
キャプションではファンの青春に寄り添えたことへの感謝と、Radyはわたしの人生のすべてです、と記している。
通販サイトの停止と重なり、平成ギャルを象徴したブランドの18年が閉じた。
通販停止後、武藤さんが終了を報告
終了が広がった直接のきっかけは、2026年9月前後に公式通販へアクセスできなくなったことだ。
昨夜まで商品を見ていた、数日前から開けない、公式LINEで知った、といった報告がX上で相次いだ。
実店舗はすでに閉店し、販売の主戦場はオンラインだったため、サイト停止が事実上の閉店告知になった。
大規模なプレスリリースは確認しにくい。
その後、武藤静香さん公式Instagramで終了を明示する投稿が上がった。
画像にはRady Finish、終了、2008-2026、18年間ほんとにありがとうございました、とある。
キャプションは、こんな奇跡の連続の唯一無二の経験をさせてくれて、Radyをずっとかっこよくいさせてくれてありがとう。みんなの思い出に、青春に人生にいつもRadyを一緒に居させてくれてありがとう。だーいすき。Radyはわたしの人生のすべてです、という内容だった。
別系統で拡散されたのが、元夫の松田周さんとのストーリーだ。
周さん側は、Radyは2人にとって子供のような存在、他社から売却の話もあったがうちにしかできない、18年間ありがとう、と記した。
静香さん側は、大好きな彼にもっと好かれたくて作ったブランド、18年間頑張った、離婚したけど、と返した。
再開や後継の有無は発表待ちである。
Radyはどう伸び、なぜ支持されたのか
Radyは2008年、ルームウェアから始まった。
コンセプトは可愛くなりたいあなたの為に。運営は2007年設立の株式会社SMbrand。
静香さんの発信とモバイル通販が初期成長の軸になった。
2011年4月に月商1億円を突破し、会員は10万人を超えた。
同年、家向けのハウスラインと外出用のデートラインを追加した。
2012年4月、東急プラザ表参道原宿店と心斎橋OPA店を開業。
原宿店初日は店舗だけで約830万円、ウェブ連動で日商約3830万円を記録した。
同年7月の月商は前年比約3倍の3億円。2015年7月には月商10億円。
創業約8年で年商100億円規模に達したとされる。期間限定店では3時間待ちが出て、LINE公式の友だちはピーク時500万人から600万人規模だった。
2015年12月には香港ハーバーシティへ海外1号店を出した。ハローキティとのコラボも話題になった。
人気の核は、華やかなセットアップ、花柄、シャンデリアモチーフ、バイカラー、部屋まで揃うハウスラインだった。
再入荷が少なく、発売日の争奪戦が熱を生んだ。
当初はキャバ嬢やアゲ嬢の象徴で、後年はパーカーなどカジュアルへ寄せ、中高生から30代、40代まで広がった。
令和に入っても、Radyを着ている人はだいたいギャル、と言われる認知が残った。
武藤静香さんと松田周さん
武藤静香さんは1987年2月4日生まれ、神奈川県鎌倉市出身。身長162センチ。
2003年、16歳でeggに登場し、Ranzukiを経て2006年から小悪魔ageha専属となった。
2013年に誌面を卒業し、デザインへ専念した。
理由は撮影と服作りの両立が難しくなったためだ。
18歳頃から3歳年上の周さんと交際した。かわいい部屋着を着ていれば彼が早く帰ってくるかも、が立ち上げの動機だと本人が語っている。
2013年12月に結婚を発表し、2016年1月に長男を出産。2025年3月に離婚を公表した。
大きな事件ではなく、双方のわがままと産後のすれ違いだと説明し、子どもにとってはいいパパで交流は続くと補足した。
松田周さんは沖縄県嘉手納町出身。中部商業高校卒業後、19歳でほぼ無一文で上京し、四畳半のアパートから資金を貯めた。
23歳の2007年にSMbrandを設立した。
ファッションの専門教育は受けていない。店舗を増やしすぎず希少性を保つ方針で、創業8年で年商100億円超まで伸ばしたとされる。
静香さんとの関係は交際から約20年に及ぶ。
これまでに起用されたモデル
一貫した顔は武藤静香さん自身だった。
外部の有名人起用は、世界観を広げつつも期間限定で置く形が多かった。
2012年春夏は女優の釈由美子さんがイメージモデルを務めた。釈さんが私服でRadyを着ていたことがきっかけで、静香さんが直接依頼した。Girls Awardのランウェイにも出演した。
2016年頃のカタログには大沢ケイミさん、近藤千尋さん、黄一琳さん、メンズに松岡充さん(SOPHIA)。
2017年春夏は平愛梨さん、あびる優さん、板野友美さん、西山茉希さん、松本愛さん、メンズでは才賀紀左衛門さんと松岡充さん。
同年、MixChannelと公式モデルコンテストを開き、一般から就任権を出す企画もあった。
メンズスペシャルモデルとしては新田真剣佑さんと、2020年秋冬の手越祐也さん。メンズ拡大期の顔の一人になった。
2023年秋冬は元モーニング娘。の田中れいなさんがイメージモデルを務め、約20着を着ての撮影だったと本人が報告している。
ビッグネームは季節ごとの顔、日常の世界観は静香さんが担った。
終了投稿の、Radyをずっとかっこよくいさせてくれてありがとう、の対象には、顧客だけでなく、その世界観を着て見せた人たちも含まれる。
ファンの反応
第一報は戸惑いだった。
突然すぎる、次に何を買えばよいか、最後のセールを逃した、家の服も家具もRadyだらけ、という声が並んだ。
10代をRady一色で過ごした人は青春がなくなると書き、子どもとちびRadyでお揃いした、争奪戦に毎週参加した、店舗で働いた、といった生活単位の喪失感が目立つ。
平成のキラキラ、キャバ嬢ファッションの象徴、という時代の終わりとして語る層も多い。
フィードの感謝が広がると、お疲れさま、今ある服を大切に着る、紙パンツは神、また新しいブランドを待つ、といったお礼が返った。
一方で、詳細がサブスク限定だと感じる人からは、全盛期の熱量に比べて幕引きが細い、という指摘も出た。
ストーリーの元旦那とのやり取りに泣ける、という反応と、フィードのファン宛てお礼に救われる、という反応が共存している。
サイト閉鎖だけだった段階の噂を、2008年から2026年と本人が区切った投稿が閉幕として定着させた。
ファンの反応の核は、商品が消えること以上に、青春の共有者がいなくなることへの別れである。



