
8月9日、YouTuberのヒカル(登録者数491万人)が突如としてYouTubeメンバーシップ「光(ひかり)の会」の設立を発表した。自らを「教祖」、ファンを「信者」と呼ぶ異例のコンセプトや、年内10万人を集めて日本武道館を目指すという壮大な目標が波紋を呼んでいる。
今回の生配信で一体何が話し合われていたのか。約40分にわたる熱弁の中心にあったのは、ヒカル自身のファンビジネスに対する新たな野望だった。
「本当のファンを可視化したい」…すべてのサブスクを一本化する強硬策
動画内でヒカルは、何百万人という登録者がいても、いざ明治座での落語公演などのリアルイベントを開催する際、明確に自分にお金を払ってくれる層が何人いるのか分からないというジレンマを告白した。そこで、自身のファンクラブ的立ち位置として、あえて月額490円(アプリ経由は700円)という破格の安さでYouTubeメンバーシップを開設。漫画『キングダム』に登場する軍隊のように、熱狂的な仲間を囲い込みたいと語った。
その熱の入れようは本物だ。現在展開しているアパレルブランド「ReZARD」やInstagramの有料サブスクリプションを今すぐ解約してYouTubeに来てくれと強く呼びかけ、すべてのファンコミュニティを一本化させる強硬策に打って出ている。
ヒカキンとの確執暴露も!無料視聴者を切り捨てる「過激な特権」
会員向けの目玉コンテンツについても具体的に言及された。なんと第1弾として、ヒカキンとの過去の確執について全て話すという暴露動画を近日公開すると予告したのだ。
さらに、毎朝行っている無料の生配信についても、話し足りない分をそのままメンバー限定の延長戦として配信するほか、通常なら数千円かかるような自身のイベントのペイパービューも、会員向けには無料で公開すると宣言している。
500円の価値は100%保証すると豪語する一方で、配信の最後には無料視聴者に対して「課金してない奴らありがとう、今まで。バイバイ」と言い放ち、無料配信をバッサリと打ち切って有料会員限定の配信へと切り替えるという極端なファン選別も行われた。
ネットで囁かれる「宗教法人化」の噂…非課税の莫大な恩恵とは
こうした過激な発言や教祖と信者という露骨なネーミング、さらには自身の家紋を作るといった構想を受け、ネット上ではある噂が囁かれている。それは、ヒカルは将来的に「宗教法人」を立ち上げるつもりではないかというものだ。
実は、もし本当に宗教法人化を実現できた場合、そのメリットは計り知れない。
最大の恩恵は税制面での圧倒的な優遇だ。宗教法人が行う宗教活動、つまり信者からのお布施や寄付などによる収入は原則として非課税となる。仮に「光の会」が10万人の会員を集め、その集金がお布施として扱われれば、毎月数千万円規模の莫大な利益がそっくりそのまま手元に残ることになる。
加えて、礼拝所などの宗教活動に使う施設にかかる固定資産税なども免除される。渋谷に総額10億円とも言われる新しい自社ビル拠点を構えたばかりのヒカルにとって、これ以上ないウマみがあるのは事実だ。
もちろん、日本において宗教法人の認可を得るには、教義の確立や専用の礼拝施設の所有、長年の活動実績など、所轄庁からの極めて厳しい審査をクリアする必要がある。単なるファンクラブの延長で認可が下りるほど甘いものではない。
しかし、常にビジネスの常識を覆してきたヒカルであれば、合法的な節税とエンタメを掛け合わせた前代未聞のスキームを思い描いていても不思議ではない。次なる一手に、業界内外から大きな注目が集まっている。



