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熊本・生後11か月男児が車内で死亡、熱中症か 母親は車に戻ってエンジンを切り、再び自宅へ

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熊本市で7月15日、自宅駐車場の車内に残された生後11か月の男児が死亡した。司法解剖の結果、死因は熱中症の可能性が高いとされている。

母親は男児が車内にいると認識したまま、自宅で仕事や家事をしていた。さらに、いったん車へ戻った後も男児を降ろさず、窓を閉めたままエンジンを切って再び自宅へ戻っている。単なる置き忘れではない経緯が明らかになった。

 

母親は男児を認識したまま車を離れた

RKK熊本放送によると、母親は15日午前、男児を含む子どもたちを車に乗せ、別の子どもを保育園へ送るなどしていた。午後1時15分ごろまでに帰宅すると、エンジンとエアコンを作動させたまま、男児をチャイルドシートに残して自宅へ入り、仕事や家事を始めた。

その後、母親はいったん車へ戻ったが、男児を車から降ろさなかった。窓を閉めた状態でエンジンを切り、男児を残したまま再び自宅へ戻ったという。

午後2時15分ごろ、母親は男児が車内にいることを思い出した。車へ戻ると、男児はぐったりして呼吸をしていなかった。男児は心肺停止の状態で病院へ搬送され、約1時間後に死亡が確認された。

司法解剖の結果、死因は熱中症の可能性が高いと判明した。母親は警察に「車内に子どもを乗せていたことは認識していたが、仕事や家事に気を取られた」と説明している。

この日の熊本市には熱中症警戒アラートが発表され、最高気温は32.5度に達していた。KABやANNは、母親の説明として男児を車内に残していた時間を約1時間15分と報じている。

 

エアコン停止から15分で危険水準に

JAFが外気温35度の炎天下で行った実験では、エアコンを停止してからわずか15分で、暑さ指数のWBGTが「危険」の水準に達した。

乳幼児は体温調節機能が未発達で、高温の車内では短時間でも体温が上昇する。自力で車外へ逃げることも、周囲へ助けを求めることもできない。

RKKの取材に答えた熊本地域医療センターの平井信孝医師も、子どもは体が小さく体温調節能力が未発達なため、大人より熱中症になりやすく、重症化しやすいと説明している。

エアコンを作動させていても、燃料切れや誤操作などで停止する可能性がある。今回のケースでは、母親自身がエンジンを切っていたが、車内に残された子どもが自らエンジンやエアコンを切るケースもあり、機械に子どもの命を預けることはできない。

 

これは「置き忘れ」の事故ではない

後部座席の確認を促すリアシートリマインダーや、スマートフォンや荷物を後部座席に置く対策は、子どもを乗せていること自体を忘れる事故には有効だ。

しかし今回、母親は男児が車内にいると認識していた。いったん車へ戻った際にも男児を降ろさず、エンジンを切って再び自宅へ入っている。

そのため、疲労や習慣の変化によって起きる「うっかり」や、後部座席の確認不足だけで説明することはできない。必要なのは子どもの存在を思い出す工夫ではなく、子どもを残したまま車を離れないという例外のない行動である。

 

車内放置はネグレクトにあたる

神奈川県は、子どもを車内に放置する行為を児童虐待の一類型であるネグレクトにあたると明記している。短時間のつもりでも、エアコンを作動させていても、保護者が車を離れれば子どもの安全は確保できない。

「仕事や家事に気を取られた」という説明は、男児が車内にいると知りながら降ろさず、エンジンを切った後も自宅へ戻った事実を軽くしない。

生後11か月の男児には、危険な状況から逃れる手段がなかった。保護者が車を離れるときは必ず子どもを降ろす。エアコンの有無や放置時間に例外を設けてはならない。

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ライター:

東京都出身。一日中ネットに張り付いている。

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