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株式会社 FTG Company

https://ftg-company.com/

〒153-0061 東京都目黒区中目黒3-6-1 千陽アポロンビル4F

親孝行を、事業のかたちに。株式会社FTG Companyの「おふくろ連盟」

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株式会社FTG Company おふくろ連盟
画像提供:株式会社FTG Company

親を大切にする、という当たり前の気持ちを、事業のかたちにできないか。「大阪焼肉・ホルモン ふたご」や「大阪餃子専門店よしこ」などを展開する株式会社FTG Companyが立ち上げたのは、そんな問いから生まれた取り組みだった。その名も「おふくろ連盟」。

餃子専門店の運営を通じて、店に母の名を冠し、売上の一部を親への感謝として届ける。飲食企業が、親孝行という価値観そのものを世の中に広げようとしている。

 

「おかんを楽させたい」から始まった会社

株式会社FTG Companyは、東京都目黒区に本社を置く飲食企業である。「大阪焼肉・ホルモン ふたご」や「大阪餃子専門店よしこ」などを中心に、国内外で11のブランド、130店舗を展開している。飲食店の運営にとどまらず、飲料品の販売や飲食事業のコンサルティングなども手がけ、「”ワクワク”する人を創り、”ワクワク”する社会を創る」という理念を掲げてきた。同社を率いるのは、代表取締役社長の森川誠氏である。

その事業の原点には、一つの素朴な思いがある。「おかんを楽させたい」。創業者である双子の李兄弟が抱いたこの願いが、焼肉店として形になり、「大阪焼肉・ホルモン ふたご」へと発展していった。同社の出発点は、親を思う気持ちそのものだったといえる。

この原点は、その後の展開にも受け継がれている。2021年には、「親孝行の文化を世の中に広げる」という理念を掲げて、「大阪餃子専門店よしこ」が誕生した。「よしこ」という店名は、李兄弟の実の母の名前である。母の名を冠した餃子専門店は、親への感謝を店のかたちにするという発想を、すでに体現していた。

そして2026年8月8日、同社はこの発想をさらに広げる取り組みとして、「おふくろ連盟」を発足させた。親を大切にする気持ちを、事業を通じて世の中に広げていく。その新たな一歩である。

 

「親孝行」を事業のかたちにする

おふくろ連盟は、餃子専門店の運営を軸にしたフランチャイズの仕組みである。ただし同社がその中心に据えているのは、店舗を増やすことそのものではなく、「親孝行をどう形にするか」という工夫だ。同社は、実益・情緒・地域貢献という三つの価値を掲げている。

株式会社FTG Company おふくろ連盟の仕組み
おふくろ連盟の仕組み

一つ目は、売上と感謝が循環する仕組みである。店舗運営や物販などで得た収益の一部を、手紙を添えて、店主の親への感謝の形として還元する。同社はこれを、自分の頑張りが親のもとへ届き、親の笑顔がまた自分の原動力になる「笑顔の循環」と表現する。売上の一部を、感謝の気持ちとともに親へ仕送りする。数字のやり取りに、家族への思いを重ねた発想だ。

二つ目は、店舗に自分の母の名前を冠するという仕組みである。母の名を店名にすることで、その店はほかにないストーリーを持つブランドになる。同社は、母の名を掲げた店の運営が、母にとっての喜びや誇りとなり、親子が共通の目標へ向かうことで家族の絆を結び直すきっかけにもなると考えている。名前という形で、母の存在を世に残していく試みである。

三つ目は、母親世代が活躍できる場を生み出すことだ。同社は、母親世代が抱えがちな老後の不安に対して、社会参加と生きがいの機会をつくりたいとしている。自宅で店舗のレシピを考えたり、得意な手芸や絵画を店で販売したり、実際に店で料理の腕をふるったりと、それぞれのやり方で社会とつながり、活躍できる場を思い描いている。

親孝行という誰にとっても身近なテーマを、事業の設計に織り込む。おふくろ連盟の三つの価値は、そうした発想でつくられている。

 

おかんが主役になる店

おふくろ連盟の発想は、店づくりや働き方にも表れている。

その一つが、家庭の味をメニューに取り入れる試みだ。奇をてらわず、ただ家族のために作られてきた素朴な料理を、同社は「おふくろの味」と呼び、各家庭のそうした味を募って大阪餃子専門店よしこのメニューに採用していくとしている。将来的には、連盟の各店舗の人気メニューが、どこかの家庭の母の料理になっている。そんな光景を思い描いているという。実際、よしこには、幼いころに李兄弟が母に作ってもらった味を再現した「よしこ焼き」というメニューもある。

株式会社FTG Company よしこ焼き
よしこ焼き

働き方の面でも、母親世代を積極的に迎え入れる姿勢を掲げる。同社は、子育ても含めて、母親が積み重ねてきた経験を一つのキャリアと捉え、週に1日、数時間だけといった柔軟な働き方も含めて、その活躍の場を広げたいとしている。実際に、よしこの大崎店では、中学生の息子を持つ母親が餃子やランチづくりを担っている。子育てと両立しながら、働くことで社会とのつながりや収入を得られることが自信になる、という声も生まれているという。

こうした取り組みを、より象徴的に示すのが、連盟の第1号店の出店だ。2026年秋、東京・蒲田に「餃子専門店みえこ」が誕生する。「みえこ」は、大阪餃子専門店よしこのブランドマネージャーを務める宮川氏の母の名前である。記念すべき最初の店を自分の母の名で出すことには照れもあったが、母が喜んでくれたことが後押しになった。母の名が店名だと、いつも以上に気合が入る。宮川氏は、そうした思いを語っているという。

母の名を掲げた店で、母親世代が働き、家庭の味が並ぶ。おふくろ連盟が目指すかたちが、具体的な店として立ち上がろうとしている。

 

親孝行を、社会へ広げる

同社がおふくろ連盟を通じて見据えているのは、一つの事業の成功にとどまらない。

背景にあるのは、時代の変化への問題意識だ。誰もが親から生まれ、育てられて今を生きている。親が子に注ぐ愛情は、見返りを求めないものだ。しかし同社は、暮らし方や価値観が変わるなかで、親子で過ごす時間や、感謝を伝える機会が少なくなっているのではないか、と感じている。だからこそ、親を大切に思う気持ちを、時代が変わっても受け継いでいきたい。その思いが、この取り組みの根にある。

株式会社FTG Company 今後の展望
今後の展望

同社は、おふくろ連盟を段階的に育てていく構想を描いている。まずは理念に共感するメンバーと応援者のネットワークを広げること。次に、その事業で得た資金を社会貢献活動に生かすこと。そして最終的には、老人ホームの設立を目指すとしている。親孝行の理念を体現する高齢者福祉施設を運営し、地域に温かなコミュニティをつくっていきたい、という将来像だ。餃子専門店から始まった取り組みが、高齢者を支える場へとつながっていく。

親を大切にするという気持ちは、特別なものではなく、多くの人が心のどこかに持っている。ただ、それを形にする機会は、日々の暮らしのなかでは意外と少ない。おふくろ連盟は、その気持ちを事業のかたちにして、人から人へと手渡していこうとする試みである。飲食企業が掲げた「親孝行の文化を世の中に広げる」という理念は、店という身近な場所を通じて、少しずつ社会へ広がろうとしている。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、ウェルビーイング関係が多め。

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