
負債総額は約2億3000万円。元プルデンシャル生命の伝説的営業マン「プルゴリ」として知られる芦名勇舗氏が代表を務める同社は、都内複数店舗を展開し会員数1000名規模を誇っていたが、急拡大後の不採算店舗閉鎖が資金繰りを圧迫した。
BVEATSの破産申請
BVEATS株式会社は2018年に芦名勇舗氏が創業。通い放題のパーソナルジムを主力に、代官山、渋谷、恵比寿など都心部で店舗を拡大した。
2022年11月期には売上高約4億168万円を記録したが、その後不採算店舗の閉鎖を進め、2023年11月期に債務超過1億3141万円に転落。2025年11月期の売上高は1億2000万円まで減少した。
6月29日の申請により、負債総額は約2億3000万円となった。東京商工リサーチによると、会員数はピーク時に1000名に達しており、オーダーメイドスーツ事業なども手掛けていたがフィットネス業界の競争激化と運営コスト増が重荷となった。
申請代理人はエクシア合同会社破産管財人も務める小田切豪弁護士で、投資関連事件を注視する層に波紋を広げている。
芦名勇舗氏の経歴 プルゴリと呼ばれる営業伝説
芦名勇舗氏は1989年神奈川県川崎市生まれ。身長185センチ、体重100キロの体格を活かし、慶應義塾高校・大学でアメリカンフットボール部主将を務め、U19日本代表(当時最年少)にも選出された。
新卒で電通クリエーティブ局に入社し、コカ・コーラ「常識をくつがえせ。」などのコピーを手掛けた後、23歳でプルデンシャル生命に転職。
営業未経験ながら全国2位、月収2400万円を達成し、25歳で史上最年少営業所長に就任した。
「プルゴリ」の異名は、この体育会系で押しの強い営業スタイルから生まれた。2015年に同社を退社後、ハリウッドで俳優デビュー。
帰国後は2017年に芦名表参道株式会社を設立し、2018年にBVEATSを創業した。
ウェルネス事業を次々と立ち上げ、YouTubeチャンネルASH RADIOではキャリア相談や人生論を発信し、若手ビジネスパーソンに影響力を及ぼしている。
負債2.3億円の少なさと事業規模の特徴
負債総額約2億3000万円は、売上ピーク時の約半分程度に収まっており大手チェーンに比べ小規模だ。
最大12店舗前後まで拡大したものの、不採算店を整理し現在は新宿、渋谷、恵比寿、目黒などに絞っていた。
会員制通い放題モデルは初期に人気を集めたが、固定費の高さと競合増加で収益が圧迫された。
芦名氏本人は過去の動画で「自分のフラッグを立てきれず、期待に応えすぎた」と拡大失敗を振り返っている。
負債規模が比較的抑えられた点は、早期の事業整理が功を奏した可能性がある。
エクシア合同会社とのつながりと弁護士の役割
注目を集めているのは、破産申請代理人の小田切豪弁護士がエクシア合同会社破産管財人も務めている点だ。
エクシアは投資関連で注目を集めた案件で、ポンジスキーム監視アカウントを中心に「関連性」を指摘する声が上がっている。
BVEATS破産自体に投資詐欺の要素は確認されていないが、芦名氏の影響力ある経歴と弁護士の兼務が投資家・起業家層の関心を呼んでいる。
小田切弁護士は複数の事業再生・破産案件を手掛けており専門性が高いとされる。
再起の可能性
BVEATS破産により、会員の会費返還や従業員の再就職が課題となる。一方、芦名氏の過去発言から「失敗をバネに再起する」との見方も強い。
SAUNA XXやSerotonixなどの別事業は継続中とみられ、ウェルネス分野での経験を活かした新展開が予想される。
プルゴリこと芦名勇舗氏の動向は、ビジネスパーソンにとって「拡大と撤退の教訓」として注目される。
東京商工リサーチの速報以降、SNSでは「成長のチャンス」との励ましと「過剰出店の典型」との分析が並んでいる。



