「新たな日本のモノづくりを『協創』したい」と話す浅野慎一郎氏が代表取締役を務める株式会社ファブエースは、板金業界に特化した商社・機械メーカー。
「板金加工業者のファブリケーションパートナー」を目指し顧客の様々な要望に応える同社が、さらなる飛躍のために手を組んだのが製造業のマーケティング支援を行うテクノポート株式会社だった。
今回は浅野代表から、同氏が「常に近くにいる同僚のような存在」と信頼を寄せるテクノポート株式会社の他では見られない稀有な特徴について伺った。
専門商社として、機械メーカーとして……様々な顔を持つ理由は「パートナーシップ」
浅野
弊社は当初、レーザー切断機やプレス、溶接機などの板金加工機械を取り扱う専門商社として創業しました。
しかしその後、お客様の要望に応えるうちにドライバーなどのツール、板金と板金を繋げるネジやリベットなどまでも取り扱うようになり、現在ではさらに商社としてだけでなく、自社開発した製品の製造販売・アフターケアも行っています。
浅野
ただモノを提供するだけでなく、お客様が抱える問題に対して何かお手伝いができないかと考えたり、加工機械のメーカーとお客様の間に立ってより良いパートナーとして何ができるかを考えていくうちに、複合的な業態になりました。
ですから「ファブエースは機械商社だよね」と話すお客様もいれば「プレス機械のメーカーだよね」と思っている人もいる。ネジ屋だと思われているところもあります(笑)。
弊社は従業員20人ほどの規模ですが、取引のあるお客様は青森から鹿児島まで広がっています。
私たちのように板金加工業に特化している商社は他にはなかなか無いので、全国各地の板金加工業者からご相談をいただいています。
浅野
1つは現場主義であること。社員一人ひとりが機械の調整ができる技術や知識を持ち、常に向上させています。また機械メーカーでもあるのでアフターケアもできる。
そして大きいのは創業以来、大手メーカーが手を出さない小さな加工機械を製造していることです。
お客様と触れ合う中で「こういうモノがあったらいい」という希望を感じ取り、それを弊社独自で製作し提供しています。これも同業他社と比べて圧倒的に異なる点ですね。
浅野
弊社は理念に「パートナーシップを磨き続ける」ことを掲げています。また私には企業は社会の公器であるという信念がありますから「商品を作る」行為はその一端だと思っています。
一般にビジネスパートナーという言葉がありますが、弊社ではモノづくりを中心にしたパートナーシップを「ファブリケーションパートナー」と命名し、お客様と共に日本のモノづくりを協創していきたいと考えています。
「テクノポートさんは製造業を一番分かってくれている会社」
次に御社とWebマーケティング面で協力しているテクノポート株式会社についてお伺いします。浅野代表がテクノポート株式会社を知ったきっかけと、手を取り合うに至った経緯はどんなものだったのでしょうか。
浅野
2010年頃、SNSがマーケティングツールとして注目され始めていたので、私もこれをビジネスに繋げられないかと考えていました。
その時にテクノポートさんが「製造業がSNSをビジネスにどう使うのか」というセミナーを開催するのを知って、参加したのがきっかけです。
その時はまだ会社としてではなく、個人的に私が参加しただけだったのですが、その後弊社ホームページをリニューアルする際、テクノポートさんに連絡したのがビジネスとしての繋がりの始まりでした。
なぜテクノポート株式会社に依頼しようと考えられたのでしょうか。
浅野
ホームページはせっかく作っても、更新をしなくなったらすぐに陳腐化してしまいます。
だから常にアップデートしていかなければならないという課題感がありました。しかし弊社の力でそれをするのには限界がありますからホームページ制作業者に任せたい。
そう考えた時に、ホームページ制作会社の中でも製造業にフォーカスしている会社、という点でテクノポートさんにお願いすることにしました。
御社が考えるテクノポート株式会社の特徴とはなんでしょうか。
浅野
やはり製造業を深く理解してくれているところです。他の業者はマーケティングのテクニックには長けているかもしれませんが製造業のことを理解していない。
私は今まで何件もの製造業界の会社にテクノポートさんを紹介しているのですが、その時も「製造業を一番分かってくれている会社」と紹介しています。
ホームページ制作会社に依頼する時、私たちがどんなモノを扱っているか、どういう顧客を対象にしているかを今までだったら1から10まで説明しなければならなかったのを、テクノポートさんなら半分くらい言えば分かってくれる。
それにモノづくりの現場に何度も足を運んでくれるホームページ制作業者というのもほとんどいないと思いますので、私はいつも「製造業に特化した稀有な会社」と紹介しています。
浅野
弊社が扱っている小型のプレス機械の商談が急増しました。
それまで弊社の営業が話を受けたり、取引先からの商談がほとんどだったのですが、テクノポートさんにホームページを頼んで以後、これまでお付き合いが無かった新規のお客様がホームページからカタログをダウンロードされ、そこから見積もり依頼、商談へと繋がるケースが多くなりました。
しかも商談の成約率も高く、商談の期間も短い。それはこれまでにない大きな効果でしたね。
実際のテクノポート株式会社によるサポートとはどういったものなのでしょうか。
浅野
毎月のミーティングで当社ホームページへのアクセス数やそれぞれの商品・テーマのサイトへどうアクセスされているのか。
そしてホームページ滞在時間やKPI的な部分、さらには他のテクノポートさんが支援している製造業者の動向などまで幅広く情報提供をいただいています。
他にも「次はこういうことをやりましょう」と提案もしていただけるので相談側としては心強い。
ただ弊社の会社の規模もありますので、実行するにしても他の仕事にかまけてしまってなかなか手が回らない時もある。
しかしそんな時でもテクノポートさんはちゃんとナビゲートしてくれる。そういう点は「伴走者」として相応しいと思います。
企業を導く伴走者でいてほしい
「伴走者」という表現からも分かりますが、本当に頼りにされているのですね。では今後期待されていることは。
浅野
中小企業が抱える悩み、特にデジタル面での取り組みなどについてさらにアドバイスをいただけたらと思っています。例えばツール面で「他ではこういうものを使って業績を上げています」といった提案など。
他にも最近、弊社の商品がデンマークの協働ロボット企業、ユニバーサルロボットのホームページに掲載されることになったのですが、このニュースや他にも今まで様々なところで紹介されていた情報を上手くリンクできないか考えています。
今までは自分たちで掲載するしかなかったのですが、相乗効果を上げるためにウェブ動画やSNSとの連繋していく知恵をテクノポートさんからお借りしたい。
またウェブ以外にも、テクノポートさんは様々な取り組みをされていますので、例えば中小企業がSDGsにどう関わっていくべきかといった点なども指導していただきたい。
昨今の中小企業のトレンドであるエネルギー問題や環境問題について私たちはどうしても専門性に特化してしまっていて出遅れています。
テクノポートさんは製造業の中小企業の実態に沿った活動をされていますから、そういった点でもお話を伺いたいですね。
浅野
今後、テクノポートさんが生み出したホームページの力でより多くの人に弊社の名前が知られていけば、他のメーカーとの連繋など色々な形で変化が生まれてくると思います。
その時もテクノポートさんには私たちの二歩三歩先を歩いていただいて、弊社の伴走をしていってもらいたい。そう期待しています。
株式会社ファブエース(FABACE Co.,Ltd.)
https://www.fabace.co.jp/
〒224-0007神奈川県横浜市都筑区荏田南4丁目1番23号 地図
TEL.045(942)5570/FAX.045(942)6548
代表取締役 浅野慎一郎
静岡営業所:〒421-0113静岡県静岡市駿河区下川原1丁目21番28号
TEL.054(256)8500/FAX.054(256)8501
北関東営業所:〒327-0815栃木県佐野市鎧塚町45-1
TEL.0283(25)8506/FAX.0283(25)8507
事業内容:
・自社商品の設計・製作・販売
・板金・鍛圧・工作機械およびCAD/CAM・自動プログラミングソフトの販売
・クリンチングファスナーの設計・製作・販売
・金型・部品の販売
・中古機械の販売