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法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

APOLLO BEAUTY CLINIC

https://apolloclinic.jp/

東京都渋谷区神宮前2-18-15 ワンエイスビル2F

03-6812-9727

元整形外科医が美容医療の「闇」と闘う

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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患者本位のクリニック経営で支持集めるAPOLLO BEAUTY CLINIC

APPOLO BEAUTY CLINICの院内
APPOLO BEAUTY CLINICの院内。写真のソファはチェスターフィールドソファではないが……

原宿駅からほど近い、閑静な住宅街に佇むAPOLLO BEAUTY CLINIC。革張りのチェスターフィールドソファーが並ぶスタイリッシュな院内は、クリニックというよりも、まるで隠れ家的なカフェのような雰囲気だ。窓から差し込む陽光が明るく開放的な空間を演出し、緊張感を和らげてくれる。

APPOLO BEAUTY CLINICの鬼沢先生
鬼沢先生

「患者様にリラックスしてカウンセリングを受けていただけるよう、内装にはこだわりました。クリニックというと、冷たい雰囲気をイメージされる方も多いですが、当院は、患者様とのコミュニケーションを大切にする、温かいクリニックでありたいと思っています」

そう語る院長、鬼沢正道氏は、柔和な笑顔が印象的な40歳。APOLLO BEAUTY CLINICは、鬼沢院長が徹底して「患者本位」を追求したクリニックだ。

最大の特徴は、ホームページで開示している情報通りの料金体系と、鬼沢院長自らがカウンセリングから施術、アフターケアまでを一貫して担当する点にある。

「美容医療業界では、残念ながら、広告で安い価格を表示しておきながら、実際には高額なオプションを勧めてくるといったケースが少なくありません。当院では、そのような不安を感じることなく、安心して施術を受けていただけるよう、料金はすべてオープンにしています」

広告費は一切かけず、口コミだけで患者数は増加。なかでも、目の下のたるみ取り手術は2000件以上の実績を誇る人気メニューだ。これは、個人の先生の症例数としては、都内の美容クリニックの中でもトップクラスである。

偏差値40からの医学部挑戦

穏やかな人柄と、確固とした信念を持つ鬼沢院長だが、その経歴は異色だ。高校時代までは陸上部に所属し、将来は特に深く考えていなかったという。

「高校卒業後は、特にやりたいこともなく、半年間ほどパチンコ店でアルバイトをしていました。ある時、店のマネージャーに『お前、将来どうするんだ?』と問われたんです。その時に、たまたまテレビで再放送されていたドラマ『白い巨塔』を見て、医師という職業に魅力を感じたんです」

当時の鬼沢院長の成績は偏差値40程度。そこから医学部を目指すというのは、まさに茨の道だった。

「プライドが高かったんでしょうね。『医学部を目指して落ちました』なんて、ダサくて言えなかった。絶対に医師になって、周囲を見返してやるという気持ちで、1日16時間勉強しました」

猛勉強の末、1浪を経て日本大学医学部に見事合格。鬼沢院長の医師人生が幕を開けた。

「患者を100%幸せにできない」整形外科医の葛藤

APPOLO BEAUTY CLINICの院内

医学部卒業後、鬼沢院長は慶應義塾大学病院の整形外科に進んだ。

「骨折や病気で歩行困難になった患者さんを、自分の手術で再び歩けるようにする。整形外科は、患者さんの人生を大きく変えることができる、やりがいのある仕事だと思っていました」

しかし、そこで鬼沢院長は医師としてのジレンマに直面する。

「もちろん、手術が成功して喜ぶ患者さんもたくさんいました。ですが、高齢の患者さんや、症状が重い患者さんの場合は、手術をしても完全に回復するとは限りません。懸命に治療にあたっても、100%の回復を約束できない。その現実に、無力さを感じることが何度もありました」。

「患者を必ず幸せにする」美容医療への転身

そんな葛藤を抱えながら、鬼沢院長は美容医療の世界へと足を踏み入れる。

「美容医療は、患者さんをより美しく、より幸せにする医療です。コンプレックスを解消し、自分に自信を持つことで、患者さんの人生は大きく輝き出す。整形外科の経験を通して、患者さんを100%幸せにすることの難しさを感じていたからこそ、美容医療の可能性に強く惹かれたんです」

しかし、同時に鬼沢院長は、美容医療業界の現状に危機感を抱くようになる。

APPOLO BEAUTY CLINICの鬼沢先生

「高額な施術を強要する、効果を誇大に謳うなど、患者さん軽視とも取れるようなクリニックが多いことに驚きました。美容医療は決して安易に受けるべきものではありません。だからこそ、患者さんに寄り添い、誠実な医療を提供できるクリニックが必要だと痛感しました」

そして2020年、鬼沢院長は満を持してAPOLLO BEAUTY CLINICを開業。患者本位のクリニック経営をスタートさせた。

「この業界には、まだまだ患者さんを騙そうとするような、悪質なクリニックが多いのが現実です。高額な施術を無理強いしたり、広告とはかけ離れた料金を請求するケースも後を絶ちません。本当に患者さんのことを想うのであれば、そんなことは絶対にあってはならない」

鬼沢院長は、そう静かに、だが、力強く語る。

「美容医療のリテラシーを高めてほしい」

鬼沢院長は、最後にこう締めくくった。

「美容医療は、正しく利用すれば、人生を豊かにする素晴らしいものです。しかし、情報に惑わされず、クリニック選びは慎重に行ってください。そして、もし不安や疑問があれば、一人で抱え込まず、信頼できる医師に相談してほしい」

美容医療の未来を見据え、鬼沢院長の挑戦は続く。

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ライター:

株式会社Sacco 代表取締役。一般社団法人100年経営研究機構参与。一般社団法人SHOEHORN理事。週刊誌・月刊誌のライターを経て2015年Saccoを起業。社会的養護の自立を応援するヒーロー『くつべらマン』の2代目。 連載: 日経MJ『老舗リブランディング』、週刊エコノミスト 『SDGs最前線』、日本経済新聞電子版『長寿企業の研究』

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