
元ネットアイドル・ゆづか姫として知られる東京都港区の新藤加菜区議が、慶應義塾大学病院の救急受診を報告し、医師らとの激しい応酬に発展している。病院への感謝とともに明かした会計額は3850円。「議員特権」を疑う批判に本人が反撃する一方、批判側が持ち出した過去投稿にも取り違えがあり、騒動は別の方向へも飛び火した。
「大学病院は安心だ」会計額まで明かした受診報告
発端は10月23日午後8時31分、新藤氏が自身のXに投稿した受診報告だ。
「しんどすぎてかかりつけの慶應病院に電話したらすぐに診てくれた」とつづり、インフルエンザA型だったと説明。翌日に楽しみにしていた祭りや花火の予定について謝り、その日に会った人へ感染させていないか心配する言葉も添えた。
2分後には、さらに会計を報告。「救急なのに保険適用で3850円の会計」と金額を明かし、大学病院への安心感と感謝を書き込んだ。
これに対し、大学病院の救急外来をインフルエンザで利用したことや、病院名と料金を掲げた発信に批判が相次いだ。議員だから特別な対応を受けられたのではないかと疑う投稿も現れた。
「いじめられているよう」往診を断られた経緯も説明
新藤氏は24日、受診までの経緯を詳しく説明した。
本人によると、慶應病院には以前から定期的に通院する事情があり、まず電話で相談したという。その際、往診も選択肢として案内され、「ファストドクター」の利用を検討。しかし、人員がいなかったようで利用に至らず、再び慶應へ相談したとした。
そこで当直医が救急外来の状況も確認し、受け入れを判断したという。受診を決めたのは普段の担当医ではなく当直医であり、自分の判断だけで救急外来へ押しかけたわけではないと強調した。
通院は議員になる前からだとして、議員特権との指摘にも反論。通院の事情をすべてSNSで説明できるわけではないと訴え、批判が病院へ波及したことには申し訳なく思っていると記した。
ただ、相次ぐ批判には「正直いじめられているようで本当に悲しい」と不満をあらわにした。
「世の中のこと知らん医者」批判者へ強烈な切り返し
返信では、批判した相手への言葉も飛び出した。
炎上の理由をかかりつけ医に聞くよう勧め、以前は応援していたが残念だと述べた相手に、新藤氏は、そうした言葉を使う人の多くは実際には応援していないと切り返した。
続けて、相手が医師ならば定期通院の事情に思いを及ぼせていないと批判。「世の中のこと知らん医者って多いからなぁ」と書き込んだ。
一方、午前11時4分の投稿では、「かかりつけ」という言葉の使い方は不適切だったとして訂正した。正確には主治医がいて定期的に受診している病院であり、処方薬などの情報共有のため、慶應での受診を勧められた経緯もあると説明した。
表現を改める一方、病院の指示に従った受診まで批判されることには納得していない姿勢を示した。
歌島大輔氏は発信に苦言、木下博勝氏は受診行動を支持
整形外科医の歌島大輔氏は、受診そのものや当直医の判断を責める意図はないとしたうえで、議員としての発信の仕方を批判した。
当初の投稿では個別の通院事情が伝わらず、インフルエンザでも大学病院に電話すれば、すぐに安価で救急受診できるという受け止めにつながると指摘。批判を「いじめ」と受け止める対応にも懸念を示した。
医師の木下博勝氏は、事前に電話で相談し、医師の判断で受診したという本人の説明を前提に、「患者として適切な行動だった」と評価。新藤氏は謝意を示し、自身も適切に判断したとの認識を伝えた。
慶應義塾大学病院の公式案内では、救急診療は入院を必要とする中等症・重症患者を中心とし、軽症の場合は長時間待機したり、受診を断ったりする可能性があるとしている。同時に、自力で来院する際は事前の電話連絡を案内し、同院で治療中の患者には主治医の指示に従うよう記している。
時間外診察の特別料金は1万1000円だが、同院の医師から時間外受診を指示された場合などは徴収対象外となる。新藤氏自身も、医療者の判断による受診だったため加算されなかったのだと思うと説明した。
掘り返した過去投稿は犬の話 本人「早く謝ってポスト消せよ」
騒動のさなか、批判側にも取り違えが生じた。
医師を名乗るアカウントが、新藤氏の2019年8月の投稿画像を持ち出し、夜間救急を利用するため、あらかじめ病院にカルテを作っていたと批判した。
しかし、画像には動物の患者を意味する「入院患畜」との記載があった。新藤氏は犬の診療についての投稿だと指摘し、人間の大学病院に犬はかかれないと反論した。
24日午後4時22分には、当該投稿を引用して「早く謝ってポスト消せよ」と謝罪と削除を要求した。



