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kick配信者・ぞっくん 千葉豪雨の被災地で汚水に浸かり感染症 保険診療に批判続出

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ぞっくん 配信者 千葉豪雨 汚水 感染症
千葉県在住の配信者ぞっくん(52)が2026年9月10日、高熱と血尿を訴えて救急外来を受診した。
本人は先日の洪水配信で汚水に浸かったことが原因と説明した。
8月の千葉豪雨では13人が死亡し、9月上旬も被災地が再冠水する中での現地配信だった。
治療は国民健康保険の適用が見込まれ、収益目的の無謀行為に社会保障を使うなとの批判が広がっている。
 

汚水に浸かった洪水配信の末に細菌感染

ぞっくんは9月10日午前、Xに検査結果の写真を添えて投稿した。
「2日間くらい38度の熱が下がらず昨日から排尿が困難な状況になり踏ん張ると血尿が出て来たので流石に病院に来ました。先日の洪水配信で汚水に浸かったりした事が原因で何らかの細菌に感染した可能性が高いとの事です。コロナやインフルエンザでは無いとの事です」。
新型コロナウイルス抗原とインフルエンザA・Bは陰性だった。
続く尿検査では細菌が多数検出され、赤血球1546.7、白血球7595.9と基準を大きく超えた。
顕微鏡所見でも赤血球、白血球、細菌が多数と記された。医師は2週間の投薬治療を指示し、改善しなければ腎臓まで菌が到達している可能性があるとして追加検査を検討すると説明した。
洪水の汚水には生活排水や土砂、動物の死骸由来の菌が混ざる。尿路から腎臓へ広がれば重症化する。
切り抜きでは汚水で頭を洗う場面も指摘されており、感染は偶発ではなく、予見可能な結果だった。
帰宅後の洗浄が不十分だった可能性も指摘されている。

 

死者13人の千葉豪雨と再冠水の中での現地配信

気象庁が命名した令和8年8月千葉豪雨は、8月13日から14日にかけて県内22市町にレベル5の大雨特別警報を出した。
千葉市中央区の24時間降水量は367.0ミリで、8月1か月分の平年値を大きく超えた。
死者は13人、行方不明者は1人、負傷者は46人。
住宅は半壊が2000棟規模まで増え、床上・床下浸水は合わせて数千棟に達した。
犠牲の多くは冠水した道路やアンダーパスの車両内で起きた。
成田空港では約7000人が足止めされ、県庁や幕張メッセが一時滞在施設になった。
その爪痕が残る9月6日前後、秋雨前線の影響で県内は再び大雨となった。
ぞっくんはこの夜、「線状降水帯リポート2」として避難指示の出た千葉県内を車で回り、豪雨の現地配信を行った。
2日ほど洗髪していなかったとして、大雨をシャワー代わりに屋外でシャンプーした。
雨量が足りず、最後は路上の水たまりに頭を突っ込んで洗い流した。
配信中のチャットでは、水たまりにガソリンが混ざっているのではないかとの指摘も出た。
冠水した水は雨水ではなく、下水、泥、油分が混ざる汚水である。
同じ頃、大網白里市では再開したばかりの店が再浸水し、九十九里町では住宅街が膝下まで冠水した。
住民からは「またか」との声が相次いだ。
8月に車が水没して死者が出た千葉市中央区のアンダーパスは、再発防止のため予防的に通行止めされた。
被災者が復旧と再冠水に追われる最中に、同じ現場を回り、水たまりで頭を洗う行為は、危険の伝達ではなく余興だった。
現地の様子を伝える報道と、視聴維持のために汚水へ入る配信は性質が違う。災害直後の現場は、娯楽の舞台ではない。

 

保険診療を使った治療に広がる批判

救急外来での抗原検査、尿検査、抗菌薬の処方は、現行の国民健康保険では通常の保険診療になる。
自己負担は原則3割で、残りは保険料と公費で賄われる。
日本の制度は、病気のきっかけが自己責任であっても、医学的に必要な治療を広くカバーする。
スキー事故や飲酒後の転倒と同じ扱いだ。自由診療になるのは美容や一部の先進医療などに限られる。
犯罪行為や故意の自傷などごく狭い例外を除き、今回のような受診を個別に適用除外する仕組みはない。
それでも視聴者からは「不潔行為や変なものを食べて食中毒になり保険証を使うのはやめてほしい。金を稼いだのだから社会保障を使うな」との投稿が目立った。
道頓堀に飛び込む行為と同列に見る声、52歳でその判断は非常識だとする声も出た。
制度が広く守る設計であることと、避けられた感染の後始末を保険料負担者に寄せることへの反発は、別の問題として残る。
除外規定を新設するには法律改正が必要で、線引きも難しい。
批判の本質は制度の穴ではなく、使われ方への不信である。

 

収益目的が優先された無謀な企画

ぞっくんは2022年6月から本格的に配信を始め、KICKを主戦場にするDTMerだ。
AKAI MPCやLogicを使った音楽制作、DJ、散歩、廃神社巡り、豪雨時の現地確認など、現場へ出る企画が多い。
視聴数と投げ銭が収入に直結する環境では、通常なら避ける汚水接触までコンテンツ化する。
本人に現地を伝える意図があったとしても、被災地の衛生リスクを娯楽にした時点で、公共性より収益が勝っていた。
企画力はあるが、汚い川の水を飲むようなものだ、危険すぎる、との指摘は過不足ない。
災害の現場を稼ぎの材料にし、感染して保険に頼る流れは配信者がリスクを私有し、治療費を社会化する構造そのものである。
被災者が生活を立て直す最中に、同じ水を企画にする判断は救いようがない。
配信で稼ぐこと自体は否定されない。否定されるのは、他人の災害と公的医療を踏み台にするやり方である。
同様の企画が繰り返されれば、批判は個人攻撃を超えて業界全体の信用問題になる。

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ライター:

酒場で耳にした小さな違和感から企業不祥事、SNSトレンド、エンタメ、グルメまで幅広く追いかけるライター。

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