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「なるにぃ」クラファン5000万円で再炎上 ゲーム開発やり直し、返金は月5万円の衝撃

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なるにぃ
上級騎士なるにぃ 公式YouTubeより

約5000万円の支援金を集めたゲーム開発が、事実上のやり直しとなった。ゲーム系YouTuber「上級騎士なるにぃ」が、自ら手がける『誓いノ淵』の開発状況と返金方針を説明し、再び炎上している。新たな開発会社と協議を進める一方、返金を希望する支援者への対応に充てるのは月5万円。さらに、支援者を「お人好しタイプ」と表現したことも批判を集めた。3851人が託した約5000万円は、いったい何に使われたのか。

 

なるにぃ、5000万円集めたゲームが未完成

上級騎士なるにぃは、ゲームの物語や世界観を独自の視点で解説するYouTuberだ。チャンネル登録者数は約60万人。『バイオハザード ヴィレッジ』や『リトルナイトメア』などの考察動画で人気を集めてきた。自ら理想とするゲームを制作しようと立ち上げたのが、アクションゲーム『誓いノ淵』だ。2023年にクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で制作資金を募り、3851人から5085万1500円を集めた。当初の目標額3000万円を大きく上回り、ファンの期待の高さがうかがえる結果だった。

支援額に応じて、完成したゲームを遊べる権利や限定グッズなどが用意されていた。しかし、開発は予定から大幅に遅れ、中心人物が離脱。制作チームも解散し、プロジェクトは立て直しを迫られた。なるにぃは新たな開発体制で制作を続ける方針だが、発売時期は未定だ。支援者にとっては、完成を待ち続けるか、返金を求めるかという難しい選択になっている。

 

「6割完成」のはずが開発データはほぼゼロ

なるにぃは10月23日に公開したYouTube動画で、開発が行き詰まった経緯を説明した。本人によると、共同開発者の「ゴブロー」にプログラム開発や人員管理を任せ、自身はシナリオと宣伝を担当していた。しかし、両者の間に正式な契約書はなく、納期や責任分担、トラブル発生時の対応も曖昧だったという。意見の対立が続くなかで、なるにぃは開発現場から距離を置き、相手から伝えられる進捗報告を頼りにするようになった。

その後、開発担当者の離脱を受け、引き継いだデータを外部の専門家に調べてもらったところ、ゲームとして実際に動く部分はごくわずかだったという。なるにぃ側の説明では完成度は0〜1%程度で、好意的に評価しても3%。それまで開発は6割ほど進んでいると聞かされていたため、両者の認識には大きな隔たりがあった。制作をほぼ最初からやり直す必要が生じ、すでに投入した開発費も大きな負担となった。なお、開発状況については、なるにぃ側が動画で説明した内容に基づく。

 

開発は中止せず継続 新たな会社と協議

制作チームが解散した後も、なるにぃは『誓いノ淵』の完成を目指している。新たな開発会社に協力を求め、現在はあるゲーム会社と数カ月にわたって協議を続けているという。話し合いは最終的な検討段階に入り、個人同士で進めていた従来の体制から、企業と協力する形への移行を目指す。開発会社との契約成立や今後のスケジュールについては、正式な発表を待つ段階だ。

新体制では、ベテランシナリオライターの長井知佳氏が監修として参加することも発表された。長井氏は『かまいたちの夜×3』『428 ~封鎖された渋谷で~』『ブレイブリーデフォルトII』などに携わってきた人物だ。経験豊富な制作者を迎え、制作体制の立て直しを進める。今後の開発費はYouTubeによる収益などを活用し、不足する場合は金融機関からの借り入れも検討する方針。集めた約5000万円とは別に、新たな制作資金を確保する必要がある。

 

返金は月5万円 5000万円は戻るのか

今回、特に批判を集めたのが返金方針だ。なるにぃはクラウドファンディングで集めた資金を開発に投じており、希望者全員への一括返金は困難だと説明した。そのため、自身のお金から毎月5万円を会社に入れ、返金を求める支援者への対応を進めるという。ゲーム制作は継続しながら、希望する支援者には返金する方針だ。

支援総額は約5085万円。仮に全額を月5万円ずつ返すとすれば、単純計算で約85年かかる。ただし、これは支援金全額を返金すると仮定した場合の数字であり、実際に必要な返金総額は希望者数によって変わる。なるにぃはCAMPFIREの公式活動報告で、返金希望者からの連絡を受け付ける方針を示している。今後、返金希望者がどの程度集まり、どのような順番で返金が進むのか。具体的な計画が注目される。

 

支援者への「お人好し」発言も炎上

返金問題に加え、なるにぃの発言も批判を広げた。なるにぃは支援者について語るなかで、「お人好しタイプ」という表現を使った。本人は支援者の優しさを伝えようとしたとみられるが、ゲームの完成を信じて多額の資金を提供した人たちに対する言葉として、疑問視する声が上がった。開発が大幅に遅れ、返金にも時間を要する状況だけに、発言の受け止め方は厳しいものとなった。

クラウドファンディングは、実現前の企画を支援する仕組みであり、開発には一定のリスクが伴う。だからこそ、資金を集めた側には、使い道や進捗、問題が生じた際の対応を具体的に伝える責任がある。なるにぃも動画で、開発管理を相手に任せきりにしていた自身の判断に問題があったと認めている。支援者が今後求めるのは、反省の言葉に加え、制作の進展や返金状況を確認できる情報だろう。

 

5000万円は何に使われたのか

支援者にとって最大の疑問の一つは、約5000万円の使い道だ。なるにぃは集めた資金をゲーム開発に投じたと説明している。だが、完成度が極めて低いとされる状況に至るまで、どのような作業にいくら支払われ、開発の成果をどう確認していたのかが気になるところだ。クラウドファンディングには手数料などが発生するため、集まった5085万円がそのまま開発費になったわけではない。詳細な支出内訳や残金については、今後の説明が待たれる。

なるにぃは、正式な契約書を交わさずに開発を進めたことや、相手との関係が悪化することを恐れて進捗を十分に確認できなかったことを、自身の判断ミスとして挙げている。ゲームの魅力を伝えるYouTuberとしての能力と、数千万円規模の事業を管理する能力は別だ。今回の問題では、開発担当者との関係だけでなく、集めた資金をどのように管理し、各段階で何を判断してきたのかという運営上の責任も問われている。

 

完成か返金か 支援者が待つ答え

『誓いノ淵』は新しい開発体制の構築に向けて動き始めている。経験豊富なクリエイターが参加し、企業との協議も進むなど、再出発に向けた材料はそろいつつある。ただ、開発会社との正式な契約や完成時期については、今後の発表を待つ段階だ。支援者にとっては、具体的な制作スケジュールが示されることが、再び期待を持てるかどうかの判断材料になる。

一方、返金を希望する人にとって重要なのは、いつ、いくら戻るのかという点だ。なるにぃが示した月5万円の返金原資では、希望者数や金額によって対応が長期化する可能性もある。人気YouTuberがファンの信頼を背景に集めた約5000万円。その資金を使った開発が大幅なやり直しとなった以上、完成に向けた計画と返金対応の両方が求められる。今後の進捗が、なるにぃと支援者の関係を左右することになりそうだ。

 

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ライター:

Webライター。きれいごとだけでは済まない現実を、少し距離を置いて綴っています。

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