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面接不採用者をトクリュウに紹介か 前原里帆容疑者ら再逮捕、別の男性が渡航前に相談

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広島県警は9月7日、建設会社の採用面接で不採用とした男性を特殊詐欺の実行役として海外へ移送しようとしたなどとして、建設会社代表の前原里帆容疑者(32)と元同社役員の松本佑香容疑者(30)を再逮捕した。2人は8月にも別の40代男性を台湾へ移送した疑いで逮捕されており、今回は30代男性への勧誘が捜査対象となった。

容疑は所在国外移送誘拐未遂と職業安定法違反(有害業務紹介)。男性は渡航前に警察へ相談し、移送は未遂に終わった。今回の容疑について、2人はいずれも否認している。

 

「海外で稼げる仕事」 別のリクルーターを紹介した疑い

テレビ新広島によると、2人は2026年3月下旬から4月中旬にかけて、求人に応募してきた30代男性に電話で海外の仕事を持ちかけ、特殊詐欺の「かけ子」として犯罪に加担させるため、国外へ移送しようとした疑いがある。

RCC中国放送によると、松本容疑者が男性に海外で収入を得られる仕事があると持ちかけ、別のリクルーターを紹介。その人物が、男性に特殊詐欺のかけ子の業務内容を示したとされる。県警は、2人がほかの複数人と共謀した疑いがあるとみている。

男性は不審に思い、海外へ移送される前に警察へ相談した。会社の採用面接で生じた接点から、別の人物による犯罪への勧誘につながった疑いが捜査されている。

 

今回の容疑は2人とも否認

8月の逮捕時には、前原容疑者は否認し、松本容疑者は認めていると報じられていた。

しかし、テレビ新広島の報道では、今回の容疑については前原容疑者は犯罪の実行役への勧誘を否定し、松本容疑者も事実を知らないとしている。

県警は2人が匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」のリクルーター役を担っていたとみて、関係者の役割や、ほかの被害者の有無を調べている。

 

8月の逮捕は別の40代男性 台湾へ移送後、タイで避難

2人が8月17日に逮捕された事件では、別の40代男性にカバンを運ぶ国内出張だと説明し、30万円の報酬を提示したとされる。

男性は会社の採用面接を受けたことがあり、2026年3月、松本容疑者がJR広島駅から関西国際空港まで同行。国際線の飛行機で台湾へ移送した疑いが持たれている。その後、男性はタイの日本大使館へ逃げ込んだ。

前回は男性が実際に国外へ移送されたのに対し、今回の30代男性は渡航前に警察へ相談していた。

 

国外移送の未遂と有害業務の紹介が捜査対象に

所在国外移送目的略取及び誘拐を定める刑法226条は、人を国外へ移送する目的で略取・誘拐した場合、2年以上の有期拘禁刑を規定する。同法228条により、未遂も処罰対象となる。

職業安定法63条2号は、公衆衛生や公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集、募集情報等提供、労働者の供給をおこなう行為などを対象としている。法定刑は1年以上10年以下の拘禁刑、または20万円以上300万円以下の罰金だ。

今回、県警は国外へ移送しようとした疑いに加え、男性を特殊詐欺の実行役として紹介した疑いについても捜査している。

 

2025年の特殊詐欺被害は1423億円 確定値で過去最悪

警察庁が公表した2025年の確定値によると、特殊詐欺の認知件数は2万7832件、被害額は約1423億1000万円だった。前年と比べ、件数は32.3%、被害額は98.0%増加し、いずれも過去最悪となった。

警察官などを装って金銭をだまし取る「ニセ警察詐欺」は1万1014件、被害額は約1005億円に上る。2025年のこの統計では、SNS型投資・ロマンス詐欺は特殊詐欺と別に集計されている。

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ライター:

東京都出身。一日中ネットに張り付いている。

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