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サンシャインシティ、使用済み割り箸を家具に 「有価物」扱いで資源循環モデル始動

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サンシャインシティの館内各所で使用済み割り箸を回収
提供:株式会社サンシャインシティ

数十分使っただけで捨てられていた割り箸が、家具に生まれ変わって戻ってくる。東京・池袋の大型複合施設サンシャインシティが、使用済みの割り箸を回収し、テーブルなどに再生する資源循環の取り組みを1日に始めた。

捨てればごみだった割り箸を「有価物(資源)」として扱う、都内の大型複合施設では初の試みだという。

 

「廃棄物」から「有価物」へ

同社によると、これまで使用済みの割り箸は、廃棄物処理法に基づき「廃棄物」と位置づけられてきた。そのため、継続的に回収して再資源化することが難しかった。日本では年間130億膳以上の割り箸が消費され、その大半が使用後に可燃ごみとして焼却されている。関東圏だけでも1日に約2700万本が捨てられている計算だ。そこでサンシャインシティは、再生を手がけるChopValue Manufacturing Japanとともに、品質管理や保管、運搬の体制を整えた資料を示して豊島区に事前相談し、2026年6月、使用済み割り箸を「有価物」として扱うことの妥当性について区の見解を得た。この一歩が、継続的な回収への道を開いた。

割り箸のように一度使って捨てられる小さなものは、一つひとつは軽くても、積もれば膨大な量になる。廃棄物として焼却されれば、資源が失われるだけでなく、二酸化炭素の排出にもつながる。「有価物」として扱えるようになった意味は、単なる呼び名の変更にとどまらない。回収して資源として流通させる道が、制度の上で開けたということだ。

 

1カ月で約1万6000本を回収

本格実施に先立ち、2026年7月27日から8月27日まで試験的な回収を行った。同社によると、竹製が約1万1000本、アスペン製が約5000本の計約1万6000本、重さにして約43キロを集めた。CO2の排出削減量に換算すると、約698キロに相当するという。回収箱は事務所や水族館・展望台スタッフの休憩室、ラウンジなど9か所に設置し、「納涼盆踊り大会」の会場でも集めた。検証の結果、スタッフの休憩室では分別がうまくいった一方、イベント会場では他のごみの混入や分別の間違いが多く、案内表示や設置方法の改善が必要だと分かった。

 

年間70万本、テーブルや什器に

こうした検証を経て、9月1日から本格的な回収が始まった。同社によると、年間で約70万本、重さにして約1.8トンの回収を見込む。回収場所は、水族館や展望台のスタッフ休憩室、オフィスワーカー専用のラウンジ、専門店街の飲食店や従業員休憩室など、館内の各所に広げた。家庭からの持ち込みは受け付けない。集めた割り箸のうち、アスペン製はChopValue Japanの川崎の工場で実証用のテーブルに加工し、2026年10月ごろに館内のラウンジに設置する予定だ。竹製は什器や小物に加工し、館内の各所で活用する。捨てられていた割り箸が、来館者の目に触れる家具や什器として戻ってくる。使った人が、その行き先を実際に目にできることも、この取り組みの特徴だ。

 

池袋から広がる循環の拠点へ

年間3000万人以上が訪れるサンシャインシティは、もともと館内で15種類の分別を行い、リサイクル率79%を達成してきた。今回の割り箸の取り組みは、その延長線上にある試みといえる。

ChopValue Japanの山上剛史代表取締役は「使用済みの割り箸が、再びまちに帰ってきます」と語り、池袋から新たな循環の価値を広げたいとした。サンシャインシティの中山映未サステナビリティ推進室長は「わずか数十分使っただけでごみとして捨てていた割り箸が、こんなに素敵なテーブルに生まれ変わることに驚いた」と、取り組みのきっかけを振り返る。

小さな割り箸の循環は、大きな施設だからこそ量がまとまり、仕組みとして成り立つ面がある。多くの人が集まる場所が資源循環の拠点になれば、その効果も周囲へ波及しやすい。 同社は、サンシャインシティを「資源循環の拠点」と位置づけ、池袋エリアでの回収機会の拡大を目指す。一膳の割り箸が家具に変わる試みが、どこまで広がるのかが注目される。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、ウェルビーイング関係が多め。

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