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株式会社オーガホールディングス

https://www.ohga-hd.com/

〒812-0011 福岡市博多区博多駅前3-9-1 大賀博多駅前ビル3F

薬剤師の常識を超える 「薬剤師×ヒーロー 」が挑む地域一体の未来

ステークホルダーVOICE 社員・家族
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株式会社オーガホールディングス 和田浩嗣 マーケティング室タレントプロデュース課 課長

提供:オーガHD、以下同 「決め台詞は『薬飲んで、寝ろ。』で知られ、子どもたちから高い人気を誇る」

薬剤師と聞いて、どんな姿を思い浮かべるだろうか。処方箋に基づいて薬を調剤し、患者に正しい服薬方法を伝える――。そんな従来のイメージを大きく飛び越え、ヒーローとして子どもたちに薬の大切さを伝え、YouTubeで医療情報を発信し、さらには医療従事者専門のタレント事務所まで運営する企業がある。

それが、福岡県を中心に120店舗以上の調剤薬局・ドラッグストアなどを展開してきた大賀薬局をルーツとする株式会社オーガホールディングス(代表取締役大賀崇浩)だ。創業から120年を数える老舗企業が掲げるのは、「地域一体」という想い。薬剤師という枠にとらわれず、地域が抱える課題に向き合いながら事業領域を広げている。

そのユニークな挑戦の背景には、医療をもっと身近に、そして正しく伝えたいという強い使命感がある。今回同社マーケティング室タレントプロデュース課 課長 和田浩嗣氏に、薬剤師という枠を超えて広がる活動の背景と、オーガホールディングスが描く「薬局の未来」について話を聞いた。

薬局の枠を飛び越える「薬剤師×ヒーロー」という挑戦

―本日はよろしくお願いします。まず御社の事業についてお伺いします。

 弊社は福岡県を中心に120店舗以上の調剤薬局・ドラッグストア・化粧品専門店を展開する株式会社大賀薬局が母体となっています。大賀薬局は1902年から続く老舗薬局ですが、2025年10月にはホールディングス化し、関連企業の調剤薬局を九州全域に展開、また在宅医療やクリニック開業支援、栄養士相談、オリジナル商品の開発なども行っており、総合ヘルスケア企業「ワンヘルス・リーディングカンパニー」を目指しています。

 なぜこれだけ九州で積極的に拡大しているのかというと、弊社代表取締役・大賀崇浩には「地域一体」の想いがあり、全国に展開するより、地域に根付いた事業を目指しているからです。それにより福岡で高い知名度を誇っています。

―御社は薬局のイメージからは想像がつかない非常に面白い活動をされています。特に有名なものが、大賀代表自ら扮している「薬剤戦師オーガマン」。

 「薬剤師の役割は、調剤だけではない」という大賀の考えのもと、薬にまつわるさまざまな課題や正しい知識を伝えるために誕生したのが、薬剤戦師オーガマンです。

―薬剤師のヒーローとは、聞いたことがありません。

 元々は単に大賀が「ヒーローに変身したかった」というのが原点なのだそうです(笑)。

 オーガマンがヒーローショーや地元のテレビ番組などに登場し、薬の正しい使い方や身近な課題を楽しく分かりやすく伝えることで、これまで薬に関心のなかった人にも届くようになりました。子どもから保護者、高齢者まで、幅広い世代が薬や健康について考えるきっかけになっています。現在、福岡県内ではオーガマンの知名度は40%を超えるほどになっています。

コロナ禍から始まった、子どもたちへの「薬育」

 

―薬剤戦師オーガマン の具体的な活動についてもお伺いします。

 オーガマンが本格的に活動を開始した2022年はコロナ禍の影響がまだ残る時期でした。そこでまず子どもたちを救うためには何をしたらいいのかと考え、幼稚園や保育園を訪問して手洗いうがいを啓発する活動から始めました。しかし当初は門前払いの連続。食事の際には衝立を立てて黙食するほど感染対策が徹底されていた時期で、ヒーローショーを受け入れてもらえる状況ではありませんでした。

ですが、そんな状況だからこそ、子どもたちにヒーローの姿を見せてあげること、そしてオーガマンから直接手洗いうがいの大切さを教えてあげることの意味を訴え、初年度の2022年だけで105箇所でショーをやることができました。このショーは、これまでに400園以上で開催し、4万3千人を超える子どもたちに届けてきました。

 その結果、教育委員会も私たちの活動に注目してくれ、今では小学校・中学校・高校にも訪問するようになっています。

―学校ではどのようなことを教えているのでしょうか。

 初年度は薬の大切さや、正しい飲み方などの授業を行っていました。今年からはオーバードーズに関する授業も行っています。

 オーバードーズ、つまり薬の過剰摂取ですが、これは今、大きな社会課題になっています。この危険性を児童たちに伝えてほしい、と教育委員会や市議会議員からの要望を受けて授業を始めました。今年は一年で40校以上の学校をまわる予定です。

(註 オーバードーズは決められた量を超えて薬を摂取する行為。ストレス緩和や現実逃避の理由で行う若年層が問題になっている。意識障害、呼吸困難、死亡のリスクもある)
 
 また私個人の活動として小中高校だけでなく、熊本大学や福岡大学などの薬学部の学生向けに、講演活動も行っています。

―和田さん自身はユーチューバー「ワディP(ポップ)」としての顔も持っていて、積極的に発信されていますね。

 医療従事者だからこそ、正しい情報をきちんと発信していく責任があると思っています。その思いから、講演やYouTubeでの発信にも取り組んでいます。オーガマンとも連携しながら、医療や健康について幅広い世代に伝えています。

―オーガマンや和田さんの活動を伺っていると、薬剤師という堅い仕事を持ちながらそのような活動をしていることに驚いてしまいます。どうして動かなければと思われたのでしょうか。

 医療従事者としての大義は人のために行動することです。その大義の中で自分が世のために何かできるかを模索し、行動を起こしていかなければならないと思った。特にコロナ禍があったからこそ、子どもたちに楽しく薬について学んでもらうことで行動変容を起こしていきたいと思ったんです。ユーチューバーとしての活動も、今の子どもたちにリーチすると感じたからです。YouTubeで薬について面白く話しながら、その中でオーバードーズは危険だと伝えていく。

 実際に学校での講演後にアンケートをとると、私の訴えたいことがしっかり伝わっているのが読み取れ、先生からも好評をいただいています。薬剤師として社会問題にちゃんと取り組んでいく、そのための行動です。
 若い世代に薬についての正しい知識を教える。私たちはそれを「やくいく(薬育)」と呼んでいます。

 
「オーガマンのやくいく(薬育)プロジェクト」としての授業を行う和田氏

医療を正しく伝える「医療タレント」という挑戦

―和田さんは医療タレント事務所の運営もされています。そちらも薬についてのアピールをしていきたいという想いからなのでしょうか。

 現在、深刻になっている社会問題の一つに残薬問題があります。これは処方された薬が使われず廃棄されている問題を指し、毎年約1000億円もの薬が廃棄されているといわれています。また医師不足も深刻で、近い将来、手術を受けられなくなる時代が来るかもしれないと予想されている。そのため病気が重症化する前に防ぐ「予防医療」も注目されているのですが、それらについての正しい知識を発信していくためにはより多くの専門的な知識を持ったインフルエンサーによる発信が必要になる。

それでオーガスターという、薬剤師や看護師など、医療従事者を専門とするタレント事務所を弊社代表の大賀と共に創設しました。オーガスターでは、所属タレントのメディア出演をはじめ、所属タレントによる書籍の出版や商品監修など、専門性を生かした幅広い活動をマネジメントしています。

 今は情報が氾濫している時代です。誰でもネットで病気や薬についての情報を検索して知ることができる。しかしそれが本当に正しい知識なのか。それを私たちが伝えていかなければならない。

―AIなどが近年では著しく発達していて、若年層は日常生活でも活用している。ネットで自分の病気や薬のことを調べる人も多い。

 しかしAIにはハルシネーションがある。ハルシネーションは質問に答えるために嘘をつくことですが、それが医療関係の質問で起こってしまうと、とんでもない事故が起こる可能性がある。それを防ぐためにも専門家が積極的に発信していくことは重要だと考えています。

―オーガスターの活動など、120年以上の歴史を持つ薬局が、これだけ新しい領域へ次々と挑戦することに、反対意見などはなかったのでしょうか。

 代表がオーガマンとしての活動を開始した当初は反対ばかりだったと聞いています。ただ、代表は現状維持は衰退、やってみないと分からない、という精神の持ち主なので、抵抗を乗り越えて突き進んできた。その後私も加わり、さらに活動の幅が広がっていった。
 
―伝統に固執することなく、新しいことに挑戦していく。

 現在、社内から起業をめざすチャレンジ制度も行っています。自分の企画をプレゼンして採用されれば事業を立ち上げられるのですが、一昨年には福岡の中洲に現役薬剤師が営む医療従事者限定の会員制バーを立ち上げました。大変な人気で、現在は3000人近い会員がいます。

―タレント事務所や会員制バーなど、ホールディングスの枠の中に様々な事業が内包されていますね。

 薬剤師が薬剤師の枠にとらわれない。その発想でホールディングスの事業を広げています。地域のお困りごとをホールディングス全体で解決していきたい。その想いでどんどん事業が増えていっていますね。さらにそこに行政も巻き込んで課題解決に取り組んでいく。それが「地域一体」なのだと思っています。

 そして、自分たちだけで解決できなければ、地域の企業とも連携する。一緒に取り組むことで、協力企業の認知度向上や来客、商品購入にもつながっていく。それらの良い循環の中にオーガマンや私のユーチューバーとしての活動も組み込まれているんです。

薬剤師の枠を超え、地域の課題を解決する

―和田さん自身の今後の目標などについてお伺いします。

 私は現在YouTubeの企画として音楽活動(楽曲配信・LIVE)をしており、今後は薬剤師としての啓発活動と併せて、医療タレントを主軸とした音楽フェスなどを開催していきたいですね。私たちが考える予防医療などの想いに賛同してくれるアーティストを招いて、彼らの口からも伝えてもらえば、より多くの人から共感を得られるかもしれない。オンラインでの発信を通じたつながりを、ライブ活動でのリアルなつながりにしていく道筋を自分の中で思い描いています。

―そもそも和田さんがユーチューバーを始められたのは2018年だそうですが、その頃にはまだオーガマンは登場していなかったんですよね?

 現場で薬剤師として働きながら、薬剤師ユーチューバーとしても活動していたのですが、2019年に社長がヒーローとなり残薬問題の解決のため活動を始めました。そしてその後、タレント事務所設立へと進んでいくのですが、社長のおかげで私はエンターテインメントの世界に出会ってしまったんです。
 今後は薬剤師タレントとして社会課題解決のために活動していきたいと考えています。

―会社としての展望もお聞きします。

 まずオーガスターとしては私たちの想いに賛同してくれるタレントやアーティストとイベントやライブの開催、講演活動などを全国的に展開していきたい。
 そしてホールディングス全体としても、社会問題の解決と共に、医療費削減などを目に見える形で成果を示して、行政からの協力も得て、事業を拡大していければと思っています。

―本日はありがとうございました。

 

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ライター:

1980年千葉県生まれ 筑波大学大学院博士課程中退(台湾留学経験有り)。専門は中国近代政治外交史。その他、F1、アイドル、プロレス、ガンダムなどのジャンルに幅広く執筆。特にガンダムに関しては『機動戦士Vガンダム』blu-ray Box封入ブックレットのキャラクター・メカニック設定解説を執筆(藤津亮太氏と共著)。

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