
2015年に深夜特番としてスタートし、2020年4月から水曜夜7時枠でレギュラー化した同番組は、芸人たちが有吉弘行を笑わせる純度100パーセントのお笑いコンテンツとして支持を集めてきた。
多くの芸人のブレイクの場となった番組の11年の軌跡に注目が集まっている。
11年にわたる番組の歴史
有吉の壁は2015年4月7日に初回特番を放送した。当時は情報バラエティが主流の時代で、コントや即興ネタを得意とする芸人の活躍の場が少ない状況だった。
総合演出の橋本和明氏が有吉弘行と飲む中で企画が生まれ、熱海ロケを舞台にした一般人に扮したネタがネットで話題を呼んだ。
以降、不定期特番として13回を重ね、年末コラボやゴールデン特番も実施した。
2020年4月に水曜19時台のレギュラー枠へ昇格したのは大きな転機となった。ゴールデンタイムでのお笑い番組として久々の編成で、毎週数十人の芸人が参加する大規模ロケを展開。
「一般人の壁を越えろ おもしろ○○の人選手権」や「ブレイク芸人選手権」などが定番企画となり、チョコレートプラネットのTT兄弟やとにかく明るい安村の再ブレイクなど成果を上げた。
佐藤栞里のアシスタント進行も安定し、コロナ禍では過去映像の再編集版を活用しながら放送を継続した。
番組は芸人登竜門として定着し、ライブイベントや映画化にもつながった。
レギュラー放送終了の発表
スポーツニッポンなどの報道で、9月末でのレギュラー終了が伝えられた。
日テレ関係者によると視聴率低迷が主因で、2026年春から立て直しを図ったが効果が上がらなかったという。
7月15日放送回では「大切なお知らせ」として終了を告知し、番組開始から11年で全7785ネタから厳選した爆笑シーンを放送した。
終了後も不定期特番として有吉を笑わせる原点回帰の形を維持する方針だ。
レギュラー最終回までは通常通り放送され、その後は特番形式でクオリティを重視した回を展開する見込み。
毎週の固定枠ではなく、特別感を高めた放送が期待される。
視聴者や芸人界の反応
終了報道に対し芸人界では衝撃が広がった。
番組でブレイクのきっかけをつかんだチョコレートプラネットやぱーてぃーちゃん、ジャングルポケット、さらば青春の光、トムブラウン、パンサーらは恩義を感じており、感謝の声を上げている。
一方で視聴者からは「最近はマンネリ化が目立っていた」「固定メンバーによる内輪ノリが増え、新鮮味が薄れた」「毎週同じような展開が続いた」との指摘が相次いだ。
XなどのSNSでは「特番時代の方が緊張感があって面白かった」「毎週より質の高い特別回の方がいい」との声が目立つ。
2026年6月の2時間スペシャルで導入された脱落形式の新ルールは「初期のような殺伐とした面白さが戻った」と好評を博し、特番形式への回帰を歓迎する意見を後押しした。
芸人たちは「出たい番組」として人気だっただけに、終了を惜しむ声が強い。
特番回帰後の展望
レギュラー終了により制作コストや芸人の負担が軽減され、特番なら大規模ロケや実験的企画を充実させやすい環境が整う。
有吉の壁は芸人登竜門として機能し、ネタ番組減少の時代に貴重な場を提供してきた。
特番形式でプレミアム感を高めれば、視聴者や芸人双方にメリットが大きいと期待される。
11年の役目を終えつつ、番組の核心である「お笑いの壁を越える」精神は特番で継承される見通しだ。
今後の不定期放送で新たなブレイク芸人が生まれるか、業界の注目が集まっている。
純度100パーセントのお笑いを追求した同番組の影響力は特番時代に戻ることでさらに際立つ可能性がある。



