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どうぶつ基金、ノネコ・ノイヌの狩猟除外求め追加署名を環境省へ

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公益財団法人どうぶつ基金 環境省に『狩猟鳥獣から「ノイヌ」「ノネコ」の削除を求める要望書』
画像出典:公益財団法人どうぶつ基金 プレスリリース

「曖昧な根拠で動物の命を奪うことは許さない」。そんな声が今も集まり続けている。犬や猫の殺処分ゼロを目指す公益財団法人どうぶつ基金は7月16日、鳥獣保護管理法の狩猟鳥獣から「ノネコ」「ノイヌ」を削除するよう求める署名3万6838筆を環境省に追加提出した。

2024年1月の第一弾とあわせ、提出署名は計8万4093筆に達した。

 

累計8万筆を超えた「命を救え」の声

どうぶつ基金は、1988年に横浜で設立された民間・非営利の動物愛護団体である。活動資金のすべてを民間からの寄付でまかない、飼い主のいない猫の無料不妊手術「さくらねこTNR」や多頭飼育崩壊の犬・猫の無料不妊手術、里親探しの支援などに取り組んできた。

同基金は2024年1月26日、環境省に「狩猟鳥獣からノイヌ、ノネコの削除を求める要望書」とともに第一弾の署名を提出していた。今回の追加提出により、要望を後押しする署名は累計8万4093筆となった。署名が今も伸び続けている点に、この問題への関心の高さがうかがえる。

同基金が続けてきた「さくらねこTNR」は、飼い主のいない猫を捕獲して不妊手術を施し、元の場所へ戻す取り組みだ。手術済みの印として耳先を桜の花びらの形にカットすることから、その名がついた。野良猫を殺さずに数を減らす人道的な方法として世界中で行われており、殺処分の減少につながるとされる。こうした地道な活動を重ねてきた団体だからこそ、狩猟による命の扱いに強い危機感を示している。

 

「ノネコ」と飼い猫を見分けられるのか

問題の核心は、区分の曖昧さにある。同基金によると、「ノネコ」「ノイヌ」と「ノラネコ」「ノライヌ」、あるいは飼い猫・飼い犬を外見だけで明確に判別できる客観的な基準は存在していない。

そのため、狩猟の現場で対象となる動物が狩猟鳥獣である「ノネコ」「ノイヌ」なのか、それとも動物愛護法で保護される愛護動物なのかを正確に判断することは極めて困難だという。命を分ける線引きが、見た目では引けないという指摘である。

 

曖昧な区分が「免罪符」になる懸念

この曖昧さは、深刻な事態を招きかねないと同基金は警鐘を鳴らす。2023年に広島県呉市で大学院生が地域猫を虐待・殺傷したような悪質な事件に対し、「ノネコだと思っていた」「ノイヌだと思っていた」という弁明が免罪符を与えかねないというのだ。

本来守られるべき愛護動物が、狩猟という名目のもとで命を奪われる余地が残る。同基金は、猫や犬への虐待・殺害を防ぎ、人とともに暮らしてきた愛護動物の命を守るため、法律の不備を直ちに是正し、狩猟鳥獣からノイヌ、ノネコを削除するよう強く求め続けるとしている。

地域で見守られている猫や、誰かの飼い猫かもしれない犬までもが、線引きの曖昧さゆえに危険にさらされる。愛護動物としての保護と狩猟対象としての扱いが同じ動物に併存している現状が、こうした事件の温床になりかねないという問題意識だ。

 

「防除推進外来種」指定の動きとも連動

この署名活動は、別の問題とも深く関係している。現在、イエネコだけでなくノネコも「防除推進外来種」に指定しようとする動きがあり、同基金はこれに反対する署名活動も並行して継続している。

狩猟対象としての扱いと、外来種としての扱い。異なる制度の議論が、猫の命をめぐって同時に進んでいる。同基金は「日本の動物愛護行政を後退させないために」として、引き続き署名への協力を呼びかける。集まり続ける声に、環境省がどう応えるかが問われている。

猫や犬は、古くから人の暮らしのそばで生きてきた動物である。その命をどう位置づけるかは、単なる法制度の技術的な問題にとどまらず、社会が動物とどう向き合うかを映す。8万筆を超える署名は、その問いに対する市民の一つの答えでもある。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、ウェルビーイング関係が多め。

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