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龍谷大野球部が活動停止「何があった?」暴力・盗難隠蔽・不適切動画の実態

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龍谷大野球部で、一体何が起きていたのか。後輩を殴る、蹴る。寮では金銭やアンダーウェアの盗難が相次ぎ、被害者は20数人に及んだ。さらに河川での排泄行為を撮影した動画を寮内で共有。しかも、2025年に暴力が発覚して再発防止策を講じた後も、新たな暴力が起きていた。関西六大学野球で29回の優勝を誇る名門で、なぜ問題は止まらなかったのか。

「ものまねをさせる」から後輩への暴力に発展

龍谷大学の発表によると、部内では複数の暴力事案が確認されている。

その一つが2025年5月に発生した。4年生が1年生に対し、2年生のものまねをさせ、それを見た2年生が激高。1年生の腹部を蹴り、肩を数発殴る行為に及んだという。大学側はこの事案を把握した後、全部員への聞き取りを実施し、同年6月には再発防止策を策定した。しかし、問題はここで終わらなかった。その後も別の暴力行為が2件発生。いずれも事後に発覚したという。さらに2026年3月から6月にかけても、学生コーチによる新たな暴力行為があったことが判明した。一度問題が明らかになり、大学側が再発防止策まで講じた。それでも、その後に新たな暴力が起きていたことになる。今回問われているのは、個々の部員の行為だけではない。再発防止策が現場で十分に機能していたのかという点も、当然ながら焦点になる。

寮では20数人が被害、金銭やアンダーウェアまで盗難

さらに衝撃的なのが、野球部寮内で発生していた盗難だ。大学側によると、寮内では金銭やアンダーウェアなどの盗難があり、被害に遭った学生は20数人に及んだ。しかも、大学の発表では、盗難被害について部員間では共有されていたにもかかわらず、指導陣には一切報告されていなかった。被害を受けた学生が一人だけだったという話ではない。複数の部員が被害を認識し、その情報が部内で共有されていた。それにもかかわらず、指導する側には届いていなかったことになる。龍谷大学は今回の処分理由として、再発防止策を策定したにもかかわらず暴力事案が発生したことに加え、寮内の盗難被害を指導陣に報告しなかったことなどを挙げている。

つまり、今回の問題は「誰かが悪いことをした」というだけでは終わらない。問題が起きた際に、それを適切に上へ伝える仕組みが機能していたのかという、組織そのものの問題にもつながっている。そして、寮を舞台にした問題はこれだけではなかった。

河川で排泄行為を撮影、寮のテレビで複数人が共有

 

2025年2月から3月ごろには、大学側が社会的通念に著しく反する行為と位置づける出来事も発生していた。部員が遊びに行った滋賀県内の河川で不適切な動画を撮影。その後、別の機会にも同様の動画を撮影し、寮内のリビングでテレビ画面に流して複数人で共有していたという。27日の会見では、梶脇学生部長が動画について、野外での排泄行為を撮影したものだったと説明した。河川で撮影し、それを終わらせるのではなく、寮に戻ってからテレビ画面に映し、複数人で見る。一連の経緯を並べると、単発の悪ふざけだけでは説明しにくい状況が浮かぶ。暴力、盗難、不適切な動画撮影。そのうえ、盗難については部員間で共有されていた情報が指導陣には報告されていなかった。そして最初の暴力事案が発覚した後には、再発防止策まで策定されていた。それでも2026年になって新たな暴力行為が確認された。

なぜ1カ月の活動停止?秋季リーグは9月5日開幕

 

龍谷大学は調査委員会による調査・審議を行ったうえで、硬式野球部を7月28日から8月27日まで1カ月間の活動停止とした。ここで気になるのが、秋季リーグ戦だ。関西六大学野球の秋季リーグは9月5日に開幕予定。活動停止期間が8月27日までとなっているため、開幕まではわずか9日しかない。デイリースポーツによると、27日の会見で大学側は秋のリーグ戦について「出場を容認しております。リーグの参加は可能」と説明した。SNSでは、この処分期間と秋季リーグへの出場をめぐり、疑問を呈する声も出ている。

ある投稿では、事案の発生時期と活動停止処分の時期のずれに着目し、「事件発生と処分決定の時期のズレを考えると闇が深い」と指摘。また、問題に直接関係していない選手への影響を考えれば、リーグ戦辞退もやむを得ないのではないかとの意見もあった。もちろん、SNS上の投稿だけを根拠に、処分が軽い、あるいは大学が意図的に報告を遅らせたなどと断定することはできない。

ただ、2025年5月の暴力事案を大学が把握し、翌6月に再発防止策を策定したにもかかわらず、その後も別の暴力事案が発生していたことは事実だ。「再発防止策は、本当に現場まで届いていたのか」そんな疑問が生じるのも無理はない。

全寮制を廃止へ、問われるのは「選手の認識」だけなのか

今回、龍谷大学が打ち出した対策の中でも大きいのが、硬式野球部の全寮制廃止だ。これは、問題を起こした部員への処分だけではなく、選手たちが生活する環境そのものを見直す対応になる。龍谷大は関西六大学野球で29回の優勝を誇る強豪で、現役プロを含め、多くのプロ野球選手を輩出してきた。

その名門野球部で、なぜ複数の問題が重なったのか。大学側は今回、部員の認識の甘さだけでなく、指導者側の教育も十分ではなかったとの認識を示している。ここは重要な部分だ。暴力をした部員がいれば、その責任は当然問われる。盗難や不適切な動画撮影についても同じだ。しかし、問題が一度だけではなく、複数回にわたって発生し、部員間で共有されていた盗難被害が指導陣には報告されず、再発防止策を講じた後にも暴力が起きていたとなれば、問題は個人の資質だけでは説明しきれない。なぜ問題は止まらず、被害情報は指導陣まで届かなかったのか。そして、なぜ再発防止策の後にも新たな暴力が起きたのか。

大学が全寮制廃止にまで踏み込んだ背景には、こうした問題を個々の部員の処分だけで終わらせず、野球部の指導・生活環境そのものから見直す必要があるとの判断があるとみられる。一方、秋季リーグの開幕は目前だ。8月27日に活動停止期間を終えた龍谷大は、9月5日の開幕を迎える。大学側は出場を容認する姿勢を示している。グラウンドに立つ選手の中には、今回の問題に関係していない部員もいる。だからこそ、リーグ戦に出場することの是非をめぐって、さまざまな意見が出ることも予想される。ただ、今回の問題で問われているのは、試合に出るかどうかだけではない。暴力、盗難、不適切動画という複数の問題がなぜ同じ組織の中で起き、そしてなぜ止められなかったのか。全寮制の廃止という大きな転換まで決めた龍谷大学が、ここから野球部の体制をどう変えていくのか。名門の看板だけでは済まされない問題になっている。

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ライター:

2人育児8年目ママ。健康を意識した丁寧な暮らしを大切にしています。好きなテレビ番組は『クレイジージャーニー』。日々のリアルな視点から、役立つ情報を発信したいです。

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