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岡部漢方内科

http://okabesystemsmed.com/

〒104-0061 東京都中央区銀座4-3-9 クイーンズハウス9F

03-6274-6930

進行する緑内障に別の選択肢はあるか。岡部漢方内科が中国伝統医学で向き合ってきた10年

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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岡部漢方内科 岡部 哲郎 院長
岡部漢方内科 岡部 哲郎 院長(撮影:加藤 俊、以下同)

専門病院で「治療法はありません、対症療法を続けてください」と告げられる難病領域がある。緑内障もその一つだ。日本人に多く見られる正常眼圧緑内障は、眼圧を下げる治療を続けても視野の欠損が進行することがあり、通院を重ねるなかで視野が狭まっていく現実を実感せざるを得ないケースもある。

東京・銀座の岡部漢方内科は、この領域に対して中国伝統医学の体系から別のアプローチを提示している。

 

標準治療の選択肢が尽きた先に、別の選択肢はあるのか

緑内障は、視神経が障害を受けて視野が徐々に欠けていく病気として知られている。標準的な治療では、点眼薬や手術で眼圧を下げることで、進行を緩やかにすることを目指す。

ところが、日本人の緑内障患者に多く見られる病型として、眼圧が基準値内に収まっているにもかかわらず視野欠損が進行する「正常眼圧緑内障」がある。この病型では、眼圧を下げる治療を続けても、視野の欠損が止まらないケースが少なくない。患者は、通院のたびに進行していく症状を目の当たりにすることになる。

岡部漢方内科 受付
岡部漢方内科 受付

2014年に東京・銀座で開院した岡部漢方内科は、この領域に中国伝統医学のアプローチで向き合ってきたクリニックだ。院長の岡部哲郎医師は、東京大学医学部を卒業後、東京大学医学部附属病院で約20年にわたりがん細胞の研究に従事した経歴を持つ。研究の途上で、台湾の漢方医・林天定一門の田代連貴先生に中国伝統医学を学んできた医師である。

同院の中国伝統医学は、ドラッグストアで購入できる漢方薬や、内科で保険診療として処方されるエキス剤とは、医学体系として性質が異なる。エキス剤は、複数の生薬をあらかじめ決まった配合で混ぜたものを患者の状態に合わせて選ぶ仕組みであり、生活全般の不調には有効な側面があるが、難病領域に対しては効きにくいというのが、その分野の常識となっている。

一方、岡部漢方内科では、ブレンド前の生薬を20種類から30種類、患者一人ひとりの体質と症状に合わせて組み合わせ、煎じ薬として処方する。緑内障をはじめとする難病領域の患者が、全国各地から来院するのは、この後者の漢方の存在を求めての来院だ。

標準治療の選択肢が尽きたと告げられた人に、漢方は何ができるのか。岡部院長が緑内障の患者にどう向き合っているかを聞くことで、その輪郭が見えてくる。

 

眼圧ではなく、視神経への血流を整える

正常眼圧緑内障に対する中国伝統医学の捉え方は、標準的な眼科治療のそれとは異なる位置から始まる。

岡部漢方内科 岡部 哲郎 院長

岡部院長
「中国伝統医学では、正常眼圧緑内障を、目そのものの病気というよりも、視神経への血流不足に起因する神経の問題として捉えます。視神経が機能を保つには、酸素と栄養が血液によって運ばれてくる必要があり、その血流が滞ると、視神経の線維が徐々に機能を失っていく。眼圧という指標ではなく、視神経に届く血流の経路そのものを整えることで、視野欠損の進行を抑えられる余地があるという考え方です」

患者ごとに、血流が滞る原因は異なる。心臓の働きの弱り、血管の収縮、自律神経のバランス。これらを脈や問診から読み取り、心臓を安定させる作用の生薬、血管の収縮を緩める作用の生薬、自律神経の興奮を抑える作用の生薬を組み合わせて煎じ薬を作る。

ただし、すべての患者に同じ結果が期待できる性質のものではなく、また西洋医学の標準的な治療指針とは異なる考え方であることは、初診時に患者へ十分な説明を行ったうえで治療を進めている。

 

視野欠損の進行と、ストレスの構造

緑内障などの病気に対する中国伝統医学の診療では、患者の生活そのものに目を向ける時間が長い。理由は、視神経への血流の状態が、日常のストレスと直接結びついているからだ。

岡部院長
「ストレスがかかると血管が収縮して血流が悪くなり、視神経への酸素の供給が滞りやすくなります。緑内障の進行と、患者さんが置かれている環境は、医学的に切り離して考えることが難しい関係にあります」

具体的にどのような状況が緑内障に影響するのだろうか。例えば、年度末や決算期など職業上ストレスが集中する時期、家族の介護のように生活の中で緊張が続く状況、対人関係や経済的な不安が長期にわたって続いている状況。漢方治療は、こうした日常のストレスと並走しながら患者の状態を支えていく形で進められる。心臓を穏やかに保ち、血流を整え、不安や恐怖をやわらげる方向で生薬を組み合わせる。ただし、漢方薬だけで完結する性質のものではないと岡部院長は言う。

岡部院長
「ご自身の生活の中で、ストレスの原因となっているものを整理する努力を、漢方治療と並行して続けていただくことが、症状の進行を抑えるうえで欠かせません。漢方薬とストレスの戦い、という側面がこの治療には常にあります」

専門病院で対症療法を続けるしかないと告げられた患者の前には、別の選択肢の存在を知ったうえで、それでも自分の生活と向き合い続けるという長い時間がある。中国伝統医学のアプローチは、その時間を共に過ごす医学である。

 

長い時間を共に過ごす医学を、社会はどう支えるか

視神経への血流を整え、ストレスと並走しながら患者の状態を支えていく漢方治療は、即効性のある介入というよりも、何年もの伴走を前提とした医学である。一人の患者の状態を読み取り、20種類から30種類の生薬を組み合わせて煎じ薬を作り、経過を見ながら処方を調整していく作業は、教科書的に標準化することが難しい。

岡部院長
「中国の伝統医学を実際に診療で使えるようになるには、最低でも10年の臨床経験が必要だとされています。さらに長く実績を積んできた名医のもとで3年間、マンツーマンで指導を受けることが、一人前と認められる条件です。私自身、1990年代の初頭から、台湾の漢方医・林天定門下の田代連貴先生に学んできました」

経験の蓄積と、特定の師から受け継ぐ知見。この2つが揃わなければ成立しにくい医学体系を、岡部院長は40年近くかけて自身の臨床に落とし込んできた。標準治療では止まらない症状を抱える患者にとっては、その蓄積こそが伴走の土台になる。

エビデンスベースの標準化された医学体系が主流となる現代において、個別性と修練の蓄積で成立する医学体系を、社会のなかにどう位置づけ、どう継承していくか。専門病院で「治療法はありません」と告げられた人が、別の選択肢として中国伝統医学に辿り着いたとする。しかし、これほど習得に時間がかかる医学において、患者に長期的に伴走できる熟練した医師に巡り会えるかどうかは未知数だ。この担い手の不在という壁は、岡部漢方内科という一つのクリニックにとどまらず、日本の医療社会全体が直面している課題であるといえる。

岡部漢方内科 ウィズマインド
▲画像をクリックすると、岡部院長のインタビューの完全版を読むことができます▲

緑内障への中国伝統医学のアプローチから、伝統医学を体系として継承していく仕組みへの問いまで、岡部漢方内科が向き合ってきた難病領域の輪郭を徹底解剖。東京大学医学部附属病院でのがん研究20年から中国伝統医学への転換を経て、銀座で診療を続けてきた岡部哲郎院長の歩みと「治療法がないと言われても諦めないでほしい」という診療姿勢は、医療系メディア『ウィズマインド』の特集記事をご覧ください。
特集記事:『「治療法がないと言われても諦めないでほしい」。中国伝統医学で難病に向き合う、岡部漢方内科の歩み

ウィズマインドは、あなたの悩みに寄り添った美容クリニック・医療機関を発見するために、医師・スタッフの「想い」をお届けするメディアです。

【クリニック情報】
医療法人社団哲門会 岡部漢方内科
院長:岡部 哲郎(おかべ てつろう)
所在地:東京都中央区銀座4-3-9 クイーンズハウス9F
URL:http://okabesystemsmed.com/
診療科目:内科
2014年、東京・銀座に開院。東京大学医学部附属病院で約20年にわたりがん細胞の研究に従事し、台湾の漢方医・林天定一門に師事した岡部哲郎院長が、「治療法がないと告げられた患者に、別の選択肢を届ける」という姿勢のもと運営している。中国伝統医学に基づく診療を行い、緑内障、てんかん、高血圧、うつ病、関節リウマチ、シェーグレン症候群、脊髄小脳変性症など、専門病院で対症療法を続けるしかないと告げられる難病領域の患者を、全国から受け入れている。

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ライター:

株式会社Sacco 代表取締役。一般社団法人SHOEHORN理事。週刊誌・月刊誌のライターを経て2015年Saccoを起業。 連載:日経MJ・日本経済新聞電子版『老舗リブランディング』、週刊エコノミスト 『SDGs最前線』、日本経済新聞電子版『長寿企業の研究』

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