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株式会社リンドワークス

https://lindworks.jp/

愛知県西尾市八ツ面町梅之宮75番地1

人間味あるクリエイティブを届ける株式会社リンドワークス 内なる『想い』をすくい上げ、一本の映像に紡ぎ出す

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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株式会社リンドワークス 松田氏

スマートフォン一つで誰もが発信でき、AIによってクリエイティブの効率化も進む時代。その一方で、数字や効率だけでは捉えきれない「人の想い」を、どうすれば届けられるのか。愛知県西尾市を拠点とする株式会社リンドワークスは、映像制作を軸に、きめ細やかな取材を通じてクライアントの言葉にならない想いを汲み取り、共に形にしてきた。同業他社との「4社協定」や若手クリエイターの育成など、地域に温かなクリエイティブの輪を広げる取り組みにも力を注ぐ。同社代表の松田憲道氏に、AI時代にあえて「人」に向き合う理由と、これからのクリエイターに必要な力について伺った。

きめ細やかな取材力で、クライアントのクリエイティブ制作に伴走する

愛知県西尾市を拠点とする株式会社リンドワークスは、映像制作を核としながら、SNS運用、デジタルサイネージ、カタログ制作、看板広告、ホームページ制作などのクリエイティブ領域を幅広く手がける制作会社である。

同社が強みとするのが「取材力」だ。丁寧なヒアリングを重ね、依頼者や企業が持つ本質的な部分を掘り起こしながら映像に落とし込んでいく。代表である松田憲道氏は取材力を大切にする理由についてこう語る。

「AIはもちろん便利ですし、肯定的に捉えています。ただ、お客様の『想い』の部分など、きちんと人が力をかけるべきところは残していきたいと思っています。『この人と関われてよかった』『またここに相談したい』と思えるような関係性は、すべてをシステマチックに効率化してしまうと生まれにくい。私自身も、何か相談するなら、そういう人間味のあるところに相談したいですから。だからこそ、人と人との関係性や、人の想いを汲み取る取材力を大事にしたいと思っています。」(松田氏)

また、ビジョンを共有する近隣の会社4社で結んだ「4社協定」も同社の特徴だ。映像制作会社同士が価格競争で足を引っ張り合う業界構造に疑問を持った松田氏が、同業者と協力し合える方法を模索した結果、結成された。

「小さな会社同士、機材を貸し借りしたり、互いに社員をヘルプとして派遣し合ったり。さらには、単なる技術講習だけでなく、接客やコミュニケーション、お金の話まで、みんなでスキルアップを図るための勉強会を日常的に開いています。この協定のおかげで、1社だけでは受けきれなかった大きな案件や、異なる専門知識が必要な仕事にも対応できるようになりました。若手、女性、ベテランと、多様な世代のクリエイターが混ざり合い、他社の悩みもオープンに相談し合える、そんな温かい環境ができています」(松田氏)

この互助体制は、クライアントにとっても大きな強みとなっているようだ。それぞれの会社が培ってきた人脈や異なる世代の感性が交ざり合うことで、どんなターゲット層に対しても的確に刺さるアプローチが可能になったという。

また、事業領域は映像制作にとどまらない。まちづくりや多文化共生、教育、アートといった分野など、利益だけを目的としない社会的な活動への協力にも積極的に取り組んでいる。

株式会社リンドワークス カメラ

ただ映像をつくるだけではない、「伴走するクリエイティブ」の原点

松田氏のキャリアは大学時代にアルバイトとして携わったカメラアシスタントから始まる。撮影の現場に立つ中で映像の仕事にのめり込み、その後、NHK長崎放送局に入局し、カメラマンとして経験を積んだ。その後は、映像撮影だけではなく、企画から構成まで含めた番組づくり全体に関わりたいという思いが強くなり、愛知県豊田市のケーブルテレビ局に転職した。

同局では10年以上にわたり、制作や原稿執筆はもちろん、リーダーとしてチームマネジメント業務にも携わった。現場のさまざまな立場を経験したことで、映像制作を多角的な視点から捉える機会に恵まれたという。独立を決意した背景には、長年の現場経験の中で少しずつ積み重なってきた課題意識があった。

「取材をさせていただいた方の中には、素晴らしい活動をしていたり、強い思いを持っていたりするのに、『どう伝えたらいいのかわからない』と立ち止まっている方がたくさんいらっしゃいました。一方で、これまで地域の取り組みなどを記録し続けてきたクリエイターの方々は高齢化している。映像業界には若い世代もいますが、一人ですべてを抱えてしまったり、せっかく飛び込んできても作業員のようになってしまったり。中にはクリエイターとしての道を諦めてしまう方もいました」(松田氏)

そのような中で、ちょうど40代という中間の世代として、ベテラン世代と若い世代とをつなぐハブのような役割を担えたらという想いから、独立に至ったという。

そして、独立当初から何よりも大切にしたいと考えているのが、目の前のクライアントの想いに寄り添いながら、クリエイティブを共につくり上げていく姿勢だ。

「単に、お客様の想いをきれいに伝えることだけに終始してはいけないと思っています。目の前にいる人が何に悩んでいるのか、何を伝えたいのか。隠れた魅力は何なのか。そこに丁寧に寄り添いながら、一緒にクリエイティブをつくっていく伴走者のような存在となることを心がけています」(松田氏)

株式会社リンドワークス 松田氏

そのような姿勢を確立するきっかけとなったのが、松田氏にとって親友であり、尊敬するお笑い劇団の主宰者との出来事だった。その友人は先天性の心臓病を患っており、病状が進行して身体を動かすことも難しくなる中、松田氏にある依頼を持ちかけた。

「『今までお世話になった人たちにメッセージを届けたいけれど、もう自分は動けない。何か方法はないか』と相談を受けたんです。その方の体調に合わせて少しずつ撮影を重ね、お世話になった人へ向けたメッセージを映像として記録しました。その後、その方は亡くなられ、葬儀の場でその映像を流しました。また、ご本人が直接会えなかった方々へもDVDにして届けました。このとき、『小さくても、大切な想いを確実に、本当に必要としている人へ届ける』という役割こそが、自分にとって最もやりたかったことなのだと確信しました」(松田氏)

この経験こそが松田氏のクリエイティブの軸となり、現在にもつながる「目の前の人の想いに寄り添い、伴走する」という制作姿勢を形づくっている。

クリエイターに求められる「人間力」を磨ける会社に

――採用において、経験年数ではなく「人柄」や「人の気持ちを汲み取れる繊細さ」を最優先されるのはなぜですか?

松田:私たちの仕事は、相手の心に寄り添い、まだ言葉になっていない魅力を引き出す仕事だからです。ですから、必要なのは技術の高さ以上に、相手の気持ちを大事にできる人間力だと考えています。

むしろ、効率化や生産性ばかりを追い求める現代社会のスピードに馴染めず、少し立ち止まって悩んできたような人や、少し繊細な面があるような人の方が、人の複雑な感情を汲み取るクリエイターとしてすごく向いていると思っています。

実際、当社のメンバーも個性豊かですが、ブランクがある人や、子育て中でバランスをとりながら頑張りたいという人たちが、それぞれのペースで輝いています。社内では、誰もが置いてけぼりにならず、安心してオープンに話し合える環境づくりをいつも大切にしています。

――経験年数が異なる社員が在籍する中、日々どのように仕事との向き合い方を伝えているのでしょうか。

松田:社員によく言っているのが「職人になりすぎるな」ということです。もちろん、プロとして技術を磨くことは必要です。でも職人気質に寄りすぎて、相手が伝えたいことを無視してしまってはいけない。一方で、お客様の言う通りにつくるだけなら、これからはAIでもできてしまうかもしれません。

だから私たちが目指しているのは、「プロ意識」と「クライアント思考」のど真ん中です。プロとしての伝える技術と意見を持ちながら、目の前の人が何を伝えたいのかを汲み取って、一緒に考えていく。その両方ができる人が、プロの制作者だと思っています。

私たちの仕事では、一本一本の映像について、ものすごく褒められることは実はあまりないんです。「いい映像でした」と言葉をいただくことはありますが、プロとしてできて当たり前という世界でもあります。

ただ、当社ではお客様から「次の企画も一緒に考えませんか」と声をかけていただいたり、取材先の方から「また会いましょう」と誘っていただいたりします。一度関わった方との関係がその後も続いていくんです。

取材を受けていただいたらお礼をする、放送が決まったらご案内する、SNSでつながったらその後も応援する、イベントがあれば顔を出す。取材した飲食店に、その後お客さんとして通うこともあります。そのような積み重ねが信頼関係をつくっているのだと思います。

「私たちはあなたたちを応援しています」という気持ちを、お客様に素直に言葉で伝えることを大切にしてほしいと社員に伝えています。

株式会社リンドワークス メンバー

こんな時代だからこそ、人間味のあるクリエイティブを残したい

――これからどのような挑戦をし、どのような社会をつくっていきたいですか?

松田:私たちの周りに「温かなクリエイティブの輪」をどんどん広げていきたいです。

今の世の中、白か黒かで物事を表現することや、効率良く再生数を稼ぐことに重きが置かれがちです。しかし、人間の本当の感情や現実の社会は、もっと多様で複雑で、深みがあるものだと思うんです。私たちはそうした部分や、簡単に割り切れない想いもしっかりと汲み取れる表現集団でありたいと考えています。

そして、私たちのつくった映像を見た人の心が、ほんの少しでも心が和んだり、温まったりして、「一歩進んでみよう」「明日あのお店に行ってみよう」と思えるような、小さくても前向きなアクションを引き起こせること。そういったアクションが私たちの暮らす地元から隣町へ、そして社会へとじんわり広がっていく未来を、仲間たちと共につくっていきたいです。

株式会社リンドワークス 松田氏 登壇の様子

――若い世代や子どもたちへの教育的なアプローチへの挑戦も、そのビジョンに繋がっているのでしょうか?

松田:若いクリエイターや子どもたちに、クリエイティブの仕事が持つ本来の楽しさや素晴らしさを伝えていきたいです。社会の厳しさや仕事の大変さももちろんありますが、クリエイティブは、誰かの思いをくみ取り、誰かを喜ばせ、そして自分自身の人間性も磨き上げることができる、最高に面白い仕事です。温かな想いを持ったクリエイターが増え、そうした人たちがつくるコンテンツが増えれば、世界はきっと、今よりも少しだけ生きやすく、優しい場所になると信じています。

◎企業情報
会社名:株式会社リンドワークス
所在地:愛知県西尾市八ツ面町梅之宮75番地1
設立:2022年
代表:松田 憲道
URL:https://lindworks.jp/

◎インタビュイー
株式会社リンドワークス 代表取締役
松田 憲道
1981年、愛知県西尾市生まれ。県立長崎シーボルト大学を卒業後、NHK長崎放送局に入社し放送業界の経験を積む。その後帰郷し、愛知県豊田市のCATVひまわりネットワーク株式会社へ入社。制作部門やチームマネジメント業務を経験する。約12年の勤続を経て独立し、2022年に株式会社リンドワークスを設立。現在は映像制作と独自事業を並行して展開中。2024年に制作会社4社でパートナーシップ協定を結び、信頼できる仲間と共に事業拡大に邁進している。

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ライター:

慶應義塾大学文学部卒業。経営者への取材を中心に、統合報告書、採用広報、社内報、クラウドファンディングページなどを執筆。インキュベーション施設のコミュニティマネージャー、探究学習のファシリテーターとしても活動する。趣味は夢の研究。

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