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田口伸成容疑者を重過失致死容疑で逮捕・送検 名古屋・栄で稲葉朋来さん死亡

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名古屋市中区栄5丁目のマンションから飛び降り、歩道の稲葉朋来さん(23)を死亡させたとして、愛知県警は田口伸成容疑者(29)を重過失致死容疑で逮捕し、8月28日に送検した。

 

名古屋・栄の11階ベランダから転落、友人と歩く23歳女性に衝突

逮捕容疑は、2026年7月19日午前1時ごろ、名古屋市中区栄5丁目の12階建てマンションで、11階の部屋のベランダから飛び降り、友人と歩道を歩いていた中区の飲食店店員、稲葉さんに衝突して死亡させたというものだ。

テレビ朝日などによると、通行人から男性が女性の上に落ちたとの119番通報があり、2人は意識不明の状態で病院へ搬送された。稲葉さんは約4時間半後、出血性ショックで死亡した。現場は名古屋有数の繁華街にあり、警察は深夜でも人通りがあったとみている。

田口容疑者が飛び降りたとされる部屋は、自宅とは別に本人が賃貸契約していた。発生直後は転落した階や男性と建物の関係が判明していなかったが、その後の捜査で11階のベランダと特定された。

 

意識不明から回復、退院した8月27日に逮捕

田口容疑者は、外傷性くも膜下出血や右肺挫傷、複数の肋骨骨折などで一時意識不明となった。治療を経て会話できるまで回復し、付き添いがあれば車いすで移動できる状態になったという。

愛知県警中署は、退院した8月27日に田口容疑者を重過失致死容疑で逮捕。翌28日に送検した。警察は遺族の心情への配慮などを理由に、認否を公表していない。

警察は、田口容疑者が自殺を図って自ら飛び降りたとみて、当時の経緯を調べている。事故による転落ではないとの見方だが、動機や当時の詳しい状況は明らかになっていない。

 

「こんな不条理なことない」稲葉さんの父が語る

CBCテレビの取材に応じた稲葉さんの父親は、事件の翌日に家族で食事をする約束があったと明かし、今も娘の死を受け止められないと語った。自殺を図ったとみられる男性が助かった一方で娘が亡くなった状況を、「こんな不条理なことない」と表現した。

父親はまた、人通りのある明るい繁華街の高層階から飛び降りたのに、逮捕容疑が殺人ではなく重過失致死となったことにも納得できないと訴えた。

 

重過失致死容疑とは 歩行者を巻き込む危険を回避しなかった疑い

東海テレビによると、愛知県警は、マンションから飛び降りれば歩行者を巻き込む危険があったにもかかわらず、田口容疑者が注意を怠ったと判断した。現場は人通りがあり、夜間でも歩道の状況を確認できる環境だったとされる。

逮捕対象は自殺企図そのものではなく、転落によって第三者を死亡させたとする行為だ。刑法211条は、重大な過失によって人を死傷させた場合を重過失致死傷とし、法定刑を5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金と定めている。通常の過失致死より注意義務違反の程度が著しいと評価された場合に適用される。

 

過失犯は犯罪被害給付制度の対象外

警察庁の犯罪被害給付制度は、故意の犯罪行為で死亡した被害者の遺族らに給付金を支給する仕組みで、過失による行為は対象から除かれている。重過失致死も過失犯であり、その刑事上の評価のままであれば同制度の対象にはならない。

人の転落で第三者が死傷した場合、自動車事故の自賠責保険に相当する一律の強制保険もない。民事上は田口容疑者への損害賠償請求が検討され得るが、制度上の自動給付ではない。また、刑事手続きと民事上の賠償手続きは別に進む。

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ライター:

東京都出身。一日中ネットに張り付いている。

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