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暴行罪で罰金20万円求刑のデヴィ夫人が「いじめ撲滅委員会」加入 デスドル磨童まさをの発表に「世も末」の声

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いじめ撲滅委員会にデヴィ夫人加入
画像出典:磨童まさを氏 X

「いじめを晒して撲滅する」を掲げ、フォロワー110万人超を抱える暴露系アカウントが、意外な人物の名を公表した。新たに加入したというのは、タレントのデヴィ夫人(デヴィ・スカルノ)である。

だが、その発表があったのは、彼女自身が元マネージャーらへの暴行罪で罰金20万円を求刑された、まさにその翌日のことだった。加害を問われる立場と、撲滅を掲げる立場。相反するふたつが一人の人物のなかで交錯する構図に、X上では冷笑と困惑が広がっている。

 

「デヴィ夫人が加入」デスドル磨童まさを氏の投稿が波紋

騒動の起点となったのは、9日午後にXアカウント「DEATHDOL NOTE」(通称デスドル)の創設者・磨童まさを氏が投稿した一枚の報告だった。そこには「この度、デヴィ夫人が『いじめ撲滅委員会』に加入いたしました」との文言とともに、デヴィ夫人と並んで写る写真が添えられていた。さかのぼる3日にも、同氏は「デヴィ夫人といじめ撲滅同盟を組みました」と投稿しており、両者の接近は数日をかけて段階的に発信されていたことになる。

デスドルは、アイドルの不祥事などを暴露する形で知名度を高めてきたアカウントだ。「晒すことでいじめを撲滅する」という独自の理念を掲げ、2026年1月には「いじめ撲滅委員会」を立ち上げている。情報提供を募り、精査したうえで当該アカウント上で取り上げるという手法は、支持を集める一方で、その攻撃性を巡って賛否が絶えない存在でもある。そこに、著名タレントであるデヴィ夫人が名を連ねたことで、投稿は瞬く間に拡散していった。

 

暴行罪で罰金20万円求刑 発表の裏で進む公判の経緯

加入発表がこれほどの反応を呼んだのは、発信のタイミングにある。産経新聞などの報道によると、デヴィ夫人ことデヴィ・スカルノ被告(86)は、元マネージャーら2人への暴行罪に問われており、加入発表の前日にあたる9月8日、東京地裁で開かれた論告求刑公判で、検察側から罰金20万円を求刑された。判決は10月6日に言い渡される予定だ。

起訴状によれば、被告は2025年2月、渋谷区の飲食店で秘書だった女性にシャンパングラスやおしぼりなどを投げつけたほか、同年10月には渋谷区の動物病院で、当時マネージャーだった別の女性を殴ったり蹴ったりしたとされる。弁護側は暴行の事実を争わない一方で、女性らにけがはなかったと強調。テレビ番組の降板などですでに社会的制裁を受けている点を考慮すべきだと訴えた。被告側は、事件の影響による損失が約9000万円に上ると明かしている。

もっとも、被告本人は法廷で一部を否認しており、シャンパングラスを投げた事実や殴る蹴るの暴行については認めていない。まさに司法の判断を待つ渦中の人物が、他者のいじめを裁く側に立つ委員会へ加わる。この落差こそが、批判の火種となった。

 

「いじめ加害者側ばっかりで草」Xで噴出する違和感

デスドルの投稿が広がると、Xには疑問と皮肉が相次いだ。「この前まで暴行していじめてたデヴィ夫人がいじめ撲滅委員会に加入するとか世も末」という反応を筆頭に、「いじめ加害者側ばっかりで草」「いじめ撲滅より増やそうとしてる」と、委員会の顔ぶれそのものへの違和感を示す声が目立った。

「デヴィ夫人も落ちるとこまで落ちてる」と落胆をあらわにするユーザーもいれば、「よくわからんけど、やばい組織なのは分かった」と、活動の実態を測りかねる困惑も少なくない。称賛と嘲笑が入り混じるなか、共通していたのは、暴行罪に問われる立場の人物を撲滅活動の担い手として掲げることへの、素朴な不信感だった。作品や活動への好意ではなく、構図の奇妙さそのものが拡散の原動力となった格好である。

「日テレの報道に失望」デヴィ夫人本人の反論

一連の騒動の背景には、報道姿勢を巡るデヴィ夫人自身の不満もある。求刑当日から日付が変わった9月9日未明、本人のXアカウントは、日本テレビの報道に失望したと投稿。シャンパングラスは投げておらず、殴る蹴るもなかったと改めて否定したうえで、被害者側の発言のみを取り上げる報じ方は公平を欠き偏見だと主張し、弁護士が検察側の主張に反論していると説明した。

この投稿に対しても、リプライ欄では冷静な指摘が寄せられた。「報道ってまだ強いんやなと思った。あくまで求刑されてるだけでまだ罰金は確定していない」と、求刑と確定を混同する空気を戒める声がある一方、「じゃあ何をしたせいで罰金払うんですか」と、暴行そのものへの説明を求める投稿もあった。否認と報道不信を訴える本人の言葉は、必ずしも同情を広げる結果には結びついていない。

 

「晒して撲滅」は正義か 私刑めいた手法への懸念

今回の一件は、デヴィ夫人という個人の身の処し方の問題にとどまらない。「晒すことで撲滅する」というデスドルの手法そのものが抱える危うさを、改めて浮かび上がらせている。

いじめや不正を可視化し、当事者に社会的な圧力をかける行為は、被害者に寄り添う正義として支持を集める。だが、その裁きが公的な手続きを経ないまま個人の判断で下されるとき、それは容易に私刑へと接近する。今回の加入報告を引用したユーザーの一人は「いい加減、私刑=正義みたいな風潮がなくなってほしい」と記した。撲滅を掲げる側の正当性が問われる局面に、暴行罪で求刑された人物が加わったことは、その問いをいっそう鋭くした。

熱を帯びた告発は、時に事実の検証よりも感情の連帯を優先させる。デヴィ夫人の公判が10月6日にどのような判決を迎えるのか、そして「いじめ撲滅委員会」が今後どのような活動を示していくのか。加害と撲滅が地続きになりかねない現状に、SNSがどこまで自制を利かせられるのか。その行方を静かに見届けたい。

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ライター:

新聞社で記者としてのキャリアをスタートし、政治、経済、社会問題を中心に取材・執筆を担当。その後、フリーランスとして独立し、政治、経済、社会に加え、トレンドやカルチャーなど多岐にわたるテーマで記事を執筆

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