
総務省が決定した郵便手続きの変更が、海外に暮らす多くの日本人を激震させている。
総務省はクレジットカードなどを郵送する際の本人限定受取郵便について、来年4月1日からマイナンバーカードや運転免許証に内蔵されたICチップ情報を専用端末で読み取る方式へ変更することを認めた。偽造身分証やなりすましを物理的に弾く狙いだが、この徹底した厳格化に青ざめているのが在外邦人たちだ。
海外赴任中の邦人男性は「ひどい話です。これで日本のクレジットカードは更新できなくて多くの人が退会になっていくでしょう。日本のクレジットカード会社は、これで在外邦人の顧客を数十万人単位で失いますね」と焦りと憤りを隠せない。
「目視確認」廃止で受取りルートが完全封鎖
一見すると単なる郵送ルールの厳格化だが、海外在住者にとっては壊滅的な打撃となる。その背景には、日本の居住制度と本人確認の分厚い壁が存在する。
海外へ長期滞在する際、多くの邦人は国内の住民票を抜くため、国内住所と紐付くマイナンバーカードや運転免許証のICデータを有効な状態で維持することが難しくなる。これまでは実家の家族による受取りや目視確認に頼っていた面もあったが、郵便局員が端末で宛名とICデータを機械照合する仕組みになれば、名義人本人がその場にいない限り返送されてしまう。
顧客数十万人を失う? カード業界に求められる救済策
さらに、カード会社が決定する更新発送のタイミングに合わせて一時帰国し、郵便局窓口へ赴くなどスケジュール調整としては絶望的だ。
悪質詐欺を防ぐ警察・総務省側のロジックは理解できるものの、このままでは海外に住む数十万人規模の優良顧客が一斉にクレカを失う事態になりかねない。来年4月の実施に向け、クレジットカード業界がどこまで実効性のある救済策を働きかけられるか、今後の攻防が注目される。



