御社の事業内容とお二人の仕事内容について教えてください。

株式会社クオリードでは、障がいのある方が一般企業へ就職するためのサポートを行っております。

通所型の福祉サービスである「就労移行支援事業所ミライエ」を大阪エリアに6店舗、横浜エリアに2店舗展開しており、私はミライエ横浜関内の所長をしています。

私は、サービス管理責任者として、ミライエ鶴見駅前に勤務しています。

御社の就労移行支援事業所にはどんな特徴があるのでしょう？

一番の特徴は、週1回の1時間のみからでも利用が可能であることです。

新しい環境が苦手な方や、コミュニケーションに不安がある方でも無理なく通える仕組みを整え、利用者様にとって安心できる場になることを目指しています。

また、利用者様のペースに寄り添った支援を大切にしていることもミライエの特徴のひとつです。

ニーズも困りごとも体調も十人十色ですから、定期的にカウンセリングを実施し、利用者様一人一人の状況に合わせた個別支援を徹底しています。

なかには、就職をゴールに置きつつも、まずは日中に活動できる体力づくりから始めることもあります。

中澤さんはミライエ横浜関内、青木さんはミライエ鶴見駅前と勤務地が異なりますが、それぞれの事業所に違いなどはあるのでしょうか？

就職サポートを行う点は共通していますが、勤務するスタッフの強みや利用者様の状況も異なるので、事業所の多様性はあると思います。例えばミライエ横浜関内では、「安心・安全」を何よりも重視しています。

利用者様とスタッフの双方が、「この場所は安心できる」と感じられるように、細かなコミュニケーションを心がけています。

また、障害者スポ―ツ文化センターラポール上大岡という外部施設に運動に出かけるなど、利用者様のQOL向上のお手伝いをしていることもミライエ横浜関内の強みだと思います。

ミライエ鶴見駅前では、「丁寧であたたかく、なんとなく楽しい」をコンセプトにしています。

「なんとなく楽しい」は感覚値なので作り出すのは簡単ではないですが、利用者様が就職というゴールまで走り切るために非常に重要な要素だと思っています。

具体的には、利用者様の変化に敏感に気づくこと、丁寧な声かけ、相手の立場にたったコミュニケーションなどを心がけています。

昨日と何か様子が違うなと思って話しかけると、「実は歯が痛くて」と言われることもありました。

そのくらい些細な変化でも敏感に感じ取れるスタッフが揃っているため、利用者様の気持ちの落ち込みや体調などを見逃さず、適切なサポートができると思います。

そうした日々を積み重ねた結果、昼休みに誰かが外出する際は、利用者様・スタッフ問わず、「いってらっしゃい」「お帰りなさい」という声かけが自然に発生する雰囲気が生まれました。

弊社の事業所のなかで比較的通所数が良いことも自慢です。

御社では、行政書士YTRディア法務事務所の篠原雄太郎先生と協働されていると伺っています。どのような経緯で仕事をご一緒するようになったのでしょう？

行政への申請書類の作成をお手伝いしていただける行政書士さんを探していたところ、大阪本社から「福祉領域に強い行政書士の先生がいる」と推薦されたのが篠原先生でした。

ご連絡してみたところ、レスポンスが早く話しやすい印象だったのでご依頼することにしました。初めてお会いしたのは2022年の春頃です。

申請書類のたたき台を持って事業所までお越しいただき、その場で私たちの意図を汲みとって迅速に書類を見直し、そのまま役所まで提出に行ってくれたのですが、その対応のスムーズさと的確さに驚きました。

初仕事にもかかわらず、横浜エリアの慣習やルールも理解し、齟齬もなく、スピーディーに進んだのは、篠原先生の福祉領域に対する知見の深さや、人間力のおかげだと思います。

すぐに今後もご一緒させていただきたいと感じました。

篠原先生は、障害福祉業界の現場に在籍していた経験もあり、福祉業界を良くしていこうという志のある方だと思います。そういった点も御社が仕事を頼むうえでプラスに働きますか？

大いにプラスに働く大事なポイントですね。月に1〜2回の定期的な打合せでも、篠原先生とは、単純な一問一答ではなく、どんどん話が広がっていく感覚があります。

篠原先生の印象に残っているエピソードがあります。

以前、契約書の作成をお願いしたときに、「法律や行政のやり方からするとこの文言で良いのですが、利用者さんにとって見やすいでしょうか」とおっしゃったんです。

行政書類の作成はビジネスライクに行えば時間も手間も減らせると思いますが、篠原先生が行うと難しい書類や法律にも人間味が出てくるんです。

利用者側の気持ちに立ちつつ、行政のやり方にそって仕事をするという大変難しいことをサラッとできてしまうのがすごいと思います。

篠原先生のアドバイス通り作成した書類を社内で共有すると、「その視点は目から鱗です」と大阪エリアの担当者からも褒めてもらえてとても誇らしかったですね。

仕事ができるかと思えば、打合せでは他愛のない雑談で盛り上がるなどお茶目なお人柄も魅力的です。

篠原先生の持つ優しさや人間味といったプラスアルファの側面がこちらとしては非常に嬉しいですね。嫌な顔ひとつせず、質問にも丁寧に答えていただけるので、ついつい頼ってしまいます。

本当に篠原先生には相談しやすいです。他の行政書士さんがしていないような細かい案件もたくさん抱えているのではないかな？と心配になるくらいです。

そんな篠原先生に期待する改善ポイントなどはありますか？

考えてみたんですけど、本当にないんです。すごく良くしていただいているので。

この記事を読んで篠原先生に仕事をお願いしたい人が殺到して先生がお忙しくなったときも、「今のお会いする頻度を保ってください」とお願いしたいです。

篠原先生のお客様が増えるのは嬉しい一方、怖いですね。先生は、秘密にしておきたい名店なので。

同感です。「忙しくなっても、我々のことをお願いします」と言いたいです。

人のためになるあたたかな福祉事業所を目指す方には本当におすすめの先生です。どうかここだけの話にしてくださいね。

ありがとうございます。それでは最後に、篠原先生との協働に関する今後のビジョンをお聞かせください。

昨今の福祉業界では、障がいを持つ人が地域社会の一員として、安心して自分らしい暮らしを送ることが重要視されています。

円滑な地域移行を実現させるためには、私たちのメイン領域である就労だけでなく、医療や住まいといった地域生活を支援する機関との連携も欠かせません。

利用者様が地域で安心して暮らしていけるよう、篠原先生の多様なネットワークを活用して、支援の輪を広げるお手伝いをしてくださると非常に嬉しく思います。

すでにネットワーク構築には貢献していただいているので、さらにその部分を強化していただきたいですね。

我々は地域に根ざした事業所を目指しているので、様々な人脈を持つ篠原先生と連携することで、より良いサービスにできるのではと思っています。

また、個人的な話になりますが、私は篠原先生と同い年ということもあり、福祉業界をより良くする仲間であると同時に、切磋琢磨できるライバルのような関係性だと勝手に思っています。

今後もお互いの強みをいかしてサポートしあえる関係性を続けていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。