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元子ども兵272人が帰還、テラ・ルネッサンスがウガンダ政府へ報告

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認定NPO法人テラ・ルネッサンス
画像出典:認定NPO法人テラ・ルネッサンス プレスリリース

誘拐され、兵士にされた子どもたちが武器を置き、故郷へ戻る。認定NPO法人テラ・ルネッサンスは9日、ウガンダの首都カンパラで開かれた政府会議で、元子ども兵の帰還・社会復帰支援の進捗を報告した。

累計帰還者は272人に達し、掲げる「500人帰還」の目標は折り返しを迎えた。

 

首相「深く感謝」、大統領への報告書作成へ

報告の場となったのは、ウガンダ首相、防衛大臣、外務大臣、政府軍高官らが出席した政府会議である。同法人のスタッフが、武装勢力からの脱出・帰還・社会復帰支援の進捗を説明した。

会議では、首相から取り組みに対する深い感謝が示された。さらに「元子ども兵の帰還は大統領自身が重要視している取り組みである」として、今回の報告内容をもとに大統領宛ての報告書を作成する方針が示されたという。一民間団体の活動が、国家レベルの政策課題として正面から受け止められた形だ。

500人帰還プロジェクトが折り返しへ

テラ・ルネッサンスは、アジア・アフリカ・ウクライナで紛争被害者の自立支援を行う団体である。2001年に設立され、カンボジアやラオスでの地雷・不発弾処理支援、ウガンダ、コンゴ、ブルンジでの元子ども兵の社会復帰支援などを手がけてきた。

同法人は2026年4月から5月にかけて、「500人の元子ども兵を故郷へ帰還させる」ことを目標としたクラウドファンディングを実施。694人から総額1646万円を超える支援を得た。帰還途中を含めた累計帰還者数が272人となり、目標に向けて大きな節目を迎えている。

 

2026年に加速する帰還のペース

帰還の実績は年ごとに大きく変動してきた。2023年には141人の帰還を実現したものの、2024年は8人、2025年は25人にとどまる。ところが2026年は7月時点ですでに98人(帰還途中16人を含む)に達している。

背景にあるのは周辺国政府との連携の進展だ。一連の帰還・社会復帰支援はウガンダ国内のテレビや新聞など複数の主要メディアでも継続的に報じられ、現地でも高い関心を集めているという。プロジェクトを牽引する海外事業部長の小川真吾はウガンダに21年間在住し、ウガンダ、中央アフリカ、コンゴ民主共和国などの政府省庁とも関係を築いてきた。草の根と公的機関、地元コミュニティをつなぐハブとしての役割が、こうした加速を支えている。

6月には46人が故郷グルへ

2026年6月15日には、南スーダンを経由して46人の元子ども兵が故郷であるウガンダ北部グルへ帰還した。現地では受け入れ施設の整備やベッド・寝具の設置、食事の準備、トイレの増設などを急ピッチで進め、帰還直後から医療支援や生活支援を開始した。

帰還は現在も続いている。7月には新たに帰還した5人が首都カンパラからグルへ移送され、故郷での新たな生活を始めた。幼い頃に連れ去られた子どもたちが戻る日、地元コミュニティは伝統ダンスで車列を迎えたという。

 

帰還はゴールではなく人生のスタート

武装勢力から離脱しても、故郷へ戻るまでには長い時間を要する。そして帰還後も、家族との再会、心身のケア、教育や職業訓練、地域社会への再統合など、多くの課題が待っている。

同法人は帰還支援だけでなく、心理社会的ケアや職業訓練、生計支援など、一人ひとりが地域の中で再び人生を歩み始めるための伴走支援を続けている。支援施設では、洋裁や木工大工の職業訓練を受ける元少年兵・元少女兵の姿がある。 現在も中央アフリカ共和国には帰還を待つ元子ども兵が残されている。今回の政府会議では、ウガンダ政府と同法人が連携して帰還支援を進めていることが改めて確認された。500人という目標の先には、まだ名前も知られていない一人ひとりの人生がある。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、ウェルビーイング関係が多め。

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