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株式会社アクセラレート・バイオ

https://accelerate-bio.co.jp/

東京都中央区日本橋本町4丁目9−2 本栄ビル7階

アクセラレート・バイオが挑む創薬の革新 AI統合プラットフォームと自動化がもたらすデータ駆動型研究の未来

サステナブルな取り組み SDGsの取り組み
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アクセラレート・バイオ
提供:アクセラレート・バイオ

新薬開発には10〜15年もの歳月と数千億円規模の投資が必要とされる一方、その成功率は極めて低い。この大きな課題に対し、AIとライフサイエンスを掛け合わせて創薬プロセスの効率化に挑む企業がある。それが株式会社アクセラレート・バイオだ。
同社は、従来の経験則に依存した研究からデータ駆動型への進化を目指し、独自の統合型創薬プラットフォームを構築している。日本の創薬競争力を高め、研究者が本質的な研究に集中できる環境を目指す同社の取り組みと、その先にある未来のビジョンに迫る。

 

新薬開発における莫大な投資と低い成功率という課題

現在、新薬開発の現場は厳しい状況に直面している。1つの医薬品を市場に届けるまでには、10年から15年という長い年月が必要とされる。さらに、必要となる投資の規模は数千億円規模にのぼる。大がかりな投資と時間を費やしているにもかかわらず、創薬の探索段階における成功率は非常に低い。多くの候補化合物が、実際の開発途中で中止を余儀なくされているのが実情である。

このような世界的な課題に加え、日本国内の創薬研究現場には特有の課題が存在している。日本では、AIを活用した創薬の導入がまだ十分に進んでいない。これにともない、研究現場における人材不足も大きな課題として浮き彫りになっている。必要な医薬品を届けるためには、この効率性の低さと人材不足という課題を解決していくことが急務である。

こうした厳しい環境を背景として、アクセラレート・バイオは、AIと自動化技術を活用した創薬プロセスの効率化を目指している。同社は、研究者がより本質的な研究に集中できる環境を整えることが重要であると考えている。環境づくりを通じて、日本の創薬競争力を向上させることに貢献していくという思いが、同社の事業活動の根底にある。

AI基盤の統合型プラットフォームが実現する高速サイクル

 

アクセラレート・バイオは、創薬探索段階において、海外のパートナーと連携を行っている。この連携を通じて、AIを基盤とした独自の統合型創薬プラットフォームを構築している。このプラットフォームの導入によって、新薬開発における成功率の向上、研究期間の短縮、そして研究開発コストの削減を同時に実現することが可能となる。

同社の提供する技術は、低分子創薬領域において具体的な強みを発揮する。低分子創薬領域では、まずAI創薬設計(AIDD)が活用される。さらに、バーチャルスクリーニングや分子ドッキング解析を組み合わせることで、無数にある化合物の中から有望な化合物を迅速に選定する仕組みを整えている。

有望化合物の選定にとどまらず、同社は高精度な構造評価と自動合成の仕組みもプラットフォームに組み込んでいる。具体的には、MicroED(電子回折)およびX線結晶構造解析による高精度な構造評価を実施する。これに加えて、AI制御による全自動合成プラットフォームを組み合わせている。これらの技術を融合させることにより、「設計(DESIGN)―解析(ANALYZE)―合成(SYNTHESIZE)―最適化(OPTIMIZE)」という一連のサイクルを高速化させることに成功している。

このサイクルの高速化は、従来の創薬研究のあり方を大きく変えるものである。従来の経験則に依存していた創薬研究を、データ駆動型の創薬研究へと進化させることができる。これにより、製薬企業や研究機関の研究開発における競争力を大幅に向上させることに貢献している。

データ駆動型研究を支える5つのステップと効率化の数値

 

アクセラレート・バイオが構築したAI創薬統合プラットフォームは、具体的な5つのステップによって構成されている。それぞれのステップの間にAIが介在することで、データ駆動型の研究が円滑に進行する仕組みである。

アクセラレート・バイオ
提供:アクセラレート・バイオ

第1のステップは「STEP 01:標的解析 (Target Identification & Validation)」である。ここでは創薬の基盤となる標的の解析が行われる。
続く第2のステップが「STEP 02:AI分子設計 (Generative Design)」であり、AIを用いた分子の設計が実行される。
第3のステップは「STEP 03:バーチャル評価 (Screening & Prediction)」へと進み、バーチャル空間での評価が行われる。
その後、第4のステップである「STEP 04:自動合成・実験検証 (Synthesis & Assay)」に移行し、全自動での合成と実験による検証がなされる。
そして最終段階となる第5のステップが「STEP 05:最適化 (Closed-loop Optimization)」であり、クローズドループによる最適化が行われる。

この5つのステップからなる統合プラットフォームの導入は、従来の創薬プロセスと比較して圧倒的な効率化の数値をもたらす。AIを活用した創薬では、探索期間を従来の4〜5年から12〜18か月まで短縮させることができる。

さらに、実際に合成・評価を行う必要のある化合物数を、従来の約10分の1にまで削減することが可能である。この化合物数の劇的な削減にともない、新薬開発にかかるコストについても、従来の約5分の1にまで抑えられる可能性を秘めている。プラットフォーム全体を通じて、Hit発見の高速化、研究期間の短縮、研究コストの最適化という3つの成果がもたらされる。

医療の未来と研究現場の負担を軽減する社会課題へのアプローチ

 

アクセラレート・バイオは、事業活動を通じて解決を目指す具体的な社会課題を掲げている。同社は、AIを高度に活用して新薬開発をより早く、効率よく進めることを目指している。この取り組みの先には、世界中で必要とされている医薬品を、より多くの人へ早く届けられる社会の実現がある。

また、同社が目を向けている社会課題は、医薬品の提供先である患者だけでなく、研究を行う現場そのものにも及んでいる。研究現場における自動化を推進することによって、研究者が抱えている負担を軽減することを目指している。さらに、現在の日本の創薬業界において深刻化している人材不足という課題に対しても、自動化技術による業務の効率化を通じて解決へと貢献したいと考えている。

こうした取り組みを通じて、同社は持続可能な開発目標であるSDGsの実現につなげている。具体的には、「すべての人に健康と福祉を」や「産業と技術革新の基盤をつくろう」といった目標の実現に向けて、積極的な取り組みを進めている。

5年後・10年後を見据えた高分子領域への拡張と世界展開へのビジョン

 

アクセラレート・バイオは、将来に向けた明確な長期ビジョンを描いている。現在は、小分子創薬を中心に、分子設計、構造解析、自動合成を組み合わせた創薬支援を提供している。しかし、同社の視野は現在の小分子領域にとどまるものではない。今後は、ペプチド、核酸、抗体など高分子創薬領域にも対応を広げ、より多様な研究ニーズに応えていくことを目指している。

さらに、サービス提供にとどまらず、新たな展開も視野に入れている。具体的には、AI機能を備えたライフサイエンス研究機器の開発にも取り組み、研究現場の効率化や自動化を進めていきたいと考えている。

同社が描く5年後には、日本国内でAI創薬導入を支える存在として、多くの研究機関や企業に活用されることを掲げている。そして、設立から10年後を迎える未来には、日本発の技術を世界に展開していく。世界に向けて発信することで、新しい研究開発のスタンダードづくりに貢献することを目指し、同社は確実な歩みを進めている。

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ライター:

株式会社Saccoマネージャー、株式会社Blockchain Tech Farm 代表取締役。営業や多岐にわたる事業での経営経験を経て、2014年にブロックチェーン分野へ参入。2017年に株式会社Blockchain Tech Farmを設立し、非金融領域でのブロックチェーン活用を推進。多くの企業との縁から、現在は株式会社Saccoのマネージャー、ライターとしても活動している。

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