
新番組『令和の龍』の8月18日開幕を目前に控え、事態は誰も予想しなかった奇妙かつ異様な展開を見せている。今年4月、熱い志とともに番組立ち上げを宣言したはずの発起人・ 小澤 辰矢氏が、最も重要な「主宰」の座から忽然と姿を消したのだ。代わりにその玉座に座り、高らかに勝利宣言のような報告を行ったのは、「リアルバリューマフィア」の筆頭格としても知られる慶應卒の元上場企業CFO・小塚祥吾氏である。
一体、カメラの回っていない密室で何が起きたというのか。その背景には、かつて『令和の虎』を揺るがした愛憎渦巻く泥沼の因縁と、置き去りにされたファンの存在がある。
春の熱狂と「ズッキー追放劇」というパンドラの箱
時計の針を今年の春に戻そう。そもそも『令和の龍』は、 小澤 辰矢氏がドットコン株式会社の求人に応募してきたズッキー氏(元モノリスジャパン社長)を救済するために立ち上げたものだった。ズッキー氏は、亡き岩井良明初代主宰の右腕として14年も連れ添った番組の功労者である。
しかし、彼が『令和の虎』を去った裏側には、凄惨な暴露合戦があった。「予想屋マスター」こと平出心氏らの告発によって明らかになったのは、ズッキー氏による林尚弘二代目主宰の引きずり下ろし(クーデター)画策や女性役員との不倫疑惑、さらには退任後に元刑事と結託して運営側に2億円を要求し、警察沙汰にまで発展したという泥沼の愛憎劇だった。林主宰自身も、ズッキー氏がオーナーである詠子氏に「林はいかに危険か」を吹き込んでいた事実を暴露している。
公式な場で説明を行わず、SNS上の個人アカウントで暴露合戦を繰り広げる『令和の虎』陣営。さらに、林主宰をはじめとする一部の虎たちが夜の街でキャバクラ三昧の派手な遊び方を発信していることに対し、視聴者の間には「かっこいい経営者の姿ではない」と強烈な不信感と嫌悪感が募っていた。
だからこそ、小澤氏が掲げた「お手本になる経営者を目指す」「稼いだお金で社会に貢献する」という確固たる理念は、ファンにとって一筋の光だったのだ。
謎の「あきる野市長選」出馬と主宰交代の裏側
では、なぜ発起人であるはずの小澤氏が主宰の座を降り、小塚氏が就任したのだろうか。8月18日の配信に先駆けて公開された『令和の龍』の「シャープ0」動画の中で、その経緯が語られている。
動画内で小塚氏は、今年初めに小澤氏から八王子に呼び出され、「ズッキーが令和の虎をクビにされても、岩井さんの想いを引き継いでやりたいと言っている。令和の龍というのをやるんだ」という熱い話を聞き、協力を引き受けたことを明かしている。
しかしその後、小澤氏は2026年7月に行われた「あきる野市長選挙」に突如出馬する。動画内では、この選挙活動などで自身が忙しくなったことを理由に、「俺は主宰として引き受けるのは難しい」と小塚氏に主宰のバトンを渡したとされている。小塚氏も「荷が重いけど俺が主宰をやるよ」と快諾し、「リアルバリューの初期から令和の虎が大嫌いと言い続けてきた。その私が対抗馬の令和の龍の主宰になるべきだ」と、打倒・虎への強い意欲を見せているのだ。
だが、この「選挙出馬による主宰辞退」という筋書きに対し、ネット上や一部の視聴者の間では不気味な憶測が飛び交っている。そもそも、番組立ち上げの大切な時期になぜ、唐突に市長選に出馬したのか。一部では、「本当は泥沼の対立が予想される『令和の龍』の主宰から(あるいは表舞台から)降りるための口実として、謎にあきる野市長選へ出馬したのではないか?」という声すら囁かれているのだ。事実、小澤氏は市長選で6253票を獲得したものの落選し、その後も『令和の龍』の表舞台には戻らず、不気味な沈黙を貫いている。
田中雄士や森脇の参戦!『令和の虎』VS『リアルバリュー』の不毛な代理戦争へ
さらに動画では、元『令和の虎』の人気虎である田中雄士氏や森脇氏が『令和の龍』に参戦することも発表された。
森脇氏は「番組のためにどれだけ体を張れるか、かっこいいか」を重視する小塚氏からの熱いオファーを受け、「炎上して普通に復帰するのも俺らしくない。求められているところにフォーカスする」と覚悟を語っている。ただ、直前の桑田氏の動画では、森脇氏が竹之内社長から軍資金2,000万円を借りていることが暴露されており、借りたお金で投資するのかといった疑問がSNSでは広がっている。
一方、田中雄士氏は『令和の虎』とのトラブルがあったわけではなく、ズッキー氏からの誘いに「令和の虎でも龍でもどっちでもいいけど、ズッキーが好きだから行くよ」と応じ、「田中雄士が遊びに来ている感覚を楽しんでほしい」と余裕を見せている。
しかし、こうしたメンバーの集結が、番組の構図を「変質」させていることに視聴者は強烈な違和感を覚えている。小澤氏が当初掲げていた社会貢献や新しい経営者像といった崇高なテーマは完全に影を潜めてしまった。いつの間にか事態は、理念の戦いから、小塚氏らを中心とした「令和の虎 VS リアルバリュー」という生々しく不毛な代理戦争へとすり替わっているのである。本家の動画素材をそのまま引用するような強引なスタイルに対し、「無断で使用するスタンスなのか」と冷ややかなツッコミも入っており、「主宰が弱すぎる」といった厳しい意見も散見される。
ズッキー復帰の歓喜と、沈黙する創設者の「思惑」
この騒動の中で唯一の救いと言えるのは、かつて泥臭く実務を取り仕切ってきたズッキー氏の表舞台への復帰である。「ズッキーを久しぶりに見れて良かった」と安堵する視聴者は多い。しかし、ファンが本当に求めていたのは、かつて岩井主宰が持っていた「ファンや志願者を心から大切にする」という真摯な在り方だったはずだ。それが単なる煽り合いとマフィア抗争の道具にされてしまうのであれば、あまりにも救いがない。
「背水の陣だ」「逃げ道は完全に塞がれた」と語気を強める小塚氏の背後で、一切の沈黙を貫く発起人・小澤辰也氏。果たして彼は、本当に忙しさを理由に手を引いたのか。それとも、市長選を隠れ蓑にしてあえて泥臭いヘイトを小塚氏に集めさせ、自らは黒幕として裏に回るという緻密なシナリオを描いているのか。
かつて「自分たちの想いと行動を世の中に届けていきたい」と熱弁した小澤氏。彼がこの後、発起人としての責任を持ち、満を持して真のドンとして表舞台に姿を現す日は来るのか。それともこのまま、代理戦争の波に飲まれて消えていくのか。虎と龍、そしてリアルバリューが絡み合うこの奇妙なサスペンス劇の行方を、視聴者は固唾を飲んで見守っている。



