
山形県酒田市で9月5日から行方が分からなくなっている6歳の高橋優斗さんについて、警察は9日も約80人態勢で捜索を続けている。午前8時半ごろからは、最後に目撃された東泉町6丁目公園付近などで検問を実施する予定だ。川や海での捜索でも、これまで有力な手掛かりは見つかっていない。
自宅、家の前、そして約700メートル離れた公園。6歳の高橋優斗さんの足取りは、まるで一本の線をたどるように確認されている。ところが、その線は公園で突然途切れた。しかも2年前、優斗さんは同じ公園で行方が分からなくなり、家族に発見されていた。偶然なのか事故なのか、それとも。
追えていた足取り、なぜ公園で消えた
山形県酒田市。日本海に面する庄内地方の街で、最上川が日本海へ注ぐ河口に市街地が広がる。広い庄内平野の先には鳥海山を望む。中心部を離れれば、住宅や学校、公園が並ぶ生活圏が続いている。今回の舞台となったのも、そんな住宅街の一角だった。高橋優斗さん(6)が最後に目撃されたのは、東泉町6丁目公園。特別に人けのない場所でも、何か異様な雰囲気を漂わせた場所でもない。近所の子どもたちが遊ぶ、ごくありふれた公園だ。
ただ、公園の北側と東側には川があり、脇には土手がある。月5日午前8時ごろ、優斗さんは自宅1階のリビングでソファに座っているところを、出勤前の父親に確認された。その約30分後、午前8時半ごろには近所の住民が自宅前にいる優斗さんを目撃。このとき、優斗さんは裸足だった。さらに午前9時ごろ、自宅から約700メートル離れた公園に一人で入っていく姿を、別の近隣住民が確認している。そして午前9時20分ごろ、祖母が優斗さんが自宅にいないことに気づき、その後、家族が110番通報した。
自宅、自宅前、公園。ここまでは、複数の目撃情報によって少年の足取りを追うことができる。ところが、公園に入った後だけが分からない。
公園の先にある、土手と川
優斗さんが最後に目撃された東泉町6丁目公園は、住宅街の中にある。その北側と東側には川があり、公園の脇には土手がある。さくらんぼテレビの報道では、土手の先には川幅10メートル以上の川があるという。自宅から公園までは約700メートル。そして、公園のすぐそばには水辺がある。8日、警察は優斗さんの捜索を80人態勢に増員し、公園周辺や川が交差する地点を中心に捜索した。川底や河川敷、藪、橋の下を確認し、ボートも使って川の中を捜索。さらに酒田海上保安部も巡視船で河口付近を捜索し、上空からはヘリコプターによる捜索も行われた。公園から川へさらに河口付近へ。捜索範囲は広がっている。ただし、川で事故が起きたと確認されたわけではない。警察は事件・事故の両面から捜査を続けている。
4日目の捜索、酒田に雨
9月5日に行方が分からなくなってから、8日で4日目となった。優斗さんは身長約120センチ、やせ型で黒髪の短髪。行方が分からなくなった当日はスパイダーマンの柄が入ったつなぎを着ており、靴を履かず裸足だった。つなぎの下には、ひらがなで「たかはし・ゆうと」と名前が書かれたランニングシャツを着ていたという。報道によると、携帯電話やGPSなどの連絡手段は持っておらず、普段から一人で外出することは少なかったという。また、会話での意思疎通が難しい可能性も報じられている。
8日までに警察は延べおよそ230人を投入して捜索を続けている。その8日夜、酒田では雨が降った。9日朝にかけても雨が残る見込みとなっている。雨が捜索や手がかりにどのような影響を与えるかは、現時点では分からない。ただ、行方不明になってから時間が経過する中で、現場の状況も変化している。家族は突然の事態に非常に心配しているとして、
「この度は息子の行方が分からなくなり、突然の事態に家族共々非常に心配しています。今はただ、警察の捜索で1日も早く無事に発見されることを願うばかりです」とコメントしている。
そして2年前も、この公園だった
今回の行方不明をめぐって、もう一つ気になる事実がある。優斗さんは、今回が初めて行方が分からなくなったケースではない。報道によると、2024年7月ごろにも一度、行方が分からなくなっていた。そのとき、家族が優斗さんを発見した場所も、今回と同じ東泉町6丁目公園だった。当時は、公園の滑り台の下に一人でいたところを家族が見つけたという。2年前の出来事と今回の行方不明が直接つながっていると示す情報はない。同じ公園だったことだけで、今回の原因を推測することもできない。それでも、同じ少年が、2年の時間を挟んで同じ公園で2度、行方が分からなくなった。2年前は、そこで見つかった。今回は、そこが最後の目撃地点になっている。なぜ、またこの公園だったのか。当時と今回で、何が同じで、何が違ったのか。現時点では、その答えは分かっていない。ただ、同じ公園という事実だけが残っている。
事件か事故か、それとも
警察は現在、事件と事故の両面から優斗さんの行方を捜している。これまでに不審者などの目撃情報は確認されていないという。8日には、優斗さんがいなくなった時間帯に合わせ、公園周辺で検問も行われた。一方で、捜索は地上だけにとどまらない。公園、土手、河川敷、川底、橋の下、そして河口付近。最後の目撃地点を起点に、捜索範囲は広がっている。自宅から約700メートル。複数の目撃情報によって追えていた6歳の少年の足取りは、公園を最後に途切れその公園の北と東には川がある。そして2年前にも、同じ公園で行方が分からなくなっていた。事件なのか、事故なのか。それとも、まだ明らかになっていない経緯があるのか。
現時点では何も断定できない。ただ、9月5日から4日が経っても、優斗さんはまだ家族のもとに戻っていない。一刻も早い発見が待たれている。
情報提供は酒田警察署(0234-23-0110)まで。
X(ネット)の声
SNSでは、優斗さんの無事を願う声や、行方不明になった経緯に注目する投稿が見られる。
- 「優斗くん、どうか無事でいてほしい」
- 「警察犬の力で早急に見つかることを願っている」
- 「どういう経緯で行方不明になったのか気になる。それがきっかけで発見につながることもあると思う」
- 「家族も本当に心配だと思う。一日も早く見つかってほしい」
一方で、現時点では事件なのか事故なのかは明らかになっていない。SNS上の推測を事実として扱ったり、家族や第三者に責任を求めたりすることには慎重であるべきだ。一刻も早い発見が待たれている。
【追記】
高橋優斗さんの発見、新たな目撃情報、捜索状況などに進展があった場合は、最新情報を追記する。



