
大阪王将仙台中田店をめぐる「ナメクジ大量発生」投稿で実刑判決を受けた圓谷晴臣容疑者が、福岡県飯塚市のスーパーで女性のスカート内を盗撮した疑いで現行犯逮捕された。かつてSNS上で「内部告発」と受け止められた投稿は、裁判で虚偽・誇張と認定されていた。今回の逮捕により、2022年の投稿から2024年の実刑判決、その後の発信まで含めて再び関心が広がっている。
福岡県飯塚市のスーパーで現行犯逮捕
KBC九州朝日放送によると、圓谷晴臣(えんや はるおみ)容疑者は2026年5月21日夕方、福岡県飯塚市川津のスーパーで、買い物中の38歳女性のスカート内にスマートフォンを差し入れ、下着を撮影した疑いが持たれている。
事件が起きたのは店内の精肉売り場だった。女性が被害に気づき、「撮りましたよね?」と声をかけると、圓谷容疑者は逃走を図ったという。周囲にいた男性客が目撃して取り押さえ、性的姿態等撮影の疑いで現行犯逮捕された。
警察の調べに対し、圓谷容疑者は容疑を認めた一方、理由については「言いたくありません」と供述しているという。警察は、スマートフォン内のデータなどを調べ、余罪の有無も確認している。
圓谷容疑者は27歳の会社員で、逮捕時は福岡県飯塚市在住と報じられている。実はこの圓谷容疑者、2022年に宮城県仙台市の大阪王将仙台中田店をめぐる投稿で世間を賑わせた人物だ。
「おとはP」名義で大阪王将仙台中田店を投稿
圓谷容疑者は、かつて「おとはP」「ブンカイジャーおとは」などの名前でX上に投稿していた人物として知られる。2022年7月、当時勤務していた大阪王将仙台中田店について、店内でナメクジが大量発生しているなどとする内容を写真付きで投稿した。
投稿では、ナメクジのほか、ゴキブリの存在や店舗運営への不満、雇用調整助成金をめぐる疑惑なども発信された。内容は急速に拡散し、仙台市保健所による立ち入り検査や店舗の一時休業につながった。その後、同店は閉店に至った。
当初、投稿は飲食店の衛生問題を明らかにしたものとして受け止める声もあった。SNS上では、店舗側の管理体制を批判する投稿が相次ぎ、圓谷容疑者を支持する反応も出ていた。
しかし、その後の刑事手続きでは、投稿内容の真実性や動機が争われた。大阪王将仙台中田店をめぐる一連の投稿は、単なる衛生告発ではなく、店舗の信用や業務に影響を与えた事件として裁判で審理された。
仙台地裁は「虚偽・誇張」と認定
2024年10月24日、仙台地裁は圓谷被告に懲役1年の実刑判決を言い渡した。判決では、店内でナメクジが大量発生していたとは認められず、投稿は事実を大きく誇張したものと判断された。
裁判所は、投稿の背景について、店長への不満を抱いた圓谷被告による復讐目的だったと認定した。公益通報には当たらないとされ、被告側の主張は退けられた。
圓谷被告は公判で、業務を妨害した点は認めながらも、投稿内容については「うそはついていない」と主張していた。だが、裁判所は供述の変遷や関係証拠を踏まえ、虚偽や誇張があったと判断した。
この判決により、2022年当時に「勇気ある告発」とも受け止められた投稿の評価は大きく変わった。SNS上の告発投稿であっても、内容が事実と異なれば、刑事責任を負う可能性があることを示した事例となった。
出所後の支援金投稿にも反応
圓谷容疑者をめぐっては、服役後にX上で生活苦を訴える投稿をしていたとの指摘もある。支援金が集まったとする投稿も拡散しており、過去の大阪王将事件を知るユーザーの間では、今回の逮捕報道を受けて複雑な反応が出ている。
ただし、支援金の金額や使途については、本人発信や周辺投稿に基づく情報が中心であり、公的機関が詳細を明らかにしているものではない。



