
海外で本気でサッカーに挑戦したい選手を支えるREYMEI Football Management。クラブとの交渉やトライアウトの機会だけでなく、住居、語学、現地生活、メンタル面まで支援の範囲に含めている。その原点にあるのは、代表・松浦昇汰が高校卒業後に単身ドイツへ渡り、ピッチ内外で多くの壁にぶつかった経験だ。Japan Kraft Forceが「信用」を大切にしながら目指す、海外挑戦への向き合い方をたどる。
海外挑戦で選手が向き合うのは、ピッチの外にもある
海外で本気でサッカーに挑戦したい。そう考えたとき、必要になるのはクラブとの接点やトライアウトの機会だけではない。REYMEI Football Managementが支援しているのは、ドイツを中心とした海外挑戦だが、その範囲はクラブとの交渉にとどまらない。住居、語学、現地での生活、メンタル面まで含め、選手が挑戦に集中できる環境を整えることを重視している。
海外に出れば、試合に出られないこともあれば、思うようにクラブが決まらないこともある。言葉や文化、生活環境の違いに悩む場面もある。REYMEIが向き合おうとしているのは、そうした現実を含めた「海外で挑戦する」という経験そのものだ。
運営するJapan Kraft Force合同会社が目指しているのも、選手を海外へ送り出して終わる支援ではない。選手の夢を一時的に支えるのではなく、その挑戦と人生に責任を持って伴走する存在でありたいと考えている。サッカー選手としてだけでなく、一人の人間として成長できる経験を届けることも、REYMEIが海外挑戦を支えるうえで大切にしている考え方の一つだ。
選手が海外でプレーするための入口をつくるだけなら、クラブとの交渉やトライアウトの機会提供が中心になる。REYMEIはそこに、住まいや語学、現地生活、メンタル面の支援も組み合わせている。挑戦の舞台に立つまでと、現地で挑戦を続ける時間の双方に関わろうとしている点に、同社が考える支援の範囲が表れている。
単身で渡ったドイツでの経験が、REYMEIの原点になった
この支援の背景には、代表の松浦昇汰自身の経験がある。高校卒業後、松浦は単身でドイツへ渡った。言葉も分からず、頼れる人も少ない環境でサッカーに挑戦し、クラブ探しだけでなく、住居や語学、文化の違いなど、ピッチの外でも多くの壁にぶつかったという。
期待どおりにいかないことや、孤独、不安を感じる場面も少なくなかった。その経験から生まれたのが、「自分が苦労して得た経験やつながりを、次に挑戦する選手のために使いたい」という思いだった。
REYMEIが課題として捉えているのは、海外に挑戦したい気持ちがあっても、情報や環境、人とのつながりがないために一歩を踏み出せない選手がいることだ。松浦自身が海外で経験した壁を踏まえ、海外へ挑戦する選手の気持ちを理解し、選手と同じ目線に立って一人ひとりの人生に向き合うことを大切にしている。
「環境や情報がないことを理由に可能性を諦めてほしくない」。挑戦したい人が本気で世界を目指せる道をつくることを、REYMEIは自らの使命に掲げている。自身の経験や、現地で得たつながりを次の選手へ渡していくことが、現在の事業の出発点になっている。

良いことだけを伝えない。支援の基準に置くのは「信用」
松浦が経営者として最も大切にしているのは「信用」だ。目先の利益や実績を優先するのではなく、その選手にとって本当に必要な選択は何かを考える。選手本人だけでなく、ご家族やクラブに対しても誠実であり続け、その積み重ねがREYMEIの価値をつくると考えている。
海外挑戦が順調に進むとは限らない。試合に出られない、クラブが決まらない、言葉や生活環境に悩む。そうしたときに、良いことだけを伝えるのではなく、時には厳しい現実も含めて正直に伝え、選手本人や家族と一緒に考えることを大切にしてきた。
その関わり方は、海外へ行くという選択を後押しするだけではない。思い描いていた通りに進まない局面でも、選手や家族と向き合い、必要な選択を一緒に考えることを含んでいる。松浦が掲げる「信用」は、結果が出たときだけではなく、難しい状況でどのように関わるかにも置かれている。
選手、ご家族、クラブ、スタッフとの一つひとつの約束を守ることを、REYMEIは「何より大切な財産」と位置づけている。海外挑戦を支える仕事だからこそ、思い通りにいかない場面も含めて正直に伝え、関係者と向き合い続けることを大切にしている。
「サッカーだけでなく、人として成長できた」という言葉
松浦が一番嬉しいとするのは、選手や保護者から「REYMEIにお願いしてよかった」「この経験を通して成長できた」と言ってもらえる瞬間だ。海外へ行くこと自体ではなく、その経験を経た選手が何を感じたかも、REYMEIが大切にしている部分である。
なかでも心に残っているのが、挑戦を終えた選手からの「サッカーだけでなく、人として成長できた」という言葉だ。REYMEIが届けたいと考えているのは、海外でサッカーをする機会だけではない。挑戦を通じて、一人の人間として成長できる経験も含まれている。
現地クラブや関係者から新たな選手を紹介してもらうこともあるという。REYMEIでは、そうした紹介を、これまで築いてきた信用の証だと感じている。選手や家族だけでなく、現地のクラブや関係者とも関係を築いてきたことが、次の選手との接点にもなっている。
海外挑戦を、一部の選手だけの選択肢にしないために
5年後、10年後にREYMEIが目指しているのは、「海外に挑戦すること」が一部の特別な選手だけの選択肢ではなく、夢を持つ人が世界へ一歩を踏み出せる環境だ。
そのために、単に選手を海外へ送り出す会社ではなく、語学、生活、メンタル、栄養、さらにセカンドキャリアまで、挑戦する人の人生に長く寄り添える存在を目指している。支援する範囲を、海外でプレーする時期だけに限らず、その先まで広げていく構想だ。
海外で得た経験や価値観を持ち帰った選手が、次の世代へその経験を伝えたり、サッカー界以外も含めたさまざまな分野で活躍したりする。REYMEIは、そうした「挑戦の循環」を生み出していきたいと考えている。世界に挑戦する日本人が増え、その経験が次の誰かの可能性を広げていく未来を思い描いている。
松浦自身は、特別な才能や恵まれた環境があったから海外へ挑戦できたわけではないという。大切にしている言葉は「案ずるより産むが易し」だ。「やってみたい」という気持ちを大切にして一歩を踏み出し、その中で考え、成長していく。REYMEI自身も、そんな挑戦を続ける会社でありたいと考えている。



