
30キロ過ぎに独走したが終盤失速し、MGC出場権は逃した。ゴール後は倒れ込み車椅子で搬送された。
顔を含む黒い丸形パワーテープが再び注目され、見た目への違和感や視聴の妨げを指摘する声が広がった。
北海道マラソンの結果
吉田はプラン通り30キロまで集団で進み、その後飛び出した。
35キロ地点では独走状態だったが、32キロ過ぎからきつさを感じたと本人は明かした。
37.6キロで湯浅らの集団に吸収され、38キロ過ぎに脱落。
タイムは2時間13分16秒で9位。大阪マラソン(2時間9分35秒、34位)に続き、35キロ以降の失速が課題として残った。
創価大3年の山口翔輝が2時間11分47秒の4位と健闘し、吉田を上回った点も話題になった。
吉田は「ブレずに走り続けます」と次戦への意欲を示した。
全身パワーテープへの衝撃と批判
吉田響の黒い丸形パワーテープは、2月の大阪マラソンで一気に全国的な話題になった。
顔から足首まで100枚以上を貼った姿は、ダルメシアン、ゾゾスーツ、モーションキャプチャー、鬼滅といった比喩で拡散された。
元ビーチバレーの浅尾美和は、磁気テープ自体は現役時代に使ったことがあるとしつつ、顔まで貼る例は見たことがないと指摘した。
箱根駅伝経験のある俳優・和田正人もZOZOスーツに見えたと投稿し、見た目の異様さが走り以上に語られる流れが定着した。
北海道では前回より控えめ、要所に貼る形と報じられた。
それでも顔周辺の黒い丸は中継で目立ち、レース当日のSNSでは再び批判が集中した。
蓮根のコラージュのようで本能的に見れない、素直にマラソンを観たいのに集中できない、貼りすぎ、テープをやめた方がよい、といった声が相次いだ。肌色にできないのか、という疑問も出た。
犬に悪い、気持ち悪いといった感情的な反応は、大阪時と同じ構図である。
批判の核は効果の是非より、視聴体験の阻害にある。
中継では先頭を走る選手の表情やフォームより、斑点状の外見が先に目に入る。
そのためレース内容の評価が後回しになりやすい。
女子では不破聖衣来のテープも同時に取り上げられ、北海道マラソン当日は貼りすぎが検索語としても広がった。
選手側はコンディショニング目的で使い続けているが、観戦する側からは外見が記録や展開を上書きしている、との不満が2戦連続で表面化した。
パワーテープの使用理由と効果の説明
使用しているのはファイテンのパワーテープである。
同社は違和感のある箇所に貼り、筋肉のリラックスを促すとする。
田中総監督は大阪時、神経や筋肉の動きに柔軟性を出すため、朝6時から100枚以上貼ったと説明した。
吉田は顔や首が張ると肩、腰、足へ響くため、上半身と顔にも貼ると中継で説明した。
北海道の枚数は当日のコンディション次第とも事前に語っている。
本人は写真を見返すと自分でもちょっと怖いと認めている。
効果はメーカーと選手の説明であり、個人差がある。
海外のトップ選手が同規模に貼る例はほとんど見られない。
東海大から創価大へ編入した経歴
吉田は2002年8月20日生まれ、静岡県御殿場市出身。
東海大付属静岡翔洋高から東海大へ進み、1年時の箱根駅伝5区で区間2位(1時間10分44秒、1年生最高)と好走した。
山の神を目指して入学したが、大学側は将来を考え平地区間も想定。
目先の5区にこだわった本人との考え方のずれが生じた。
2年時は駅伝不出場が続き、追い込みすぎて健康面と精神面が不安定になり、退部と退学を選んだ。
陸上をほぼ諦めかけたところ、同郷の創価大・瀬上前監督の勧誘で2023年4月に編入。
3年時は全日本大学駅伝5区で区間賞と区間新。4年時の箱根2区では1時間5分43秒の日本人歴代最高をマークし、13人抜きを演じた。
2025年4月にサンベルクスとプロ契約し、マラソンとトレイルの二刀流を掲げる。
2026年元日のニューイヤー駅伝2区では22人抜きの区間賞。フルは大阪が初戦、北海道が2戦目である。



