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ダスキン愛の輪基金、障害者リーダー育成研修を拡充 短期の「つぼみプロジェクト」新設

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公益財団法人ダスキン愛の輪基金 「つぼみプロジェクト研修」
画像出典:公益財団法人ダスキン愛の輪基金 プレスリリース

海外で学んだ経験が、障がいのある人の新たな一歩を後押しする。障がい者のリーダー育成を続けてきた公益財団法人ダスキン愛の輪基金が、海外研修の派遣事業を拡充する。

長期の研修に踏み出しにくかった人でも参加しやすいよう、短期で学べる新しいプログラム「つぼみプロジェクト研修」を新設した。

 

応募のハードルを下げる新プログラム

同基金によると、これまでの海外研修は期間が長く、一人での海外滞在やグループでの応募が求められることから、参加をためらう人も少なくなかった。つぼみプロジェクト研修は、そうしたハードルを下げ、より多くの障がい者に学びの機会を開くことを狙う。研修は国内で1泊2日程度、海外で3泊4日程度と短く、複数回に分けて行う。いきなり長期の海外生活に挑むのではなく、段階を踏んで海外での学びに触れられる設計だ。

背景には、海外研修を「自分には縁遠いもの」と感じてしまう人の存在もある。短い期間であれば、仕事や学業、体調との両立もしやすい。複数回に分けて国内から海外へと段階的に進む構成は、初めての人が無理なく挑戦できるよう配慮したものだ。研修の入り口を広げることが、次のリーダーを育てる土台になる。

 

国内から台湾へ、段階を踏んで学ぶ

国内研修では、大阪や東京の障がい者団体やボランティア団体、公共施設、リハビリテーションに関わる団体などを訪ねる。海外研修の候補地はアジア地域で、台湾が挙がっている。研修では、アジア地域のアクセシビリティ(利用のしやすさ)の実態や障がい者運動の歴史を学び、当事者自身がリーダーとして活動する実践例に触れる。異文化の中での交流や協働も、プログラムの柱となる。募集人数は10名程度で、対象は2026年9月30日時点で18~35歳の肢体不自由のある人。応募期間は9月1日から30日までで、書類選考と面接、健康診断を経て選ばれる。

研修のテーマは、制度や施設の見学にとどまらない。同じ障がいと向き合いながらリーダーとして活動する当事者と出会い、その姿から学ぶことに重きが置かれる。海外の当事者がどのように声を上げ、社会を動かしてきたのかを知ることは、参加者が自らの可能性を考える手がかりになる。近い文化を持つアジアの事例は、日本の当事者にとって身近な参考にもなりやすい。

 

45年で547名、17か国へ

愛の輪基金の海外研修派遣事業には、長い歴史がある。同基金によると、事業はダスキン創業者の鈴木清一が提唱した「めい・あい・へるぷ・ゆう」の精神のもと、1981年に始まった。45年間で547名を海外17か国に送り出してきた。研修を終えた人たちは、教員や俳優、スポーツ選手、国連職員など、幅広い分野で活躍しているという。また基金は、アジア太平洋地域から障がい者リーダーを日本に招く事業も1999年から続けており、25年間で29の国と地域から151名を招いてきた。送り出すだけでなく、招くことでも、国境を越えた学び合いを重ねてきた。

 

「つぼみ」が花開く日へ

海外での学びは、単なる知識の習得にとどまらない。異なる文化や制度に触れ、同じ障がいと向き合う各国の当事者と出会う経験は、自分の役割や可能性を見つめ直すきっかけになる。日本とは違う社会の仕組みを目の当たりにすることで、当たり前だと思っていた前提を問い直す視点も得られる。今回の新プログラムには、そうした機会をより多くの人に開こうとする狙いがある。

「つぼみプロジェクト」という名には、これから花開こうとする力を育てたいという思いがにじむ。短い研修だからこそ、初めの一歩を踏み出しやすい。ここで得た手応えが自信となり、より長い研修や地域での活動へと進む足がかりになることも期待される。

日本の障がい者を取り巻く環境も、こうした国際的な学び合いの中で少しずつ変わってきた。海外の当事者運動に触れた経験が、帰国後の活動や発信につながってきた例は少なくない。 長年の派遣事業が数多くのリーダーを生んできたように、新しいプログラムからも次の担い手が育つのか。その芽が、どんな花を咲かせるかが注目される。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、ウェルビーイング関係が多め。

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