加害者への異例の同情 ー SNSで噴出する被害者批判

事件は3月11日、佐藤さんが動画配信中に視聴者でもある高野容疑者に襲われ、死亡したもの。高野容疑者は犯行動機について「200万円以上の貸金を返済されなかった」と供述しており、集英社オンラインの報道によると、彼は長年にわたり最上さんとの間に金銭トラブルを抱えていたという。

しかも、当初噂されていたふわっちの配信のスパチャで投じたお金を返してという色恋にとち狂った寂しい中年男性の話ではなく、最上さんが高野容疑者に、直接指示してサラ金からお金を引っ張っているというなかなかに不良顔負けな刈り取り方をしていたことが判明している。

こうした背景が報じられるにつれ、SNS上では、高野容疑者に対する同情の声が数多く見られるように。

「人を殺すのは間違ってるけど、この事件に限っては加害者がかわいそうすぎる」 「22歳の女に数百万むしり取られ、裁判してもお金は返らず、ブロックされ…そりゃ人間壊れるよ」 「こんな事件で加害者を擁護することなんてないけど、今回ばかりは気持ちが分かる」

特に、佐藤さんがSNSで婚約者との旅行やタワーマンションでの豪華な暮らしを発信していたことが批判の対象となっている。

「他人の金でタワマン住んで、海外旅行行ってたってマジ？これが本当なら殺意が湧くのも分かる」 「借金踏み倒して贅沢生活してたんでしょ？そりゃ返せって言われるわ」

一方で、「どんな理由があっても殺人は正当化できない」という意見もあるが、全体的には加害者に同情的な声が多く、被害者の行動に非難が集中している。

婚約者を名乗る人物が反論「彼女はモラルに問題があったが、全ての情報が正しいとは限らない」

こうしたSNSの流れを受け、佐藤さんの婚約者を名乗る「ゆい」氏が13日夜、Xで声明を発表した。

「彼女の金銭面のモラルが悪かったことは私自身も理解している。しかし、現在SNSに拡散されている情報は、犯人が事前に流した情報に基づいたものが多い」

「彼女と加害者の間には、もっと複雑な背景があった。金銭トラブルもLINEのやり取りだけで完結するような単純なものではない。今週末、詳細な情報を公開する」

また、「彼女を悪人と断じる前に、親族や友人に故人を追悼する時間を与えてほしい」と呼びかけた。

「彼女には確かに問題があったかもしれないが、それだけで殺害されていいはずがない。彼女の名誉を守るために、今後も発言を続ける」とも述べている。

この反論に対し、SNSでは新たな議論が巻き起こっている。

「確かに、一方の証言だけで真実を決めるのは危険かも」 「婚約者の言い分も聞くべきだが、でも借金を返していなかったのは事実だろ？」 「婚約者なのに数百万貸してた？モラルは良くないと言いつつ反論がある？警察に話すべきなのに何故か事件当日にアカウント開設？え？え？全く理解できません」

また、SNSでは情報発信のタイミングに疑問を抱く声もある。

「被害者が殺害された直後なのに、婚約者と加害者がSNSを通じて”情報戦”を展開するとは。。。」 「まず、高野容疑者への返済を優先させる。それを考慮に入れた家計状況の中で、最上あい（佐藤愛里）さんとの新婚生活を送れば事件も起きずに解決したと思うのだが？！」

事件の全容解明が待たれる

高野容疑者は13日、警視庁戸塚署から送検された。捜査関係者によると、事件当日、高野容疑者は電車で移動しながら佐藤さんの配信を視聴し、居場所を特定。発見後、言葉を交わすことなく即座に襲撃し、佐藤さんは30カ所以上を刺されていた。

警視庁は高野容疑者の自宅を家宅捜索し、佐藤さんへの送金履歴やメッセージのやり取りを記録した書類を押収。事件の背景についてさらに詳しく調査を進めている。

今後、婚約者を名乗る「ゆい」氏が発表する情報が、世論にどのような影響を与えるのか。事件の全容が明らかになるにつれ、SNSの議論も大きく変化していく可能性がある。

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