方法をめぐり炎上した店、14日には騒動となったラーメン二郎の店舗を紹介。角煮の店を訪れた動画は150万回以上再生され、ラーメン二郎の動画も100万回に迫るなど、高い関心を集めている。
びわ湖くんの動画が支持される理由の一つは、SNSで広まった評判に流されず、自分の体験をもとに評価する姿勢にあるだろう。今回の浜ちゃん訪問でも、接客態度への批判が相次ぐ店で、料理の味だけでなく店主の対応も高く評価した。炎上動画を見ただけでは分からない店の一面を、自ら足を運んで確かめる。その姿勢が、騒動の当事者や現場に関心を持つ視聴者を引きつけているのではないだろうか。
店主は本当に怖いのか YouTuber訪問で変わる店の印象
浜ちゃんの店主は、客と店は対等であるという考えを繰り返し示してきた。もちろん、飲食店にはそれぞれの営業方針があり、客に守ってほしいルールを設けることもある。しかし、今回の騒動では、食後の挨拶やメニューについての質問といった日常的な場面が、店主との対立につながっている。食事を楽しむために訪れた客が、言葉遣い一つで注意されることを心配するようでは、店に入りづらくなる人もいるだろう。
一方、人気YouTuberの訪問は、炎上した店にとって普段の営業を見てもらう機会にもなる。SNSでは短い場面だけが広まりがちだが、店内の様子や料理、接客をまとまった動画で見られれば、視聴者の印象も変わり得る。ただ、YouTuberを迎える際の対応と、普段の客への接し方が同じとは限らない。浜ちゃんにとって重要なのは、動画で一度どのような対応を見せたかよりも、日々の営業で客からどのような評価を得られるかだ。
びわ湖くん訪問で「浜ちゃん」の評価は変わるのか
びわ湖くんの動画は公開翌日に65万回以上再生され、浜ちゃんへの関心の高さを示した。今回注目したいのは、炎上によって店の名前が広まったことだけではない。客との口論や強い言葉遣いで批判を集めていた店主について、びわ湖くんが丁寧な接客だったと評価したことだ。さらに料理の味も絶賛しており、これまでの炎上報道とは異なる店の姿が紹介された。
もちろん、過去の接客トラブルが消えるわけではない。しかし、炎上動画だけで店を知った人にとって、今回の訪問は新たな判断材料になったはずだ。料理の味はどうなのか、店主は本当に怖いのか。びわ湖くんが実際に訪れて確かめたことで、浜ちゃんの評価には新たな視点が加わった。SNSでは厳しい言葉遣いばかりが注目された店主が、訪問したYouTuberからは接客を高く評価される。この意外な結果こそ、今回の動画が多くの人の関心を集めた理由だろう。



