
医療監修体制の不備、アシスタント支援不足、担当編集者A氏の対応が問題化し、うつ病診断や自殺未遂に至ったという。
過去の件は講談社と協議中とし、現在進行中の作品は本人の了承のもと進めていると説明した。
連載開始〜第1巻発売時の監修体制問題
清水氏によると、2014年の連載開始前後、担当編集者A氏から「医療監修が入る」との説明を受けたという。
実際の監修体制の詳細は伝えられず、清水氏は監修者からの訂正を前提に制作を進めた。
しかし単行本第1巻発行直前まで訂正連絡はなく、確認したところA氏から「大丈夫です」との回答があった。
2015年の第1巻発売時、監修者名の記載はなく、内容に多数の誤りがあった。読者からは「作者はちゃんと調べていない」「作家は下調べをするものだと思っていた」といった批判が相次いだ。
これを受け、清水氏はA氏に説明と監修体制の改善を初めて要請したが、「所詮漫画だから適当で大丈夫」と拒否されたという。
作品が爆発的に広まる中、作者への批判レビューは続き、精神的苦痛が蓄積。抜毛症を発症した。
連載中、清水氏は自費で資料本を大量購入し確認しながら描き続けたが、監修者からの訂正は一切なかった。
細胞の役割や名前、応答順序などに誤りが残ったまま連載が続いた。
編集部からのアシスタント紹介もなく、専門学校の同期生を採用したが背景や集中線などの作業を拒否する者もおり、一部アシスタントと徹夜で対応する状況だった。
2018年アニメ化前後のエスカレーション
アニメ化直前の2018年、清水氏は監修体制改善を4回目として要請した。
A氏から「何があれば満足なの?」と問われ、正式な話し合いの場を設けて怒りを伝え、掲載前に修正可能なタイミングでの訂正を求めた。
話し合いでは「改善します」「申し訳ありません」との返答があったが、その後も改善はなかった。
プロのアシスタントではなく漫画家志望の新人が紹介され、背景作画要員の不足など制作体制の根本問題は解消されなかった。
アシスタント側からも不信感が蓄積した。プロアシスタント募集の3度目の要請に対し、A氏から「君はそのままだと誰とやっても同じなんじゃないかなと思う」と拒否されたという。
長編最終話の原稿制作中、A氏から「監修さんが難色を示しているから展開を変えてほしい」との要望があった。
具体的な医学的根拠は共有されず、変更のタイミングと内容に苦言を呈すると電話で「君にこれ以上のまとめ方をする能力はない」「君のやることは全部余計なことなんだよ」と怒鳴られた。
これにより手が動かなくなり、うつ病と診断され休載に至った。
休載中の苦境と心身への影響
休載中、清水氏は監修体制改善を5回目、プロアシスタント募集を4回目として要請。
「私の人格はあなた方のご期待に添えないので連載をやめさせてもらった方がお互いのため」と説明した。
しかし表向きの公表は「連載体制を整えるための準備としての休載」だった。
内部ではシリウス編集長およびA氏から「作家として経験が足りないためネタ切れ」「遊んでインプットが必要」とされ、監修体制の改善要請には至らなかった。
清水氏は「日本語が通じない」「スピンオフ作家はちゃんと対応してもらっているのに自分だけ正当に扱われない」と感じ、クローゼットのポールに延長コードで絞首縄を作って首吊りによる自殺未遂をしたという。
その後、A氏の要求通り「アシスタントに働いてもらうための人間性を身につける」という方針をやむを得ず採用した。
アシスタント用教材提供やアパート提供を提案したが拒否され、「アシスタントを飴と鞭でコントロールしろ」との要求があった。
アシスタントからは「清水は編集さんとトラブルになっていて頼れない」と判断された。
連載再開・終了と現在の状況
2021年の連載再開時、編集部から監修体制改善の音沙汰はなく、連載終了を目的とした再開だった。
再開直後、左方移動の回で細胞の名前を1話丸ごと間違えた件について掲載まで訂正連絡がなく、監修体制の改善意思はないと判断。連載終了を明確に希望した。
A氏からは長さに関する矛盾した要求があり、心労が重なって連載は終了した。
清水氏は「過去の件については現在すでに講談社と協議中」と説明。
スピンオフ、タイアップ、その他版権物、新企画についてはすべて本人が確認・了承した上で進められているとし、現在の担当編集者とは良好な関係を築いていると述べた。
長年一人で抱え続けた限界から今回の公表に至ったとし、関係者への断定的評価ではなく当時の資料と記憶に基づく私視点の整理であると強調している。
さらに2023年に編集部との絶縁を希望した後、スピンオフ作品で「原作 清水茜」の表記が無断で「協力:清水プロダクション」に変更されたと指摘。2026年になって、2019年発行の『はたらく細胞図鑑』で自身の名義が完全に削除され、代わりにシリウス編集部名が前面に掲載されていたことが発覚したという。
確認したところ、編集部側から「清水が監修体制に不満を抱いていたため、間違いなどがあった際に迷惑をかけないよう清水の名義を削除する措置を取った」との説明を受けた。
これを受け、講談社は2026年7月3日に公式通知を発表。「医療監修体制の整備」「作画環境の構築」「クレジット表記の適切な確認」が不十分だったことを認め、当該編集者はすでに担当を外れていると説明。
「多大なるご負担とご心痛をおかけした」と深くお詫びし、過去の経緯の清算に向けた誠実な協議を継続中であるとした。
一部では「片方の話だけ聞くのはどうなのか」との声も上がっているが、出版社側が不備を認め謝罪したことで、今後の協議結果が注目される。



