
1万円は2021年の女性セブンが伝えた提案であり、当時は未合意だった。
あとから光文社系が見出しとして繰り返した話と、いまの支払額は別である。
「1万円」は確定額ではなかった
最初の大きな報道は2021年5月の女性セブンだ。
小学館系で、東出側が子ども1人あたり月1万円、3人で計3万円を提示したと伝えた。
同時に、その時点では合意に至らず、支払いも始まっていないと書かれていた。
確定した月額ではなく、交渉中の提案だった。
家庭裁判所の算定表では、14歳未満の子3人で合計3万円になるのは、支払側の年収が低いゾーンだ。
不倫発覚後に仕事が減った時期の収入を基準にすれば、法的にあり得ない数字とは言い切れない。
一部では、共有財産の分与を求めず自宅持分を手放した、という知人談も出た。当事者の公式確認はない。
問題は再利用にある。東出のnoteによれば、光文社の女性自身が1万円しか払わないと書き、FLASHがそれを追いかけて見出しにした。
2026年9月21日の著書会見を扱ったSmart FLASHも、元妻の不遇とセットで1万円騒動に触れた。
最初のスクープと、6年近く使われた見出しは会社も時点も違う。
見出しだけを読めば、今も月3万円しか払っていない男、という印象が残る。
東出氏がいま通帳まで出した理由
東出は9月24日付のnoteで光文社を名指しした。
月に1人1万円しか払わない報道の根拠とリーク元を問うた。
今年7月に光文社記者が直撃取材し、自分も状況を説明した、と本人は書いている。
光文社側がこの説明を公式に認めた報道は、現時点ではない。
親としての責務は果たしている、公共性があるなら通帳履歴を見せると述べたが、金額の具体数字は出していない。
見せると言ったのは、見出しを事実の土俵に戻すためだ。
2024年にはひろゆきが本人談として、相手側から振込先を教えてもらえず弁護士指定口座へ送金し続けている、当初は少なかったが今は余裕分も送っている、月1万円や未払いという話は知る限りデマだと語った。
東出が嘘をついている可能性もある、とも留保している。
公開情報で確定できるのは、1万円が2021年時点の提案として報じられたことと、本人が現在の少額固定を否定していることまでだ。
現行の月額は通帳か杏側の説明がない限り、外部からは分からない。
【東出昌大氏note】https://note.com/higashide_note/n/n65a8f1cd8a1c
週刊誌批判と不倫批判は別物である
X上では週刊誌批判が多い。
嘘を流した側に実効的な罰が少なく、傷つくのは対象者だけだ、読者は無視すべきだ、という声も出た。
同日、箕輪厚介氏もFLASHを批判し、子どもへカメラを向けた取材や、自身が光文社をプライバシー侵害で提訴中であることに触れた。
公益性があるなら社長かFLASH編集長が、無編集の生配信で説明すべきだ、と求めた。
一方で、同じスレッドには不倫したくせに被害者面するな、という反応がすぐ並ぶ。
2020年に家庭を壊したのは東出の側だ。
会見の印象、仕事への影響、子どもを置いて新しい家庭を持ったことまで含めて、今さら1万円が違うと言われても順番が違う、という読み方である。
箕輪自身もFLASHに報じられたのは不倫疑惑だった。
だからデマ記事は許せない、と同時に、火種を作った人間がメディアを責める資格があるのか、という問いが再燃する。
どちらも感情としては自然だ。
ここを混ぜると議論が壊れる。記事が雑だからといって不行跡の責任は消えない。
不行跡があるからといって、未合意の提案を何年も確定額のように使ってよいことにもならない。
前者は人格の話、後者は検証の話である。
見出しが過去をセットで載せれば、批判も2020年に戻る。
会見や再婚、著書発売のたびに同じ数字が戻る限り、不倫したくせに、という声も毎回戻る。
無視は自衛にはなるが、見出しの出典を直す作業の代わりにはならない。
両方を同時に見る方が、どちらか一方の味方になるより正確だ。
記事の勝敗ではなく、何が確認済みかを先に書く方が残る。
残るのは子どもとネット上の記事
杏と3人の子どもは2022年からパリで暮らしている、と報じられている。
東出は再婚し、新しい子もいる。
noteで通帳に触れた理由の一つは、将来子どもが検索したときに養育を放棄した父親と誤認されることへの懸念だと読める。
ネット記事は訂正されても見出しが残る。民事で争えても結論は遅れ、拡散は先に終わる。
読者がクリックしないことは圧力になるが、抑止にはならない。
1万円は強い数字だ。出典の媒体と年を添えないと一人歩きする。
メディアが公益を言うなら、いまの支払額を確認したのか、できないなら提案段階だと明記したのかを先に示す必要がある。
本人が被害を言うなら、数字を出すか、出せない理由を私生活として守りつつ、見出しの誤りだけを限定して指摘する方が説得力は増す。
誰が勝ったかより、どの数字がいつの、どの雑誌の話かを残す方が、後から読む文章になる。



