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YouTuberこんびにこ「勝っても1/10以下」婚約者の浮気動画を顔出し公開、晒した側の法的リスク

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登録者50万人超のYouTuber・こんびにこが、婚約者と説明する女性と別の男性を自宅で撮影し、約7分半の動画をXで公開した。女性は、こんびにこが港区のキャバクラで知り合った「さやかさん」と呼ぶキャバ嬢で、交際後は同棲し、結婚を約束していたという。男性の顔にはぼかしが入る一方、女性は顔が分かる状態だった。

こんびにこはその後、訴訟で勝っても「貢いだ金額の1/10以下」しか取れないとの認識を示した。ただ、婚約破棄や貸金の請求と、女性の顔や私生活をSNSで公開した行為は、法律上別の問題となる。

 

婚約者は港区のキャバ嬢「さやかさん」 客から交際、同棲へ

こんびにこは8月13日夜のX投稿で、女性を「さやかさん」と呼び、「港区のキャバクラで知り合いました」と説明した。キャバクラには接待で行く程度で、それまで指名した経験はなく、さやかさんが初めて指名した相手だったという。

何度か店に通う中、女性側から「店じゃなくて外で会いたい」と誘われ、店外で会う関係になった。こんびにこによれば、その後に交際と同棲が始まり、女性から結婚の意思を示されて婚約した。入籍は7月7日を予定していたが8月へ延期され、さらに先送りになっていたとしている。

 

「大阪に行く」と伝え、ペットカメラで男性の入室を確認

こんびにこは8月13日午後5時41分、Xに「仕事から帰ったら婚約者が俺の家で男と浮気してた」と投稿し、十数秒の映像を添えた。

本人の説明では、以前から不審な出来事が続いていたため、女性に「仕事で大阪行く」と伝え、近くで仕事をしながら自宅に設置したペットカメラを確認していた。男性が入室したのを見て帰宅し、寝室から声が聞こえたため、スマートフォンで撮影しながらドアを開けたという。

同日午後8時14分には、暴露系Xアカウント「DEATHDOL NOTE」の投稿を引用する形で「一部始終」と記し、約7分半の動画を公開した。映像では、こんびにこが女性に婚約関係を確認し、これまで使った金額にも言及している。女性は相手男性を「友達」と説明した。

 

店で使った金、渡した金、貸した金は同じ扱いではない

こんびにこは、さやかさんが働くキャバクラの店内で「かなりの金額」を使ったほか、直接渡した金や貸した金があり、同棲中の家賃も全額負担していたと説明している。8月14日午後6時35分には、訴訟で勝っても「貢いだ金額の1/10以下しか取れないんですって」と投稿した。

ただし、キャバクラで客として支払った金、無償で渡した金、返還を約束して貸した金は同じ扱いではない。貸金として返還を請求する場合は、金銭を渡した事実だけでなく、返す合意があったことを示すやり取りなどが重要になる。交際中の支出や贈与まで、後から一括して貸金として請求するのは難しい。

婚約破棄を理由に慰謝料を請求する場合も「貢いだ総額」で決まるものではない。最高裁は、婚姻の予約に正当な理由なく違反した場合、精神的損害を含む賠償責任が生じ得るとしている。二人の間に法的な婚約が成立し、正当な理由なく婚姻の約束を破ったと評価できるかによって結論は変わる。本人が示した「1/10以下」は現時点で裁判所が認定した金額ではない。

 

浮気が事実でも顔出し公開は別問題 慰謝料40万円の裁判例も

女性の顔や声、寝室での私生活を不特定多数へ公開した行為には、プライバシー権や肖像権の侵害として、削除や損害賠償を請求される余地がある。自宅の契約者や所有者であっても、同居人らの私生活を自由に公開できる権限まで得るわけではない。

東京高裁は2023年3月、ある人物が逮捕される場面を顔や声に加工をせずYouTubeで公開し、少なくとも210万回再生された事案で、名誉権、肖像権、プライバシー権の侵害を認定し、慰謝料40万円を認めた。今回とは撮影場所も内容も異なるが、本人を特定できる状態か、公開する利益があるか、拡散規模や削除対応がどうだったかは、責任を判断する材料となる。

ペットカメラを設置したことだけで直ちに違法とは決まらず、設置場所や撮影範囲、目的、同居状況によって評価は変わる。一方、ペットカメラで入室を確認したこと、帰宅後にスマートフォンで撮影したこと、その映像を顔出しで公開したことは分けて考える必要がある。

 

真実でも名誉毀損は成立し得る 転載アカウントも対象に

刑法230条は、公然と事実を示して人の名誉を傷つけた場合、その事実の有無にかかわらず名誉毀損罪が成立し得ると定める。公共の利害に関する事実で、公益を図る目的があり、真実性が証明された場合などには同230条の2の特例があるが、私人間の交際トラブルを顔付きで公開する行為に当然適用されるものではない。

動画を複製して再投稿したアカウントも無関係ではない。本人を特定できる私生活上の映像を自ら不特定多数へ届ければ、元の投稿者とは別に削除請求や損害賠償の対象となる余地がある。今回、動画を拡散したDEATHDOL NOTEも、転載の態様に応じて別個の責任を負う可能性がある。

婚約の成立や貸金を示す証拠を保全し、裁判や交渉に使うことと、相手の顔を出してSNS上で制裁することは同じではない。こんびにこが女性側へ金銭を請求する局面になれば、女性側からも動画公開に対する請求が出され、双方の争いが並行する展開もあり得る。

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ライター:

東京都出身。一日中ネットに張り付いている。

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