ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

「声が文字で読める電話」を羽田空港で体験 ヨメテルが期間限定ブースを設置

サステナブルな取り組み SDGsの取り組み
リンクをコピー
ヨメテル ブース
9月21日から24日までの4日間限定で羽田空港に設置された「ヨメテル」のブース(撮影:柴 萌子、以下同)

一般財団法人日本財団電話リレーサービスは、2026年9月21日から24日までの4日間、羽田空港第1ターミナル 2Fマーケットプレイスで、相手の声を文字として読める電話「ヨメテル」の体験ブースを設置した。

 

羽田空港の一角に、”読める”電話ボックスが登場

会場は一枚の壁を隔てて、「音声で聞く従来の電話」と「文字で読める新しい電話」という二つの世界で構成された。表側にはヨメテルを体験できるブースを設置。一方、壁の裏側には黒電話からスマートフォンまで歴代の電話機が並び、約150年にわたる電話の歴史をたどれる展示となった。

ヨメテル ブース
電話誕生から約150年間の歩みをたどる展示

電話ボックスからヨメテルで電話をかけると、壁の向こうの音声電話につながり、相手の声がリアルタイムで文字となる。その様子はボックス脇の大画面にも映し出され、体験者だけでなく同行者や通りがかりの人も一緒に「電話の声が読める瞬間」を見ることができた。

ヨメテル ブース
ヨメテルから電話をかけ、壁の向こうの音声電話とつなぐことでサービスを体験できる仕組み
ヨメテル ブース
ヨメテルを体験する通行客の様子

さらに、「スーパー」と「ウーバー」のように聞き間違いが起きやすい言葉を散りばめたお題くじを用いることで、文字化の精度の高さを実感できる工夫も凝らされた。

ヨメテル ブース
聞き間違えやすい言葉が、正確に文字化される様子

国の制度のもと始まったヨメテル。聞こえにくさを支える新たな電話サービス

ヨメテルは、国内の聞こえにくさを感じる人に向けた、通話相手の声を文字にする電話アプリだ。利用者は自分の声で話し、相手の声は画面上の文字で確認できる。24時間365日、発信・着信の双方向で使え、緊急通報受理機関への連絡も可能だ。2021年開始の国の制度「電話リレーサービス」のもとで提供されており、公共インフラとしての電話サービスとして位置付けられている。

ヨメテルを使い始めるまでの手順も、できるだけ簡単になるよう設計されている。通常の音声電話と同様に電話番号の取得が必要だが、アプリをダウンロードし、本人確認書類と顔をカメラで読み取れば、スタッフを介さずおよそ10分で番号が発行される。月額0円のプランも用意されており、緊急通報も無料でかけられる。

 

聞こえにくさを感じている人は日本人の約10%

一般社団法人日本補聴器工業会の調査(2018年)によると、聞こえにくさを感じている人は国内に約1,400万人いると想定されている。全人口のおよそ10人に1人にあたる計算だ。

ヨメテルの利用対象は、「電話で相手の声が聞こえにくいことがある」と感じるすべての人だ。障害者手帳や医師の診断は必須ではなく、アプリの新規登録画面で該当する項目にチェックを入れれば利用できる。

現在の登録者数は約5,000人。利用者の中心は高齢者層が想定され、高齢化が進む中でサービスが広がっていく余地は大きいとみられる。

人通りの多い羽田空港で実施する理由。ヨメテルの強みを体感できる場に

今回、会場に空港を選んだ背景には、周囲の音が多い場所でも電話ができることを体感してもらいたいという思いがある。

軽度の聞こえにくさを抱える人にとって、人通りの多い場所での通話はかなり難しい。電話は静かな個室や車の中でしかできず、かかってきた電話にはその場で出ず、あとからかけ直すという人も多い。

街中のさまざまな音が反響する場所でも、相手の声が文字で表示されることで電話ができる。実際に相手の声が高速で文字化される様子を目にすると、驚く人も多いという。会場に大画面を用意したのも、そのような体験をより多くの人と共有して、サービスの精度の高さを知ってもらうためだ。

ヨメテルを、より身近なサービスに。無料キャンペーンで認知拡大を目指す

ヨメテルは2025年1月にリリースされたばかりのサービスだ。同団体の広報ディレクター・上村氏は今後の課題について、「だいぶ知られるようになったものの、まだ周知をしていく必要がある。特に手帳を持っていたり、難聴と診断されていなくても、毎日をやり過ごしている人の方が多いと思う。そのような方々に心理的な障壁が生まれない伝え方をして、サービスを広めたい」と話す。

特に高齢の利用者にとっては、スマートフォンの操作が最初のハードルになることもある。そこで鍵になるとみているのが、子どもや孫など身近な家族のサポートだ。同団体では9月16日からLINE公式アカウントを開設し、友だち登録をすると10月14日までの期間中、無料で1通話10分、合計20回までヨメテルでの通話を試せる無料キャンペーンを始めた。

総務省・飯村参事官「聞こえにくさを抱える方にとって、社会との繋がりを感じられるサービスになれば」

総務省 飯村由香理参事官
総務省の飯村由香理参事官

21日には、総務省の飯村参事官が会場を視察した。飯村参事官は電話リレーサービスの立ち上げにも携わり、「思い入れの深いサービス」とコメントを残した。

ヨメテルについても、「自分の声で直接相手に伝えたいという方や、耳が聞こえづらくなってきた高齢の方々も、電話でより円滑にコミュニケーションできることに、非常に公共的な意義を感じている。だからこそ、さらに多くの方々に知ってもらいたい」と語った。

また、聞こえにくさによって人との関わりを持ちづらくなると、社会と繋がろうとする意欲も薄れてしまう可能性があると指摘。「ヨメテルを通して、電話で話すことへの障壁が低くなることで、社会との繋がりや様々な方との関わりが広がり、生きがいを感じやすくなるのではないか」と話した。

Tags

ライター:

慶應義塾大学文学部卒業。経営者への取材を中心に、統合報告書、採用広報、社内報、クラウドファンディングページなどを執筆。インキュベーション施設のコミュニティマネージャー、探究学習のファシリテーターとしても活動する。趣味は夢の研究。

関連記事

タグ

To Top